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ひねくれ者の異世界攻略  作者: FALSE
〈閑章 それぞれの日常、根源〉
43/180

イリスの日記①

※日記なのでイリスも割と饒舌です。

いつもよりよく喋るイリスをお楽しみ下さいm(_ _)m





イリスです。日記始めました。

でも何を書いていいのか分からないので、とりあえず師匠の話をしたいと思います。



師匠はものすごく強いです。

どんなモンスターが現れても絶対に勝ちます。


この前、巨大なリザードマンのボスみたいな奴と一騎打ちで戦った時もギリギリで勝ちました。

セシリアさんが私達の元に運んできてくれた時には左腕が無かったけど、気が付いた時には復活してました。

師匠は回復魔法も凄いみたいです。





そんな師匠に、私は昨日稽古を付けてもらいました。





















―――――――――――――――――――――――







「師匠、私に、稽古をつけて」


「ん?いきなりどうした?」


「師匠と一緒に、戦えるだけの力が、欲しい」


「なるほどな。でも俺は戦闘について詳しくないんだ。

だから、その道のプロに教えて貰いに行こうか?」


「うん、行く。

…………でも、誰?」


「ま、行けばわかるよ。ナナとリア、ソフィアには留守番してもらおう」


「ありがとう、師匠」


「ま、俺も戦闘訓練したかったからな。とりあえずナナ達に事情だけ伝えて、 出かける準備してこい」


「うん」




 走り去る少女を見送り、一人になった優人は脱力した声で愚痴をこぼした。




「…………はぁ、イリスの奴、膝の上に座られたら俺が断れないの知っててやってるよな。

イリスには勝てないなぁ…………」















―――――王城・セシリアの部屋―――――





「……なるほどな、それでわざわざ私の所に来たという訳か」


「ええ、こういうのは騎士隊長に聞くのが一番だと思いまして」


「まあ、今日は幸いにも仕事も少ない。私でよければ色々と手伝ってやろう」


「それはありがたい。良かったな、イリス」


「ありがとう、ございます」


「ただ、やるからには全力でやるぞ?」


「出来ればお手柔らかに…………」


「ははっ、さあ中庭に行こうじゃないか!」


「師匠、頑張ろ?」


「そうだな、イリスが頑張るのに俺だけ情けない姿を晒すわけにはいかないからな」



















―――――――――――――――――――――――






中庭でセシリアさんに特訓してもらったのはいいんですけど、私も師匠も始まってすぐにバテてしまいました。

セシリアさんの特訓はすごいキツかったです。でも、お陰様で少し強くなれたと思います。



そういえば、こないだリアと2人で前の家に行った時―――――――――
















―――――――――――――――――――――――




「リア、これも持って行く」


「じゃあ、こっちに置いておくね」


「…………………………ふう、これで、全部」


「他はどうするの?」


「特に必要ない、からまた今度にする」


「ユート様みたいに収納が使えたら良いんだけどね」


「いい。師匠と二人きりになれる、口実になる」


「なっ、意外と肉食なんだね……」


「私は、師匠の事、好きだから。リアは?」


「わ、私?」


「あ、もういい。大体分かった」


「まだ何も言ってないから!?」


「やっぱ、師匠はモテモテ」


「ちょっとイリス!? まだそうって決まった訳じゃ――」


「え、違うの?」


「うっ…………」


「違うの?」


「…………ああもうっ!! そうだからそんな顔しないで!! ズルイから!!」


「ふふっ、その反応、師匠そっくり」


「そうやってからかわないで!!」


「顔赤い、リア、可愛い」


「もう嫌ーーーー!!!!」


「リア、師匠のどんな所が、好き?」


「ぅええっ? …………いきなり難しい質問」


「私は、強い所が、好き」


「強い所? 何か変わってるんだね。

腕っぷしの強い人なら沢山いると思うけどユート様なんだね?」


「違う、それもあるけど、そこじゃない」


「え、違うの?」


「うん、精神的な方」


「あ、なるほどそっちなんだ。でも、ユート様はそこまで強いのかな?」


「分かる人に、分かればいい」


「何だろう、私の方が歳上なのにイリスの方が大人びて見えちゃう」


「で、リアは?」


「私は、優しい所かな」


「ん、何かエピソード、ないの?」


「ええっ? うーん」


「夜中に抱き締められた話、とか?」


「ちょっ!? なんで知ってるの!?」


「窓から、チラ見え。キスもしてた?」


「ああっ!? あの事は忘れて!!

あれは無意識にやってしまっただけ!!」


「意外と、リアも大胆。ナナの事言えない」


「ううっ…………ナナとソフィアには内緒にしてて」


「分かった、秘密にしておく」


「ありがとう、ありがとうっ!!」


「私も、そのうち…………」


「えっ、今何か言った?」


「ううん、何でも、無い。帰ろ?」


「そうだね、帰ろうか」













―――――――――――――――――――――――





リアが師匠とキスしていたのは驚きでした。してないのは私とナナだけ、ナナよりは早くしたいかな。

師匠は鈍感だから、あんまりそういうのには疎いと思うし、私から積極的に頑張らないといけないな。



……何だかんだで、ナナと同じ事しようとしてる私もナナに文句言えないな。

今度、師匠と前の家に二人きりで行く時にでもグイグイ行ってみよう。



っと、その前に師匠に付いて来てもらうようにお願いしないと。



今日はここまでにしておこう。おやすみ。




次回投稿11/17(木)13:00予定です

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