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ひねくれ者の異世界攻略  作者: FALSE
〈1章 ルークラート王国編〉
30/180

29話






 ナナ達女性陣がお風呂に入っている間、優人は部屋のベッドでくつろいでいた。



(さて、どうしたらいいかな………)



 ソフィアとの会話のおかげで違和感の正体に気付いていた優人は、次に起こす行動について考えていた。だが、その前にステータスを確認しておくことにする。






―――――――――――――――――――――――




名前:ミカゲ ユウト


種族:人間


性別:男


年齢:18歳


職業:冒険者、?


職種:?


LV:50


HP:9950/9950


MP:7475/7475


腕力:11950


脚力:11950


頑丈:11950


知力:11950


運:7450


特性:言語理解、早熟、真理眼、神の加護、魔導王


スキル:収納LvMAX、生活魔法LvMAX、索敵LvMAX、

気配LvMAX、回復魔法LvMAX、火魔法LvMAX、

水魔法LvMAX、氷魔法LvMAX、土魔法LvMAX、

風魔法LvMAX、雷魔法LvMAX、光魔法LvMAX、

闇魔法LvMAX、合成魔法LvMAX





―――――――――――――――――――――――






(魔法スキルが圧倒的だよな………

欲を言えば他のスキルも手に入れたいな)



 ステータスを閉じた後、優人は少しため息をつく。レベルや七つの能力が異常に上がっていることに関しては、もはや驚愕すらしなかった。

 と、そんな時だった。




「ゆ、ユート様……………」




 タオル一枚でリアが現れたのだった。




「リ、リア? どうした、てかその格好は………?」




 たじろぐ優人を他所に、リアは思いっきり抱きついてくる。




「リア!? 何があったんだよ!?」


「私………二度とナナと風呂に入りたくないです……」


「……あー、そういう事。だいたい予想ついたわ、俺からも注意しておくから、な?」


「ううっ………」




 優人が中々泣き止まないリアの頭を撫でて慰めていると、落ち着いてきたのか次第に泣き止んだ。




「…………ぐずっ。ユート様、ありがとうございます」


「いや、俺が悪かったよ。まさかナナがそこまで酷かったとは思っていなかったからなぁ」




 以前の様子を壁越しに聞いていた時はただ遊んているように聞こえていたので、今回の事は優人も予想外だった。

 と、リアが抱きつく力を強めて言う。




「お風呂場のナナが怖かったです……」


「うんうん、本当に申し訳ないな」


「だから次からユート様と入ります」


「うんうん……………………は?」


「あと、寝る時もユート様と寝ます」


「待て待て、何を言ってるんだ?」


「いっその事ユート様から離れないことにします」


「何でそうなるんだよ!? というかもう離れろっ!!」




 抱きついているリアの肩を持って引き剥がす。だか、反動で体に巻いていたタオルが落ちてしまう。




「あ………………」




 優人の目に、リアの裸体が映る。細く華奢な体に似合わない、ナナより大きな双丘がリアの呼吸に合わせて上下し、程よくくびれたお腹にやはり年上だと思わせる下腹部、股の間から見えるしなやかな尻尾―――――――――




「…………ユート様?」


「はっ!? すまん!!」




 どうやら長時間ガン見していたらしく、優人はすぐに目をそらす。




「リ、リア、とりあえず着替えてこい」


「その、別に見ても宜しいですよ?」


「やめてくれ、童貞の俺には毒だ!!」


「そう、童貞なのですか」


「あっ!!?」




 聞かれてもいない事を口走り自爆してしまった優人はみるみる顔が赤くなる。正に熟れたてのトマトである。




「と、とりあえず服着てくれ、な?」


「はぁ、まあ分かりました、着替えてきます」




 リアがタオルを体に巻き直して部屋を出ていく。




「はぁ………こんなラッキースケベは嫌だ………」




 優人は下半身を布団で隠して、そう嘆くのだった。

















―――――――――――――――――――――――





「さて、今日は何しようかな」




 昨日のリアとの出来事は、お互いに内緒にすることにした、でないと1人と1匹がギャーギャー騒いできそうだからだ。因みに、ベッドの無かったリアはイリスと一緒に、ソフィアはナナと一緒にそれぞれの部屋で寝た。




「ユート? ナナ達は買い物に行くけどどうする?」




 と、ナナがイリスとリアを連れて歩いてくる。




「んー、付いて行こうかな。てか、仲良くなったんだな」


「まあ、色々あったんだけどね」




 えへへ、とナナが頬をかく仕草をする。あんな事があってよく仲良くなれたものだ、と優人は素直に感心していた。




「そうか。なら、早速向かおうか?」


「ふぁ~~~……あ、おはよ~、どっかいくの?」




 その場に居た者が声のする方へと振り向くと、どうやらソフィアが起きて来たらしく二階からフラフラと降りてくる。




「ああ、買い物にな」


「んー、アタシも行く〜〜〜」




 目を擦りながら優人の肩にちょこんと乗る。




「眠いなら寝ててもいいぞ? ただの買い物だし」


「んー、ユートといたら面白い事起きそうじゃん?」


「変なフラグ立てんじゃねーよ」


「まあまあ、ユートもソフィアちゃんも早くいこー?」




 ナナは待ちきれなかったのか、優人の手を取って家の外へと引っ張っていくのだった。



















―――――――――――――――――――――――






「ふー、色々買ったねー」


「わざわざ自分のベッドまで買っていただいてありがとうございます」


「いやいや、それぐらいは当然だ。今夜からはみんな一人で寝てもらうからな」


「んー、ちょっと寂しいけどなぁ」


「やめてくれ、俺は一人で寝たい」


「師匠、恥ずかしがり屋」




 そうじゃない、と言いたかったが優人の意識は前から歩いて来た女騎士に向いてしまっていた。




「やあ優人、今日も元気そうだな」


「セシリアさん、おはようございます」


「ああ、おはよう」




 と、軽い挨拶のあと、優人は突然な事を言い出す。




「セシリアさん、この後お時間ありますか?」


「ん? ああ、大丈夫だが、何かあったのか?」


「まあ、ちょっとしたお話が」


「わかった、では場所は私の部屋でいいかな?」


「ええ、もちろん。ナナ、イリス、リアは先に帰っててくれ」


「わかったけど、早く帰ってきてね?」


「ああ、すぐ終わるから大丈夫だ」


「じゃあ、行こうか」


「ええ…………(ソフィアはついてこい)」


「(うん、りょーかい)」




 ソフィアに小声でついてくるように言い、優人はナナ達と別れてセシリアについていくのだった。











ラッキースケベも、度が過ぎると危険ですね……

そして、優人とセシリアの話の内容とは?

次回投稿11/8(火)13:00予定です

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