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ひねくれ者の異世界攻略  作者: FALSE
〈1章 ルークラート王国編〉
13/180

12話


――――――――――――――――――――――――



名前:アイリス・ミィス


種族:森精(エルフ)


性別:女(B:77、W:56、H:65)


年齢:14歳


職業:なし


職種:弓士、精霊使い


LV:10


HP:224/312


MP:577/577


腕力:73


脚力:349


頑丈:123


知力:494


運:130


特性:言語理解、精霊の加護、魔物の加護


スキル:精霊術Lv2、弓術Lv2、水魔法Lv1、

土魔法Lv1、風魔法Lv2、雷魔法Lv1、氷魔法Lv1、

光魔法Lv1、MP消費軽減Lv1、魔法威力増加Lv1、

薬草調合Lv1、鑑定Lv1、生活魔法Lv3



――――――――――――――――――――――――







(スキル多っ、2つの加護の効果も気になるな)



 少女が寝ているあいだにこっそりステータスを確認していた優人は、森の中の川辺でそれを思い出していた。



(俺よりスキル多いとか、かなり優秀な子なんじゃないか、あの子)



と思い、優人は自分のステータスを確認する。





――――――――――――――――――――――――



名前:ミカゲ ユウト


種族:人間


性別:男


年齢:18歳


職業:冒険者、?


職種:?


LV:36


HP:6200/6200


MP:4750/4750


腕力:8000


脚力:8000


頑丈:8000


知力:8000


運:4000


特性:言語理解、早熟、真理眼、神の加護


スキル:収納LvMAX、生活魔法LvMAX、索敵LvMAX、

気配LvMAX、回復魔法LvMAX



――――――――――――――――――――――――






 索敵と気配スキルは、優人が森にこもってから2ヶ月程で勝手に手に入ったスキル、回復魔法はさっき、ナナが少女の手当に使っているのを見て覚えた。

 どれも全て覚えた時にレベル最大なのだが、優人は自身のチートっぷりに慣れてしまい、いまいち驚きに掛けてしまっていた。



(あの少女の事も気になるけど、まずはこの先自分がどうするか考えた方がいいな)



 せっかくナナに救われたんだし、とナナに感謝しつつ、自分が何をすべきか思案する。




(というより、何か忘れてるような………

………あぁ、あの神のお願いの件か。しかし、何をすればいいんだ?

争いを無くすなんて、人一人が頑張ってどうこうできるような問題じゃないだろ)



 もう手詰まりだろ、と嘆いていると後ろの方から声が聞こえて来る。




「ユート! ここにいたんだね!」




 ナナが少女を連れてやってくる。昨夜から呼び方が変わり、まだ呼ばれ慣れないものの、悪い気は全くしなかった。




「ねぇねぇ、これ見て?

アイリスちゃん、すっごく可愛いんだよ!!」




 どうやら着替えている時に名前を聞いていたらしく、ナナは少女の名前を呼んで背中を押していた。




「………………………どう?」


「…………おぉ」




 白い無地ワンピにピンクのカーディガンを羽織り、花柄のヘアピンを2つほど留めてローカットのスニーカーを履いた少女は、少し気恥ずかしそうに優人に意見を求める。

これは―――




「―――可愛い、と思うぞ」




 実際に凄く可愛らしい。服も小物も、どれもがエルフ特有の肌白さと上品さを際立たせていた、世の幼女好き共がこれを見れば間違いなく卒倒する程のレベル。……あくまでも彼個人の感想だが。




「――――――ってずっと見過ぎだから!!」


「あ、あぁ、悪い」




 いつの間にか目の前に立っていたナナに視界を遮られる。




「で、この後どうするの?

アイリスちゃんの事もあるし、あんまり下手に動くと良くない気もするんだよね」



(おぉ、あのナナが脳みそを使って喋っているとは)



「お前にしてはやけにまともな事を言うんだな。

風邪でも引いたのか?どこかで頭打ったか?」


「酷いっ!? ナナはいつもまともだよ!?

風邪もほどんど引かないし、頭だってそんなに打たないから!!」


「いやいや、たまになら打つのかよ………」




 すると、相変わらずのアホっぷりを見せ付けるナナの後ろにいる少女が、何か言いたそうにしていた。




「ん? どうした?」


「ううん、仲、良いんだなって」


「いや、これは仲いいとかそういうのとは違うんだぞ?

お前なら、一緒にいればすぐ分かる」


「………ん、お前じゃなくて、イリス、がいい」


「そうか、じゃあイリス、お前はこの後どうする?

親の場所を教えてくれるなら、連れてってやるぞ?」




 イリスは首を横に振り、驚くべき事を口にした。



「ううん、私、親いない」


「ええっ!?それどういう事!?」




 ナナがすかさず驚きの声を上げる。




「いない、って言うのも少し違うけど―――」




 そう言って、イリスはここに至るまでを話し始めた。












――――――――――――――――――――――――





生まれて物心ついた時には既に両親はいませんでした。



そして、自分がいた所は奴隷商店の檻の中でした。



まだ幼かった私はそこで生活するのが当たり前だと思っていました。

毎日朝と晩に少ないけどご飯は食べられるし、身体も魔法でキレイにしてくれるし、特に酷いことはされなかったんです。



たまに知らない人が現れては、私や他の檻に入っている人をみていって、檻にいた女の人を奥の部屋に連れていきました。


そして、次の日にはまた新しい人が檻に入って来る、その日々が繰り返されてました。




12歳の時、とうとう私も連れていかれました。




私を選んだのは、かなり年のいったお爺さんで、どうやら身の回りの世話をしてくれる子を探していたらしいのです。




それから、私の生活はガラりと変わりました。



お爺さんの家は奴隷商店のある王国から少しはなれた所にあり、周りには他の家は無く、お爺さんは一人でほっそり暮していたのです。




それからは毎日、家の掃除や食事の買い出しをしました。空いている時間はお爺さんのお話の相手をしたり、お爺さんが寝ている時は家にある本を読んで過ごしました。



お爺さんは元冒険者だったみたいで、家にあった本は魔法入門書だったり、薬草知識書だったり、冒険に役立つ本が沢山ありました。



お爺さんの話も冒険をしていた時の話が多く、聞いててとても楽しかったです。




そんな感じでお爺さんとの生活が始まって二年がたった時、お爺さんからある話を聞かされました。



「アイリス、私はもうそんなに長くは無い。

だからよく聞きなさい、君の奴隷契約は私が死ぬと同時に解約される手はずになっているんだ。

本来奴隷は主人が無くなるか、契約破棄されると奴隷商店に戻らないといけないんだが、君にその必要は無い。

君はまだ若いから、もっと色んな事を学んだ方がいい」



驚きでした、でもそれ以上にそんな話をする程お爺さんの命があと僅かだと言う事を知らされた事が哀しかったです。




それから程なくして、お爺さんは息を引き取りました。

お爺さんの持っていたものは全て私が引き取る、という約束だったので、私はお爺さんの家で暮らす事を決め、それからはお爺さんのやっていた冒険者になりたいと思ったので毎日特訓を重ねていきました。





そんな時―――――私はミスをしてしまいました。



その日は気分も良く、身体が軽かったのでいつも特訓に行く森の、さらに奥深くに行ってみました。

今思えばかなり無茶なことをしたんだと思います。



奥深くに進むにつれて木々が生い茂り、少しずつ不穏な雰囲気が漂い始めました。





そんな時です。



「お、こんな所に子供がいるぞ」



2、3人の男の人達が奥から歩いてきました。



その中の爽やかな人が話しかけてきました。


「ねえ君、こんな所に一人でいたら危ないよ?

僕達と一緒においで」




その瞬間、その人の笑顔から寒気を感じました。



怖い、この人達には何かある。



そう思った時にはすでに逃げ去ろうとしていました。



「あっおい待てやコラ!!!」



別の男の人に上着の襟を掴まれたので、すぐに脱ぎ捨ててとにかく走りました。












どれぐらい走ったでしょうか。


足には自信があったし、少し霧が立ち込めていたこともあって、なんとか逃げ切ることが出来ました。



でも、家への帰り道を見失ってしまいました。




しばらくさまよっていると、斜面で足をくじいてしまって、そのまま勢いよく斜面を滑り転がって行ってしまいました。


木には何度もぶつかり、むき出しの根や岩で全身を擦り切って、それでも転がり続けました。




転がり終えたと同時に、意識を失いました。









――――――――――――――――――――――――









「――――――で、今に、至ります」





 話を終えると話を聞いていたナナが感極まってか、少女の頭を撫でまわしていた。




「イリスちゃん頑張ったんだね〜!!」



(すぐ呼び名変わってるし、順応早いな……

しかし、イリスの出会った男達が気になる)




 優人達のいた森は普段人の入ることのない場所で、奥地になると出てくるモンスターもほとんどがBランク級だった。

 その為、そんな場所に男達が少人数でいた事が変に思えた。




「じゃあ、とりあえずイリスの家を目指してみないか?」




 と、優人が提案を出す。




「うんそうだね!!

イリスちゃんも家に帰れた方が嬉しいだろうし!」


「…………いいん、ですか?」




 イリスがおずおずと尋ねてくる。




「ああ、イリスの家の書物も読んでみたいしな」




 もしかしたら有力な事が書いてある本があるかもしれない、そう思い優人はイリスに頷く。




「…………………ありがとう」




 そう言い、イリスは微笑む。その後三人は洞窟に戻り、支度を整え歩き出す。

 だがその時三人は、後に恐れられる存在になる事を知る由もなかった。







アイリスちゃん、元奴隷だったんですねー

さて、次話は少し百合百合させてもらいますよ!


次回投稿10/31(月)13:00予定です

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