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MP1の転生者  作者: 赤い人
第3章-MP1の新人冒険者-
37/64

信じられる仲間

というわけで3章が始まりました。

これからも宜しくお願いします。

章タイトルが2章とほとんど変わりませんが気にしないでください。

頻繁に章を変えるつもりなので後で変えるかもしれません。

3章-MP1の新人冒険者 其の1-



「うわ!」

「きゃ!」

「にゃ!」


門から出た俺たちはいきなり身体が軽くなったような感覚に思わず声を上げてしまった。


「おう新人だね~」

「これを見ると俺たちのことを思い出すなあ~」

「笑っちゃいけないでしょ!」


まだ門を出たところだったので入国待ちの冒険者たちが数十名ほど溜っていた。

声を出していた人達は微笑ましそうな顔をしてこちらをうかがっていたので、この現象について聞いてみることにした。


「えっと急に身体が軽くなったんですけどこれ何ですか?」

「これは侵入拒絶領域を超えたからだよ。領域内では国民以外は戦闘系の能力が大幅に落ちるし、ランクが低いとこの領域に侵入することも出来ないんだ。ただ急に結界が消えるわけじゃなくて、最大結界範囲まで徐々に結界が弱くなっていくから、こっから先に行くほど動けるようになるよ。まあ冒険者として熟練度を上げれば結界の効果を緩和できるんだけど・・・ここまで説明しなくてもわかってたかな?」


正直ほとんど知らなかったので助かった。


「いえ、ありがとうございました!」

「はは先輩のお節介だ。気にするな」

「頑張れよ! 新人たち!」

「有名になれよ~」


俺たちは彼らに頭を下げながらアワジシマに向かって歩き出した。



-17:05-



俺たちはアワジシマに向かって街道を進む。


「・・・」

「・・・」。


空気が重い、何故二人は黙っているのだろう?

身体は軽くなってきているのに・・・重い。


「なあ二人とも慌てていてほとんど戦闘時の役割分担を決めてなかったし急いで決めないか?」

「結界内ではほとんど魔物は出ませんし、出たとしても弱いです。最大結界範囲を超えてもアワジシマまでロードもありますし、たいしたことはないでしょう」

「なあロードって何?」

「・・・」

「・・・」


何でまた黙るのだろう?


「昨日話したけど俺はほとんど常識を知らないんだ。あきれてしまっているのかもしれない、だけどこれから頑張って覚えていくつもりだし、仲間としてお互いのことをもっと知って行かないと思うんですが・・・」


2人に睨まれて尻すぼみになってしまった。


「だったら何でさっきも私たちに聞かないんですか?」

「そうだにゃん! お兄ちゃんはわたしたちが信用できないのかにゃん?」

「さっき?」

「結界の効果くらい私たちでも知ってました! 確かに初めて体験したから驚いてしまったけど、私たちより見ず知らずの人の方が信用できるんですか!」

「お兄ちゃんなんて知らないにゃ!」


そうか冒険者の仲間として助け合おうとしてたのに、実際に俺が困った時2人を頼らなかったから怒られているのか。

もしかしたら買い物の時も勝手に決める俺にイライラしていたのかもしれないな。

・・・どうしよう。

俺は今で心から許せる他人をつくってこなかったし、家族を含めて特定の個人を頼ることに慣れていない。

誰かと深く付き合うことは面倒なことだ――俺はいつも利用されてばっかりだった。

頼まれたことを頑張っても感謝されない。

失敗したら責められる。

うまくやるともっと厄介な事を頼まれる。

自分が得することは何もなかった・・・。


「あの・・・。」

「お兄ちゃん?」


うつむいて黙っていた俺を気にしたのか向こうから声をかけてくれた。


「ショウさんの境遇は聞きました。だから誰も信用できないのかもしれません。でも私たちはショウさんを信じていますし、信じてもらいたいと思っています。だからもっと頼ってください!」

「お兄ちゃんはスズ達にもっと我ままを言うべきにゃん! もっと甘えるべきにゃん! わたしも甘えるにゃん!」

「うお!」


いきなりスズちゃんが俺の背中に飛び乗ってきた。

いつもならもっと喜ぶと思うんだが、今の俺は2人の言葉に考えさせられていた。

信じられる人、人に甘える・・・HIKIKMORIでは絶対にあり得ないことだ。

そして今の僕がつくり、やらないといけないことか・・・。

正直どうすればいいかわからないけど、悪意をしらないこの子らなら俺を裏切ることはないだろう。

この2人をまず信じて、信じられるようにしてみよう。

あとはどうやって甘えたらいいんだろう・・・そうだ!


「ごめんね。これからもっと2人を信じて頼るようにするよ! ・・・で2人におねがいがあるんだけど」

「なんでも言ってください!」

「なに~」


一息ついて俺は言った。


「耳としっぽをさわらせて!!!」


裏設定

初級職はこっちの標準レベルで下級は達人、化物(クマとか虎とか)レベル、中級は超人(漫画クラス)レベルになります。

主人公は下級をマスターしているので中級レベルなんですが今まで結界で実力が下方修正で初級クラスにされていました。

ですのでこれから主人公のスキルは派手になってきます。

まあ他の人も制限されていたわけですが。


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