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MP1の転生者  作者: 赤い人
第2章-MP1の駆けだし冒険者-
34/64

出発準備

買い物回です。

2章-MP1の駆けだし冒険者 其の12-



ピーチクピーチク――外で小鳥が鳴いている、今日もいい天気だ!

昨日は遅くまでスキルの確認をしていたから正直眠い。

よく考えたら転生してから今まで夜更かししたことなんてなかったな~


「はふ~」


情けないあくびをしながら今の時間を確認した。


(「時計」)


12:13


へ? 俺なんか見間違えたかな?

もう一度・・・まさかね。


(「時計」)


12:14


間違いじゃね~!!??


まずい! まず過ぎる!

確か14時までに旅の準備を済まして出発しないといけないのに!

というかカオリとスズはどうしたんだろう?

寝坊するやつは置いていこうということになったのだろうか!


「ショ、ショウさ~ん! 起きてください~い!」

「お兄ちゃんピンチだにゃん!!」


勢い良く扉が開かれてあわてた様子の二人が飛び込んできた。

本編初公開スズちゃんのニャンがでました!――相変わらず可愛いな~



-大慌てで現状把握完了-



どうやら2人も子供らと遅くまで話し込んでいて孤児院の人全員(院長含む)が大寝坊したようだ・・・おい。


「とりあえずすぐ出発しよう。もう準備は大丈夫?」

「はい(うん)!」


こうしてドタバタしながら孤児院を後にした。



-買い物中-



孤児院を出発した俺たちはまず食料品を買おうとしたが問題が発生した。

ゴットボックスに入れておけば腐らないので保存食とか考えずに適当に買いあさればいいと思っていた。

だが買い終わってからゴットボックスには、所持品しか入れられない縛りがあったことを思い出した・・・所持品で食料を覆えるものを今はもっていなかった。

そのため食料はとりあえず店の人に預かってもらって雑貨を先にそろえることにした。

冒険者用の雑貨がどこに売っているか知らなかったし、ひとつの店で一通りそろえる事はできなかった、また人が多いのでやたら時間がかかった。

まあそれでも思いつく限りのものは買えたと思うのであとはどうにかするしかないか。



そうそう道具や食料にも等級があって、下級以上のものを「アイテム」ということがわかった。

そしてそのアイテムには所有者が基本的に決まっており、その所持者を変えるにはスキルがいるそうだ。

・・・所有権のないアイテムは他人が使えないように行動制限がされている。

つまりアイテムで俺やカオリ、スズが所有権を持っているものならゴットボックスに収納可ということだ。


ついでに食料にもアイテムがあり、それを買って入れば直接ゴットボックスに入れれたみたい・・・まあアイテムは普通より高いしそこまで出回ってないから今回は仕方ない。



-武器屋到着-



現在時刻は14時45分・・・もうすでに予定時刻を過ぎているので武器屋を吟味する余裕はなかった。

防具については見るのはやめた。

俺は父から貰った服があったし、カオリとスズも両親が生きていたときに将来のためにと残していたものがあったからだ――武器の方は長い間使って整備をしていなかったせいでボロボロになっていたので買い換えることにした。


「頼もう! さっそくだが武器を売ってほしい」


俺達は目についた武器屋に入って行った。

正直まともな武器を手に入れるのはあきらめているので素早く済ますことにした。


「両手剣と槍と短剣と弓でこの店で一番いいのを見せてくれ! 俺たちの天職は「剣聖」、「槍弓士」、「短剣弓士」だ」

「っ「剣聖」ですか・・・。いらっしゃいませ。一番の武器ですね? 少々お待ち下さい。」


そういって店主は少しゴソゴソしていくつかの武器を持ってきた。


「こちらの品はどうでしょう?当店では一番いいものです!」


そう言って店主が解説を始めたが無視し、俺は自力で鑑定してみた。


「武器鑑定」


店主が持って来た武器リスト

・「下級両手ブロンドロングソード」

・「下級アイアンスピア」

・「初級ダガー」

・「初級短弓」


俺の「武器鑑定」ではアイテムの等級しかわからないが、初級はアイテムに含まれないくらいだししょぼいよな。


「え~この短剣はこの町で有名な鍛冶師g・・・」

「この短剣と弓はいらん! この店は「剣聖」率いる冒険者にアイテムでもない武器を売りつけるのか! 1番のランクがこの程度なのか!」

「す、すみません! お許しください!」


俺がゴットボックスを開いて何かを取りだそうとすると、店主は慌てて店の奥に引っ込んでいった。

12歳くらいの3人組で1番のを持って来いって言っても誰も真面目に持っては来ない。

世間知らずと思われて間違いなく吹っ掛けられるだろう。

だが一度向こうの嘘を見破れば対等に対応してくれるはずだ。

俺は相場とか知らないし時間がないので、ワザと隙を見せてひっかけたという次第だ。


「こちらが当店で一番の品になります。先ほどは申し訳ございませんでした。料金は1割引きにさせて頂きますのでご容赦ください。」


思ったより脅しが効いたみたいだ。

さっきより多くの品を持って来てくれた。


今回の品は

・「???両手ロングソード」

・「???バスタード」

・「???刀」

・「???槍」

・「???短槍」

・「???短剣」

・「???ダガー」

・「???投げナイフ」×10

・「???投げ槍」×4 

・「???長弓」×2 

・「???和弓」×2 

・「???短弓」×2 

・「???矢」×50 


さっきと全然違うな。

俺の「武器鑑定」は「下級全技能」のスキルに属していて、中級以上のアイテムの詳細は???で表示される――つまりこれらは全部中級以上だ。

俺は選んでる時間がないので


「全部くれ」

「「「え!?」」」」


おいおいさっきからめちゃくちゃ買いこんでいるのにまだ驚いてくれるんだ。

カオリとスズが心配そうな顔をしているのでさっさと終わらせることにする。


「いくらだ。こっちは色々立て込んでいて時間がないんだ!」

「は、はいすみません。全部で159万MPです。1割引させていただいて143万1千MPになります。」

「鞘と矢筒を付けた値段だな?」

「え、ちが・・・はいそうです。」

「よし、商談成立だ。」


無理やりまけさせた。


「それでは手を握ってくください。」


これは代償行為だな、右手と右手で握手をした。


ぼーん。


神2?『ブキ・オオサカから武器一式をMP1431000で購入します よろしいですか』


YES 神2?は商売の時にも出現します。


神2?『ショウ・オオサカは武器一式の所有権を得ました』


俺は店主から武器一式を受け取ってすぐにゴットボックスに収納した。


「ありがとうございました。またのおこしをよろしくお願いします。」


店主の顔が若干引きつっていたような気がするが気にしない。

いつ戻ってくるかもわからないし、この店に来るつもりは今のところないしね。


次はギルドだ。


裏設定

世間的に冒険者は尋常じゃない力を持った、犯罪者予備軍みたいなのが多いという認識があります。

そのため店主は冒険者という言葉でびっくりして低姿勢になりました。

ついでに初めショウ達をいいところのお坊ちゃんで騎士団に入るため、初めての武器を買いに来たカモと思いました。


159万MP=1億5900万円くらいです。

初級の道具の価値はこちらと同じくらいですが等級が1つあがると10倍くらいの値段になります。

これらは中級の下位の武器でこの店は冒険者下位や一般兵士くらいがくるところです。

探せば王都なので結構簡単に上級の武器を手に入れることはできたのですが、初めからそうするとバランスが悪くなりそうなのでこういう形にさせて頂きました。


訂正情報

MP143100⇒MP1431000

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