ギルドランク
今日最後です。
累計アクセス2万突破、皆様ありがとうございます。
第2章 -MP1の駆けだし冒険者 其の2-
「パーティってどうやったら組めるんですか?」
「冒険者ギルドに行って「パーティ結成」のアクティブスキルを付けてもらうか、パーティ化のクエストを依頼すればいいですよ。」
そういえばスキルを得るには普通神官に頼まないといけないんだったな。
ここで急にスキルを得たら変かも知れないし、信用できるようになるまでは能力は隠しておくか。
「それじゃあどっちにしろ冒険者ギルドなら早く行きましょうか!」
「「はい」」
俺は彼女たちに連れられて冒険者ギルドを目指して歩き出した。
「そういえばまだ自己紹介してなかったね。ショウ・オオサカよろしくね」
「あっはい。私はカオリ・ホッカイドウです。」
「・・・スズ・ホッカイドウ」
そう言って二人は身分証明書を見せたので俺も代わりに見せることにした。
名前:カオリ・ホッカイドウ
種族:獣人
年齢:12歳
職業1:槍弓士、職業2:下っ端料理人、職業3:なし
体内最大MP:1500
名前:スズ・ホッカイドウ
種族:獣人
年齢:11歳
職業1:短剣弓士、職業2:初心者、職業3:なし
体内最大MP:1500
名前:ショウ・オオサカ
種族:ヒューマン
年齢:12歳
職業1:剣聖、職業2:攻撃魔導士、職業3:冒険者、(隠し職業:転生者)
体内最大MP:1
「剣聖に攻撃魔導士って! すごい・・・」
「・・・でもMP1」
犬耳さんが同い年で、猫耳さんがいっこ下か――初心者でも登録できるのか?
あと懸念事項の「転生者」の記述は見えてないようだが・・・それよりもまた言い訳をせねば
「父、いえ祖父が家を出してくれなかったのは実はこれのせいだったんです。 祖父はMP1でも生きていけるようにとこれを残してくれました。これは亡き父母の形見でもあり祖父によって大量のMPが込められています。しかしその無理が祟ってか・・・」
なんでも祖父のせいにしておこう・・・ってまたボロボロ泣いている。
「またつらい事を思い出させてしまってすみません。」
「・・・お兄ちゃん大丈夫?」
お、お兄ちゃんだと! 素晴らしい――そういえばカレンは元気だろうか。
他のやつはどうでもいいがカレンには逢いたいな~綺麗になっているに違いない。
カレンはもててるだろうな・・・いや、カレンに近づく男は俺が抹殺せねば。
くそ城には戻れないし潜入か潜入しかないのか・・・。
むぎゅ! 誰かが俺の手を握った!
「大丈夫?」
スズちゃんが、スズちゃんが~ やってくれました。ありがとう。
「もう大丈夫です。でも安心しました、祖父はMP1だと蔑まれると言っていたので」
「・・・そうですね。ヒューマンの方はそういう人が多いかもしれません。ヒューマンはMPの大小で価値を決めるMP至上主義が一般的になってますので」
「えっと、ヒューマンにはできるだけ見せない方がいいということですよね」
カオリさんはすまなそうな顔でうなずいた。
うーん、父の警告もあったけどMP至上主義って何? 俺に死ねってこと?
「でも冒険者内ではMPよりも職業の等級やギルドランクの方が重要視されますのでそこまでひどくないと思いますよ。」
「そうなんだ・・・。なら大丈夫かな。ところで職業の等級とギルドランクって?」
「職業の等級はそのまま職業の位階を表します。ショウさんの持っている「剣聖」や「攻撃魔導士」は上級職でかなり実力が上位としてみなされるはずです。ギルドランクは登録した各ギルドの祝福の強さを表します。それから・・・」
ギルドランクの話をまとめると
・ギルドランク=祝福の強さ
・祝福は「加護」のようなものでギルドランクに相当する量の日回復MPが得られる
・ギルドランクはE1から始まってE1=回復MP1,E2=回復MP2・・・E9=回復MP9,D1=回復MP10,D2=回復MP20・・・C1=回復MP100・・・B1=回復MP1000・・・A1=回復MP10000・・・のようになっており、各アルファベット内でも9段階ある
・身分証明書にはアルファベット表記しか乗らないためEランク冒険者、Bランク冒険者等のように名乗るらしい
・祝福を上げるには各ギルドにおいて決まった行動を取る必要がある
・冒険者ギルドの場合「長期間のあいだ(100日以上と言われている)同じ場所を拠点にできない。またクエストを実行したり、魔物を討伐したりすることでギルドランクが上がるらしい。
へ~
って他のギルドもあるのかよ! そう聞いてみると。
「他にも戦士ギルド、職人ギルド、レンジャーギルドがありますが登録は1つのギルドでしかできませんよ。」
「受けるだけ受けとくなんて甘い事は出来ないんですね。」
それぞれのギルド登録にも制約があり種族特性にちなんだ行動をする必要があるらしい。
冒険者ギルドはヒューマンのギルド、戦士ギルドは獣人、職人ギルドはドワーフ、レンジャーはホビットだ。
そうこう説明を受けているうちに冒険者ギルドまでついたようだ――意外と近かった。
感想お待ちしています。
裏設定
ギルド各種族1つ存在しており祝福を受けるには種族特性に合った行動を取ればいいだけなのでヒューマンや獣人以外は大半は登録をする。
なお人族の町にギルドがないだけでエルフ、ダークエルフ、龍人、魔人のギルドもある。
訂正情報
カオリ・オオサカ⇒カオリ・ホッカイドウ
スズ・オオサカ⇒スズ・ホッカイドウ
ギルドランクのあげ方のところ