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何気ない日常

特別企画というわけで、特別バージョンです。

ただし、オチは無いです。

何が特別か知りたい方は、後書きにて。

 今日はリンちゃんへのプレゼント。


 少ない金で買ってきたネコ耳カチューシャ。


 妄想を楽しむため…じゃなくて、リンちゃんを喜ばせるため。


 天にも昇るような足取りで、リンちゃんが待つ自宅へと帰る。


 周りから見たら変人なのだろうが、今はそんなこと関係ない。




 家に着いて、にやけ顔でドアを開ける。


 乱雑に靴を脱いで、慌ただしく居間へと向かう。


 すると1枚の紙が浮かんでくる。


 『どうしたんですか? そんなに慌ただしく』


「リンちゃんにプレゼントだよ!」


 リンちゃんの言葉を無視して、買ってきたネコ耳カチューシャを机に置く。


 満面の笑みの俺。動くシャーペン。


 『これは…?』


「プレゼント! つけてみてよ」


 ゆっくりとそれは宙に浮き、ある一定の高さで止まる。


 それはつまり、装着してくれた証。


「とってもかわいいよ、リンちゃん」


 さっそく妄想。即脳内補完。


 きっと恥ずかしがって顔を赤くしてるんだろう。


 そういうリンちゃんも、たまらなくかわいい。


 すっかり顔の筋肉が緩んでいるところに、再び紙が飛んでくる。


 『これつけながらご飯の準備するんですか…?』


 その発想はなかった!


「ぜひともお願いしたい」



 ネコ耳は台所へと飛んでいき、包丁が浮かぶ。


 ここから見ていると、最高の光景が映る。


 少女の料理姿。それもネコ耳。


 妄想には十分すぎる姿。


 俺もゆっくりと立ち上がると、台所へと向かう。


 ネコ耳の後ろに立って、眺める。


 リンちゃんもそれに気が付いたのだろう、包丁がこちらに向く。


 一瞬、背筋がゾクッとしたが、それは快感へと変換される。




 特に変わったことは無く、晩御飯の完成。


 『さっきはどうしたんですか?』


「いや、ちょっとね。リンちゃんを近くで見つめたいなって」


 今日は俺が主導権を得る。


 リンちゃんの顔を赤くさせていく。




 食事を食べ終わると、例のネコ耳が俺の近くへと擦り寄ってくる。


 『今日は…ズルいですよ…』


 カチューシャが俺の腕に触れそうなくらいに近寄ってくる。


 そっと手を伸ばし、頭であろうところを撫でてあげる。


 リンちゃんの方から甘えてくるなんて、とは思ったが、素直に受け取っておく。


 本格的に猫属性でも加わったのか?


 そんなデレデレ状態のリンちゃんを撫でながら、時間は過ぎていった。


 お風呂にも入り、パジャマに着替える。


 風呂でもカチューシャが浮いていたような気がしないでもない。


 まぁ、そこら辺はよく覚えてないです、はい。



 布団に潜ろうとしたところで、リンちゃんを呼んでみる。


 すぐに紙は飛んでくる。


 『呼びましたか?』


 ああ、呼んだともさ。これからする、あることのためにね。


「リンちゃんさ、寝なくても平気なんだよね?」


 『そうですけど…?』


 よしよし、まだ気付いてない。


「じゃあさ、今日はずっと起きてようよ」


 俺の考え。


 それは、リンちゃんとのオールナイトフィーバー。


 寝ずに、ずっと起きて、あんな事やこんな事やそんな事を…。


 『でも、明日は学校なんじゃ…』


「大丈夫、休むから!」


 リンちゃんと一緒にいられるなら、学校なんて休む。


 その後も俺の心配してくれたが、そうやって話しているうちに朝はやってきた。


 眠気は驚くほどに無く、むしろ充実感でいっぱいだった。


 何を話したわけでもない。


 からかい合ったり、リンちゃんをちょこっと困らせてみたり。


 逆に困らされたり。


 いつもとは違ったリンちゃんの1面を見ることが出来たような気がした。


 今ネコ耳さんは、台所で朝飯の準備中。


 邪魔にならないよう、俺は待機。


 幽霊がいることは変わっているが、俺にはそれが普通。


 リンちゃんがいる。だからこの生活がある。


 一般常識から少し外れた生活。


 誰にも信じてはもらえないが、それでもいい。


 2人で楽しく、笑いあって暮らしている。





 台所から俺を呼ぶ、1人の少女の声がした。

ちょっと短かったか? まあ、いいや。


特別企画。

それは、作者年齢1才。今日が作者としての誕生日です。

小説を上げ始めて1年。これからもがんばっていきます。

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