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オヤツの時間。
トラ丸は昼食は食べず、オヤツをガッツリ食べる。
前世は焼きカツオ、ちゅるるカツオ、減塩の鰹節だった。聖獣となった今、ポテチ、フライドポテト、私と同じ物を食べる様になった。
「トラ丸!」
《腹が減った。マリ、ワシにポテチをよこせぇ~》
目が覚めた第一声がポテチ。私はニシシと笑い、大皿に盛ったポテチをドンとテラスのテーブルに置いた。
《おお、ポテチだ!》
「トラ丸まだダメよ。ヴォルフ様、クロくん、シラさん、ポ君食べましょう!」
「これがポテチ、珍しい食べ物だね」
《ポテチ、美味しそう》
「初めて見ますね」
《主人も? ポもはじめて》
(ポテチはみんなも絶対に美味しいはず!)
厨房でポテチを揚げてくれたマサさん、リヤさん、カルロに感謝! 冷たいレモン水もありがとう!
「「いただきます!」」
パリパリ、サクサクのポテチを取り、ヴォルフ様達は初めてのポテチを口に運んだ。
「な、なんだこれは――ほんとうにジャガイモなのか、お、美味しい」
《うわぁ、パリパリ、サクサクの食感が面白いし、美味しい》
「楽しい食感です、美味」
《ポも美味、美味》
ヴォルフ様達はポテチを気に入ったみたい。
お昼にガッツリオムライスを召し上がったのに、ポテチをつまむ手が止まらない。クロ君は一枚ずつヴォルフ様に貰いサクサク食べているし。ポ君はシラさんから貰いながら、くちばして啄む。
2人の食べ方が可愛い。
トラ丸はなくなっていくポテチを見て《マズイ! ワシのポテチ!》と。ポテチの山に突進して行った。
サクサク!
《いつ食べても美味い、ポテチは最高だ》
「フフ、美味しいね」
そこに、カルロ君が揚げたてのフライドポテトを持って来た。ポテチとは形がちがう、フライドポテトに食いつくみんな。
「揚げたてで熱いので気を付けてください」
「カルロ君ありがとう。マサさんとリヤさんにもお礼言ってね」
フライドポテトを置いて、頭を下げて戻って行った。
熱々のフライドポテト――外はサクサクで中はホクホク、程よく振られた塩味がたまらん。みんなはもう夢中でポテチと、フライドポテトを食べていた。
すべて食べ終え、ヴォルフ様はシラさんに魔法大国クエルノ国にも、ポテチとフライドポテトの作り方を伝えるよう言っていた。
ポテチとフライドポテトを気に入ってくれたんだね。
《マリ、美味かったな。ここにハンバーガーとコーラがあればいいな》
「ハンバーガーとコーラ? いいね。ハンバーガーは作れると思うけど、炭酸の作り方がわからないよ」
《そうか。だったら、ハンバーガーが食べたいな》
「ハンバーガーか……」
まずパンを焼いてハンバーグを使って、チーズ、レタス、マヨネーズでタルタルソースを作って挟めばいいかな? 前世、家で簡単ハンバーガーとか言ってミートボール、コロッケ、目玉焼き、ソーセージとか。あるもので作って挟んで食べていたなぁ。
(あれはアレで美味しかった)
「マリーナ、ハンバーガーについて聞いてもいいか?」
「え?」
《聞いたことない!》
「新しい料理ですね」
《ポ、すごく気になる》
ヴォルフ様達がハンバーガーに食いついた。




