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8 童話の教え

「抹茶と苺どっちがいい?」


「抹茶!です」


「抹茶も美味しいよね~ で、こうげつ嬢のコウゲツはどんな字なの?」


「香る月 でこうげつです」


「わあ かっこいいね、うちは上の月だよ。でお名前は?」


ワタシは名前を名乗ることをヨシとしない。黒い輩たちを無視する為に読んだ沢山の本の中には「バケモノに本当の名前を知られてはならない」という教えが何回も出てきた。逆に人間達は化け物の名前を知ろうと知恵を絞るお話とかね。

でも、アカリさんなら大丈夫かな?それに、黒い輩がいる学校では大きな声で名前呼ばれちゃっているし名札も付けてるんだから今さらだよね。


「香月ひなた太陽の陽って書きます」


「太陽の陽かあ ひなたちゃんって呼んでもいいかな?ほら、コウゲツさんって自分の事みたいで、なんか言いにくいから、俺のこともアカリって呼んで!」


すいません、オニイサン(副住職)との差別化の為に心の中では既にアカリさんって呼んでました。お詫びにひなたちゃんって呼ぶことを許す!

心の中で上から目線で許可するも、実際は頷くだけに留まる。

だって、恥ずかしいじゃない?なんて言ったらいいのよ?戸惑っていると


「マカロン、遠慮しないで食べて!」


「はい!頂きます!」


マカロン食べたくての挙動不審に見えたのかなぁ?


少年はアカリさんの方へ行って、また首元から紐を引っ張り出してる


「さっきの作務衣の坊主、俺の兄で、副住職。得意技が”お祓い”(おはらい)と結界。」


お祓い!?結界?! 

何?ソレ?ワタシは吹き出しそうになったお茶をなんとか飲み込んだ。


「看板出してる訳じゃないけど、お祓い希望のお客さんも多くてさ、お菓子も沢山頂くから遠慮しないで食べてね」


「はい!」


美味しい!抹茶感が良き!そして日本茶も美味です。うむ

アカリさんがお茶を一口飲む


「そうそうこの寺さ、男児は跡取り一人しか育たないって言い伝えがあって、事実 俺より4年先に生まれた男児は幼いうちに亡くなっててさ。それで俺も幼稚園いくまでは女の子として育てられてたんだ。明星アカリって名前も男女どちらでも通じるでしょ?」


「まあ そうですねえ」


この答えであってますか?


「あ ごめんね ゆっくり食べて」


また 謝られた


「そんな中で兄さんは、結界が作れるようになったんだって。もともと お祓いとか得意な血統らしいしね。

 といっても 俺は全くだめよ。霊感ゼロ、でもなんか懐かれる体質みたいでさ、兄さん ”お帰り”って俺に言いながらう俺の背中をはたいたりはよくしてるんだ」


おお!オニイサンやるなぁ

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