Chapter12. M92F
山崎はクイックターンを駆使して、ネフィリムの追撃をかわし続けた。
中学3年間バスケ部で鍛えたのはこのフットワークだけだ。
シュートは全然入らなかった。
ただ、フットワークだけはやらされていたので、自分より素早い人間をも振り切れる。
「パワーがてめえならスピードは俺だ!一生かかっても追いつけんぞ!」
あのおじさんのようなセリフを吐いた。
「うぉおおー!」ネフィリムは怒りが頂点と言う感じで
それでもまっしぐらに突進してきた。
観客の盛り上がりも頂点に達し、それは決着の時が近いことを感じさせた。
「そろそろ奥の手を使わざるを得ないか。。」
山崎はネフィリムから十分距離をとり正対した。
「食らいやがれっ!」
山崎はそう叫ぶと、パンツに隠し持った拳銃・“M92F”を取り出した。
「うぉおおー!」
馬鹿の一つ覚えに叫び、突進してくる巨人に向けて、引き金を引いた。
「バンバンバン!」
装弾数15発、M92Fの全弾を突進してくる巨人に向けて叩き込んだ。
「おぉぉおお・・・・。。」
観客から感嘆ともとれる声があがった。
「どら●もん、弾、弾!」
山崎は叫ぶと、どら●もんは闘技場外から替えのマガジンを投げた。
「ウぉおおー!」
全弾命中。巨人は流血し、膝をついたがまだダウンしていなかった。
「やべぇ、タフだなやっぱり、いくぜダメ押し!」
山崎は叫ぶと、替えのマガジン全弾をもネフィリムに打ち込んだ…。
「バンバンバン!」
「うぅぅ。。」
そして巨人はついに崩れ落ち、激しい音とともに闘技場に倒れこんだ。
カンカンカンカン!ゴングが鳴り響き、アナウンスが流れた。
「勝者、地球人 山崎!」