Chapter10. 神様降臨
「ちきゅーうじんのー。お・ま・えに・いぃいいいいいいぃぇっいいゆぇえええっ!」
デカブツはリングインすると、でかい声で何かを言い始めた。
翻訳がついているらしく地球語(日本語)をしゃべっているようだが、
それにしても突然すぎた。
「ちゅーじんのうぉおおっっ!!」
何が言いたいのかわからないし、それより、こいつがバカなのか利口なのかで
作戦は変わってくるので、その点はっきりさせたかった。
「ヘイヘイヘイ、ユー何が言いたいねん。」
山崎はインチキ英語と関西弁のシャッフルで威嚇して見せた。
「おーすとも、どんどんどん、オーラヨどんどんどん。」
相手は全く意味不明の言葉を発しつつ、しかしわかってきた。
「こいつ・・どうやらこれは地球で言う所のエール交換、、と言うか、闘いの前の舞みたいなものの可能性があるな。」
山崎は少し解説を入れた。
言われてみればラグビーのオールブラックスとか、昔の武士も戦う前に名を名乗ったとか
そんな話を聞いたことがある。
ならこの馬鹿筋肉も何か闘いの舞をしているのかもしれないと思った。
さて困ったな、、、こんなきんに君と格闘戦をやっても勝てそうにない。
「うぉおおおーー!」
脳筋肉の巨人は登場の挨拶を済ませたのか、ファイティングポーズをとって、
雄たけびを上げた。
「ヘイヘイ、どら●もん、ゴングはいつなんだい?」
巨漢を見て、今度は巨漢ハンター(テリーマン)の気分になっていた。
もうやけくそではあったが。
「神様が入ってきますので、その後に開始です。」
「神様?」
そういって闘技場中央を見ると、爺さんが虚空から降りて来てリング四方にお辞儀をしていた。
いずれにしても、試合開始が近い。
どこで開始の合図がかかるか、いまいちわからなかったので身構えていると。
「ファイ!」
じじいが突然叫んだ。
「やっぱりな、不意打ちか。」
じいさんがウケを狙ってそうな顔をしているのを、山崎は感づいていた。
きっとじじいの容姿も本当の姿ではないのだろう。
しかし、ネフィリムもあっけにとられたのち、「ウ・ウォー!」と叫んで見せた。
その様子からも確かに頭はそれほど賢くは無いようだな、と察した。
しかし、体長はおそらく10メートル弱といったところ。。
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