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002:クエスト「迷子のフェンリル探し」(1)

 全財産を奪われて、俺は一文無しになった。


 今すぐ、働いてカネを稼がなければならない。


 だから、俺は冒険者ギルドに向かった。


 冒険者ギルドは、この街で最も大きな建物だ。


 重たい扉を押し開けて、俺は冒険者ギルドに入った。


 ギルド内は、大勢の冒険者で賑わっていた。


 俺は行列に並び、順番が来るのを待った。





 俺の順番が回ってきた。


「いらっしゃいませ! 冒険者ギルドへようこそ!」


 美少女受付嬢が、俺を出迎えてくれた。


「パーティーから追放されたから、パーティー脱退手続きをお願いしたい」

 俺は、冒険者カードを受付嬢に渡した。


 冒険者カードは、冒険者用の身分証明証だ。


「はい。……アレクさんは、Aランク勇者パーティーの雑用係だったのですね。雑用係は冒険者ポイントが貯まりませんので、パーティー追放後はFランクからのスタートとなりますけど……よろしいですか?」

 申し訳なさそうな表情で、受付嬢が説明してくれた。


 冒険者業界においては、最前線で血と汗を流して戦う戦闘職の地位が高く、それ以外の業務を担当している雑用係は冷遇されていて、雑用係としていくら働いても、最下層であるFランクからランクアップすることはできない。


「ああ、構わないよ。今、一文無しだから、手っ取り早くおカネを稼げるクエストを紹介してくれ」

「えーと……アレクさんはテイマーなんですよね? それなら、迷子のフェンリル探しをおすすめします」

「……フェンリル? 神獣じゃないか」

「はい。この地域は、フェンリルの親子によって守護されているのですが、今日、子どもの方が家を抜け出して、行方不明になっておりまして、捜索願いが出ているのですが、普通の冒険者に依頼すると危険なので、できればテイマーさんにお願いしたいのですよ」

「……俺、今まで一体もモンスターをテイムしたことがないんだけど、大丈夫かな?」

「……当ギルドは、現在テイマーが出払っておりまして、『テイマーであれば、どんな人材でもフェンリル探しに投入しろ』とギルドマスターから厳命されております。前金も出ますし、無理はしなくていいですので……引き受けて頂けると嬉しいです」

「報酬額は?」

「前金で5万G、成功報酬は500万Gです」

 5万Gか。

 それだけあれば、装備品を整えて、宿に泊まるカネも捻出できる。


「よし、引き受けよう。一応、頑張って探してみるよ。期待しないで待っていてくれ」

「かしこまりました」

 こうして、俺は前金の5万Gを受け取って、冒険者ギルドを出た。

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