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どうしても耳かきがしたいカノジョの話。  作者: おかゆのおにぎり
3/14

耳かき美少女と放課後

あと5秒・・・4・・・3・・・2・・・1・・・


キーンコーンカーンコーン


終わったー!!!!

7限目の授業の終わりを告げるチャイムが鳴り、俺はとりあえず伸びをしてこの喜びを噛みしめた。

ホームルーム前のこういう弛緩した空気結構好きなんだよな。

すると、この空気を破壊せんとばかりに勢いよく後ろのドアが開かれた。


なんかデジャヴ・・・


「センパーイ!耳かきしに来ましたー!」


ほら!やっぱり!


「ちょ、お前今日2回目だぞ!」


「はい!私の溢れ出る耳かき欲を抑えられずに来ちゃいました!」


いや、そんな満面の笑みで言われても・・・


「うわ、あいつやっぱり・・・」


「いや、ち、違うから!無理矢理とかじゃないから!」


あぁもう!さっき誤解解いたばっかなのに!


「とりあえず外で待っとけ!」


「はーい」


         ***


あのあと好奇と軽蔑の視線に晒されながらも地獄のホームルームを何とか乗り切った俺は、今なぜか図書室にいる。


「先輩帰宅部だから放課後も暇ですよね!」


そんなことをほざきながら花音が引きずってきたからだが、何で図書室?ってか、「も」ってなんだよ、「も」って。俺が年中暇みたいに言うなよな。

実際その通りなんだけどさ・・・

そんな俺の疑問を知ってか知らずか、律儀に図書室の理由を教えてくれた。

曰く、「私は、先輩に学校の全部の教室で耳かきしたいんです!」とのこと。意味がわからん。

まあそんなこんなでいつも通り(と言ってもまだ2日目だけど)花音に耳を差し出した。

今回は図書室なので静かに息を潜めて耳かきされている。


ポリポリ・・・ポリポリ・・・


・・・あー、これやばいわ。周りが静かなせいで、耳かきの音が脳に直接響いて・・・


フーッ


ッ!?


「ふふっ、先輩が可愛過ぎて、ついイタズラしちゃいました♪」


「そ、そうか・・・」


「あれれ?照れてるんですか?」


「うっさい!照れてなんかない!ニヤニヤすんな!」


「ふふっ♪そういうことにしておきましょう♪」


・・・はぁ、この小悪魔な後輩に慣れる日は来るのだろうか。

そんなことを思いながら、耳かきをされる俺であった。

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