耳かき美少女は付き合いたい
先輩が私の家を知らないのは意外でしたね。
でも考えてみれば、ウチに先輩が来たりしていた記憶はないですね。
今度招待してあげましょうか。
あの様子だと女の子の家に行ったことなさそうでしたし、良い反応してくれるかもしれませんね。
「ただいまー。お姉ちゃん、帰ったよー」
「おかえり花音。春樹君の家に行ってきたの?」
「うん。先輩、ウチの場所知らなかったんだね」
「まあ、一緒に遊ぶ仲でもなかったしね。通学も同じ道は通ってなかったし」
「そうなんだ。まあ先輩もそんなに仲良く無かったって言ってたしね」
「そんなこと言ってたのね。今度問い詰めてみようかしら」
「それはちょっと理不尽じゃない?」
「ふふ、冗談よ。でも、自分で思ってるのと人に言われるのとじゃ感じ方が違うのよ」
「あー、ちょっと分かるかも」
「でしょ?」
私も、先輩が覚えてなかったときは覚悟しててもショックでしたしね。
「それより、あなたちょっと疲れてない?何かあったの?」
「先輩に耳かきするのを忘れてたので、そのせいでストレスが溜まってるのかも」
「大分重症ね・・・。そんなに耳かき楽しい?」
「うーん、楽しいっていうか、先輩が気持ちよさそうにしてる表情が可愛いんだよね」
「もう付き合えよ」
「確かに!」
付き合っちゃえばいつでも耳かきできるじゃないですか!
あれ?今お姉ちゃんに言われて気づいたんですが、私先輩に好きとしか言ってないじゃないですか。
耳かきさせてって言っただけで、付き合ってって言うの忘れてました!
そりゃこんな微妙な関係になりますよね・・・。
まあ、気付かなかったってことにしておきましょう。
* * *
次の日、先輩は学校を休みました。
2日で2000文字は超えたからダイジョウブ・・・だよね?(汗)