耳かき美少女からの告白
改行が変な感じになってるので、温かく見守って下さい。
「ずっと好きでした!耳かきさせて下さい!」
・・・何だって?
「ちょ、ちょっと待って・・・」
「どうしたんですか?」
「今、俺の聞き間違いじゃなければ耳かきさせてって言った?」
「はい、言いましたけど・・・」
「人違いとかじゃなくて?」
「何言ってるんですか!春樹先輩!」
うん、そうだね。確かに俺の名前は宮本春樹だね。
けどさ、昨日高校2年生になったばっかの俺に、何で既に後輩がいるの?
そう思いながら、改めて目の前の女の子を見てみる。
大きめの瞳、やや垂れ気味の眉、小さい鼻、柔らかそうな唇。
150センチ位の低めな身長と、少し茶色がかったふわふわの髪が、小動物のような雰囲気を出している。
客観的に見て、かなり可愛い。
何でこんな可愛い子が、俺の耳をかきたがるんだ?
すると、視線に気付いたのだろうか。
頬をほんのり赤く染めて、チラチラとこっちを見てくる。
うわ、かわい...。じゃなくて!
「何で俺の耳かきたいの?っていうか、君、誰?」
そう、そうなのだ。
向こうは俺のことを前から知ってるみたいだけど、俺は見たことも無い。
もし仮に中学のときの後輩だとしても、この可愛さで記憶に残らないはずがない。
そう思って聞いてみると、
「いいんですよ、先輩は覚えてなくても。それより、返事を聞かせ下さい!耳かき、させてくれるんですか?くれないんですか?」
なんか、露骨に話逸らされたな。
「いやぁ、流石に初対面の人に耳かきしてもらうっていうのは・・・」
「初対面、ですか。そうですか・・・」
え?ちょ、もしかしてこの話地雷だったりする?
「待って待って!そんなに落ち込まないで!」
「わかりました。じゃあ、こうしましょう。先輩が私のことを思い出すまで一日一回、先輩の耳を差し出して下さい!」
「はぁあっ!?」
こうして、俺、宮本春樹と耳かき女子こと佐々木花音の奇妙な関係は始まった。