おまけ、或いはこれまでのあらすじ(メインヒロイン視点)
漢字多いですが、平仮名多すぎると読みにくいための仕様です
ヒロイン目線で書いてはいますが、あらすじですからねこれ……
これまでのわたしの第七皇子さま
治療方法が高くて手が出せない呪いの病に全員が何故か掛かっちゃったわたしたちの孤児院。わたし、アナスタシアが暮らす後にローランド孤児院って呼ばれる其処で唯一進行が遅いわたしがふらふらと迷い込んだのは、皇城の外れだった。
そこで出会ったのは大人びていて火傷痕が痛々しくて、とっても優しくて何処か寂しそうな第七皇子さま。見ず知らずのわたしたちの為に自分のお金を、大事そうな指輪まで売って惜しみ無く使ってくれて、わたしたちはその病を治療できたの。
でも、皇子さまがやってくれたのはそれだけじゃなくって、わたし達が悪い人さらいの人達に浚われた時に助けに来てくれたし、皇子さまはその時何にも悪いことしてないのに怖がらせただろ?って犬も買ってくれたし……。
わたしは知らなかったけど、その犬を売ってた人達は同じく人さらいの一団で、魔神王復活の予言が近いからって兵士用に子供を宗教がとっても強くて予言にピリピリしてる国に売ったりする気だったのを、皇子さまと不思議な猫ちゃんの姿をしたその妹さんが止めたりもしたんだって。
そんな大活躍の皇子さまだけど、わたしはちょっと思う。
皇子さまは一人でずっと頑張っていて、わたしたちを護ってくれた。見ず知らずだった時から、ずっと。なのに、多くの人は、皇子さまは皇子だから自分は助けてもらって当然って言ってる。もっとしっかり助けろって、文句だって言ってたりする。
皇子さまが皆を護ってくれるなら、誰が、皇子さまを護ってくれるの?わたしじゃ、だめなのかな。護れる人に、なれないのかな。そう思ったんだけど、わたしには当然だけど天才の人にしか来ない学校への入学案内は来なくて。
皇子さまは、妹さんの付き添いでその学校に行くんだって。この一年で出来た友達のリリーナちゃんも。ずるいなって思うけど、お願いリリーナちゃん。皇子さまを、護ってあげて。