おまけ、或いはホワイトデー小ネタ
去年ハーメルンにあげたホワイトデー小ネタの再利用です。本編と関係はありません。また、ここで喋り倒しているのは原作ゼノくん(18歳時)……というかその声優という体です。本編ゼノではありません。
但し、性格はほぼ変わりません。
まさか、ここまでとは……
ということで、バレンタイン特別企画男性の部、女性ファン票4位、男性ファン票7位、チョコレート票3位、総合3位。第七皇子ゼノだ。
全く、テネーブルの奴とデッドヒートする事になるとは、当初は全く想定してなかったな……。皆、なかなかに破滅願望があるのか?
いや、そこは良いか、誰を応援しようが、そこはおれがとやかく言う事じゃないものな。
ん?何時もみたいにこんなおれに……って言わないのかって?
言わないさ。普段はそうかもしれないけれど、今回は純粋に、皆がおれに投票してくれた順位だ。そこでそんなこと言ったら、おれに票を入れてくれた皆を否定することになる。そんなことは、おれらしくないだろう?
兎に角、皆有り難う。君達がおれを応援してくれたから、総合3位にまで来れた。その感謝と……チョコレートに三倍返しを。
え?採算?いや、合うさ、合わせる。
君達がおれにくれたチョコレートには、君達の想いが詰まっている。価格以上の価値が、其処にはある。だから、それに返すものは三倍返しがちょうど良い、って事。
ちょっとカッコつけ過ぎかな。けれど、それがおれの偽らざる言葉だよ。
ま、こんな事言っておいて、流石に全部は食べられない数来たんだけどさ。それも含めて、君達の気持ちは嬉しいし、活用させて貰う。無駄にはしないさ。
さて、じゃあ……此処からは、このボイスの恒例企画をやっていこうか。
チョコレートを贈ってくれた皆からの、おれにやって欲しいものをランダムに選んで……
よし、これにしようか。帝京都の……金星始水さん、10524歳、で良いのかな。
いや、こんな年長の人にすら俺達の物語が認識されているなんて、凄いことだって思うよ。冗談かもしれないけどさ。
さて、内容は……『ゼノおにーたんと言えば、特に小説版での活躍が印象に残ります』
うん、有り難う。確かにおれは雷鳴竜と氷の剣って作品でメインヒーローをやらせて貰ってる。ティアークリスタル文庫から全4巻が発売してるから、もしも読んでない人は読んでくれると嬉しい……って、おれに票を入れて、こんなボイスを聞いてる皆は多分読んでくれてるよな。
ところで、情報によれば、割とおれに届いたリクエストにはおれのことをおにーたんと書いたものが多かったというけど、そんなに皆、おれにおにーたんという言葉を読んで欲しかったのか。
いや、それなら言うんだけど、ティアじゃなくておれで良いのか?
『ですが、小説版には声がありません。ゲームでは、主人公から告白する形であり、ゼノおにーたんからの告白の言葉が足りていないです』
うんうん確かに。轟火の剣でのおれのルートって、救済みたいな点があるから、特定のイベントとか無くても入れてしまうし、その分イベントを踏まえてな他の皆より告白あっさりだよな。
『なので、小説版第三巻、四天王ニーラによってクリスタルに囚われた聖女アナスタシアへのゼノおにーたんの告白の全文を、おにーたんのフルボイスで聞かせて欲しいです』
……かぁ……。随分と、重いものが出たな、これは。
あの台詞を、皆に向けたこのボイスで叫ぶのかぁ、中々に恥ずかしいな。
でも、良いさ。皆が聞きたいなら叫ぼう、あの時のおれの言葉を。
って、ちょっと待ってくれ。あの全力の時の告白を素面でやるとなると、ちょっと心の準備が……
よし!3
2
1
『聖女様。まだ、おれの声は届くだろうか
あの日の答えを、貴女に返したい。
おれは貴女の事が好きだ。一生懸命で、分け隔てなくて、誰かのために泣くことが出来て。
平民の出で、だからこそ、誰かを下に見ないで親身になれる。そんな君が、貴女が、昔から輝いて見えていた』
『でも、おれは忌み子で。半ば世界の敵で。貴女の敵で!何より、貴女を、君を、君達の孤児院を。エーリカ達を、おれは護れなかった。
だからずっと、おれは君に相応しくないと思って、貴女を避けていた。恨まれているかもしれない、それを貴女は優しいから、心の奥底に眠らせて、気丈に振る舞っている気がしていた。
そんなのおれの自分勝手な怖がりで、憶測で、幻想で。それでもおれは、そんな自分の中の勝手な妄想に怯え、貴女の言葉を拒絶していた』
『けれども、ずっと貴女は、おれに優しかった。
聖女様。貴女はずっと、おれを見て、信じ続けてくれた。
こんなおれを。もう、皇子ですら無くなるおれを』
『だから、気が付いたんだ。全く、遅いよな
今更だ、って、きっと貴女も怒るだろうな。
ずっと、もっと貴女を幸せに出来る人が居るって言ってたのに、何をって』
『その気持ちは今もある。貴女を、君を、幸せに出来るなんて、おれはおれを信じきれちゃいない。
それでも!
ずっと貴女が信じてくれたから、頑張れた。貴女がおれを皇子さまと呼んでくれたから!
聖女として目覚めて、おれよりももっと、誰かを救える存在で!そんな貴女がおれを信じてくれるなら、止まるわけには行かないと、走り続けられた』
『貴女が居ないと、駄目なんだ!おれには、君が必要だ!
側に居て欲しい、皇子さまって呼んで欲しい。皇子さまなら出来ますって、微笑んで欲しい』
【system L.I.O.H stand-by】
『だからもう一度、あの日のように言ってくれ』
『…………
……………………有り、難う』
『今更片腕の潰れた忌み子に何が出来るかって?
教えてやるよ、四天王ニーラ・ウォルテール!
頼勇!貞蔵さん!アイリス!この時の為に皆が託してくれた想いを、今此処に!
レリックハート、フルバースト!イグニション!エル!アイ!オー!エイチ!
ライッ!オォォォォォウ!』
【タテガミ!Go!機神 LI-OH!
見 参!】
『月花迅雷!セットアップ!』
【system L.I.O.H Overload!
mode雷王!ガン!ガン!ガォォォォン!】
『機神雷王!盟友と迅雷の力を借りて、月下に降臨す!』
『今度こそ離さない。護り抜いてみせる
助けに来たよ、おれの大好きな……アナスタシア』
って感じかな。どうだった?
おれ?おれは恥ずかしいよ。そりゃそうだろ、自分の至らない告白をもう一度って、恥ずかしいものだろ?
さて、次のは……
同じく帝京都、虹々音ちゃん、17歳からかな。
『ゼノさんは、妹のアイリスさんとそれなりに健全な兄妹関係を演じていますが、アイリスさん側は割と危険な想いを持っている感じです』
うん、そうだな。確かにちょっと、アイリスはおれ以外に信じれる相手を見つけるのが遅くて、依存ぎみだった時期があるかもしれない。
『なので、逆にアイリスさんのようにゼノお兄ちゃんが病んだ想いを秘めていたというシチュエーションで、お兄ちゃんに迫られるボイスを聞きたいです』
か。
……ごめん、これテネーブルかシルヴェール兄さん向けの案件だと思う。おれにヤンデレとか期待しないでくれ。
いや、やれと言うなら……止めとこうか。
ごめんな?
じゃあ次は……
南海県波佐間市、白ちゃん、14歳から。いや、こんな子もチョコレートを贈ってくれたんだな、本当に有り難う。
『ゼノは、アイリスの良いお兄さんであろうとしているのが印象的』
いや、あんまりそう言われることはないんだけど、有り難うな。
『そんな妹に優しいお兄ちゃんとして、月花迅雷の使い手として、雷が怖い妹を寝かしつけてくれる優しい兄のボイスを聞きたい。
出来れば、名前を出さずに』
分かった、これは結構簡単だな……
良し。
『んー?なに?
あぁ…君か…どうした?
というか、今はもう日付変わってるだろう?
ん?怖いから一緒に寝て……って。
今何歳だよ!?
もう成人近いんだぞ。1人で寝るべきだろ。
というより、今まで一緒に寝てなんて、ほぼ言ってこなかっただろ?いきなりどうしたんだ。
ちょっ……あー!もう……
何でそんな泣きそうな不安顔してるんだよ。いくら此処が王城でも無い普通の宿だからって……
あ!そうか……雷……
もしかしてだけど、自然の雷が怖いのか?まあ、王城じゃあ気候固定だから聞く機会もないけど……
いつもは「子供扱いしないで」とかなんとか言って大人ぶってる癖に。
まだまだ子供っぽいところもあるんだな。
何言ってるんだ。
そっちの部屋は最高級の部屋で、おれは最安値のベッドだけの部屋。わざわざ来られても困る。
頑張ってスイートルームで1人で寝てくれ。危険はないから、おれが保証する。
はい、おやすみ。
って嘘だよ、ほら。そんなに不安そうな顔をしないでくれ。
行こうか。此処じゃ二人で寝れない。
よし、じゃあおやすみ。
大丈夫、慌てなくてもちゃんと一緒に寝てやるから。
ごめんな、少し意地悪して。機嫌直してくれよ
ほら、ベッドが折角広いんだし……あまり寄ってくるなって。
っ!今のは結構響いたな……
……おい、大丈夫……じゃないか。
本当に雷、苦手なんだな。
手……震えてる。
お前にこんな弱点があるなんて、な。
あーもう、分かったって。ちょっと頭あげて
ほら、後から抱きしめててやるから。
安心して寝な。
雷の神器を持ったお兄ちゃんが側に居れば、雷なんて何にも怖くないだろ?安全安心だ。
ってちょっと待て?さすがに兄妹で正面向いて抱き合うのはおかしいだろう?このままだ。
え?
初めての腕枕は恋人の方が良かった……って。
お前っ……恋人……!?いるのか!?
……あぁ……いたら、の話か。いや、聞いてないからちょっと焦った。
ほら、もう寝ないと明日起きられないぞ。明日、早めの竜に乗って、西の天空山の日の出を見に行くんだろ?
雷が鳴っても怖くないように、このまま寝付くまで喋っててやるから安心しろ。
って、おれが先に寝ちゃうかもしれないな……これじゃあ。
あったかいな、抱きしめてると眠くなる。本当に、おれには勿体ない高性能な抱き枕だよ。
これからもさ、雷が怖かったらおれのとこにおいで。
ああ、いいよ。
そういや、オバケも実は怖いんだっけか?なら、そんな時も来い。
って痛くはないけど噛まないでくれ。ごめんな、茶化して。
大丈夫、君がおれを頼ってくる限り、おれはちゃんと守ってやるから。だから……お兄ちゃんを信じろ。
寝たのか?
寝た……な。
ふぅ。
いつまでおれを頼ってくれるんだろうな……
いつか、素敵な相手と出会えると良いな……って、まだ早いか……
おやすみ。おれの可愛い妹』
って、こんな感じで良いか?
っと、そろそろ時間だな。
本当に皆、おれに投票してくれて有り難う。それじゃあ、また何処かで!
簡単な用語解説
機神雷王
小説版にのみ登場するライ-オウの特殊形態。本来はエンジンブレードをセットする筈の場所に月花迅雷+アイリス製の変換機である鞘をセット。神器のエネルギーをコアに送り込んだオーバーロード形態。
オーバーロードしているので本来よりも短い稼働時間となっているが、その分性能は上がっている……かは定かではない。とりあえず、素人のゼノでも四天王とやりあえるくらいのスペックは出せている。
聖女誘拐の際にカラドリウスによって左腕をズタズタにされたゼノ(小説版)が、竪神頼勇から彼の機械の左腕を預かり、アイリスのゴーレムによる補助を受けているという特例故に使えており、普段はこんな形態にはなれない。
金星 始水
かなほし しすい。きんぼしはルビ振られてなかった為の声優の誤読。
10524歳とあるのは、なりきりでそう書いてるのでゼノ役の八代 匠が合わせてくれただけで、実際は16歳の女の子。ゴールドスターグループのご令嬢らしい。
というか、御存知滝流せる龍姫。兄さんに地球世界で声を当ててる声優をからかって遊んでいる模様。ちなみに本人的には兄さんの声に似てますね、兄さんの方が格好良いですがと思っているらしい。




