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脱獄

いやー、デキテタンデスガ…投稿できず…申し訳ございません

第2話でございます

「坊主!脱獄するぞ!」

「は?」

先程まで腰を抜かしていたはずのパレスがいきなり起き上がり、兜越しにもわかるくらいの、満面の笑顔でそういうので、クレディオはキョトンとするしか無かった。

リュウイチもふっと笑う。

「いや、パレスのおっさん、冗談はよせよ!この檻は、特殊な魔法がかかってて鍵だけじゃ開かねえってのに、脱獄なんてできるわけねえだろ!それに、おっさん達一応帝国兵だろ、どうすんだよ。」

一応じゃねえと、突っ込みを入れつつ、パレスは、言葉を続ける。


「いいか、坊主、実は俺たちはこの国の帝王、ギデォクが前々から気に食わなかったんだ、高い税金、罪なき人々の処刑、ひどい物価、この国で生きていけるのは富裕層と兵士だけだ、俺たちはそんなの許せねえ、だから内部破壊をするためにここにいる、だが…国王の謎の力と家臣たちのせいでなかなかうまくいかねえ…やっぱり、ドラゴンの力が必要だと思って探そうと作戦を立ててたら坊主の見張りについたんだ。」


ぽかんとするクレディオにパレスは兜を外し、跪くと、真剣な眼差しでこういう。


「クレディオ・アーベルト、高潔なドラゴンの血を引く貴殿にお願いしたい、どうか、私達と共に四つの国に赴き、ドラゴンの封印を解き、革命に協力してほしい。」


リュウイチも、いつの間にか兜を外し、跪いていた。


クレディオは、慌てて口を開く

「わ、分かった、わかったから、そのきれいな顔をしまえよ、パレスのおっさん!あと、その喋り方もやめてくれ、むずむずする。」

真剣な顔をする二人の顔は、とても美しかった、パレスは健康的な褐色の肌に整えられた金髪、そしてその瞳はまるで太陽の光を閉じ込めたようなオレンジ色であった。

「リュウのおっさんも、跪かないでくれよ。」

リュウイチは、雪のような肌に、結われた群青色の髪、瞳の色は宝石の様に透き通った紫であった。

「おお!やってくれるか!坊主!やったぞリュウちゃん!」

「ああ、やっと一歩前進だ…!」

「なにが、前進したってぇ?くくく」

ねっっっとりとした声が聞こえたかと思うと、老婆がヌルウウウンと出てきた、

だが、パレスとリュウイチの反応は意外なものであった。

「なんだ、チシャ婆かよ、脅かすなよな。」

「チェシャルだと何度言えばわかるんだぁい?ポロリンテン?おお、お主もおったかソウゴよ。」

チェシャ婆もな、もはや原型がないと笑いながら言うパレスとリュウイチ達とすまないねぇとほほ笑む老婆にクレディオは聞いた。

「なあ、おっさん、この婆ちゃんは誰だよ、ただものじゃねえのはわかるんだけどよ。」

「ああ、この婆さんはな…」

言いかけたところで老婆は、口を挟んだ。

「おやおや、珍しい髪と目の色だねえ、外側は赤、内側は白、そして、瞳の色は金と赤、ふうむ、この特徴…ボクはドラゴンの一族だね。」

ぎょっとしてなぜわかったか聞くクレディオに、チェシャルは

「ほっほっほ、わしも伊達に長生きはしてないよ、さあて…懐かしい結界だ、ボク、ここから出たいかい?」

「もっもちろん!出たい!けど…どうやって?」

「元気がいい返事だねぇ、だが、すぐには出来ない、色々と準備が必要だよ。」

パレスはここだと言わんばかりに、口を開いた。

「坊主、チェシャ婆は、傀儡子であり呪術師であり行商人という、マルチ婆さんなんだ。」

マルチ婆さんって…と思いながらもクレディオは、マルチ婆…ではなくて、チェシャル婆の言葉を聞き逃すまいと聞く


「この結界はねぇ、古来からの魔法と現在の魔法が入り混じっているねぇ、その上、とても強力である、一週間…いや、傀儡も入れて、三週間はかかるよぉ」

「十分、他の奴らじゃ何年もかかるからな、頼むよチェシャ婆。」

「よろしい、報酬はいつもの倍は貰うよぉ、くっくっく。」

「了解、いつものやつを倍だな。」


クレディオは、こっそりリュウイチに聞いた

「なあ、何時ものってなんだ?」

「ああ、酒だよ、パレスは驚くほど酒に強いし、チェシャ婆も浴びるほど飲むからな、何件も付き合って酒を飲む、それが報酬なんだ。」

「よくわからねえ…」

「ただの酒好きだ」

「なるほど」


くっくっくとチェシャ婆が笑うと

「『契約成立』じゃな」

ニヤリとし、消えた…え?消えた?、あ、うん消えた

「消えたぁぁぁ!!!」

クレディオは、びっくりして腰を抜かしたが、当たり前だろうという顔でパレスが口を開く

「おいおい坊主、大丈夫かよ、まあ、チェシャ婆の腕は確かだからな、三週間後脱獄する、他の奴らに悟られねえように気をつけろ、俺たちも善処する。」

「あ、ああ…がんばるよ。」


そこからは、たんたんたたんたんたたたんだった。

三週間はあっという間だった

そして…

「待たせたねぇ、ご依頼のものが出来たよ、チェシャ婆特製、傀儡と…解除魔具だよ」

「うおっ!!!チェシャ婆相変わらず驚く登場だな!!!!」

それもそのはず、天井に逆さまでたっているのだ。

「チェシャルさんの重力魔法、相変わらずすごいな。」

「と、トカゲみてぇ…」

「さて、時間がないからね」

解除魔具を取り出すと、詠唱?を始めた

「ほれ出来た、早く出な。」

え、もう?まじ?あ、失礼…えーっと

「作者が驚くもんじゃないよ」

すみません…マダムチェシャル…

「誰に話しかけてんだ?チェシャ婆」

「まあ、下級の不幽霊さ。」

ぐぬう…まあいいか…、クレディオは、そっと出てみる

「で、出れた…自由だ…!」

「さっすがチェシャ婆!」

「す、すごいな」

「さあて仕上げだ、傀儡だよぉ、さあ、動きなぁ!!」

声を張り上げたかと思うと、三体の傀儡がそれぞれ、クレディオ、リュウイチ、パレスティアーノの姿になり、目を開くと、まるで最初からそこにいたように、存在した。

「う、うおお!すごい!すごいよ!婆ちゃん!」

「さすがチェシャ婆!」

「ほんとに俺たちみたいだ。」

「くっくっく、いい反応じゃぁないかぁ、ほれ、これはサービスだ。」

チェシャ婆は、ニコニコとしながら、カバンから服と外套を取り出した。

「おお!!ありがとな!チェシャ婆!」

「ありがとう、」

「婆ちゃん、ほんとにありがとう!」

「今日は、この国の夏を祝う祭り、お前達が逃げ出すには絶好の日だ、旅人のふりをして逃げな、これから、もっと大変になるだろうからね。」

じゃあのと言いながら地下牢の闇へと消えていった。

「さぁ、とりあえず城を出るぞ、俺たちがサポートするから安心しろよ、坊主」


To Be Continued







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