監獄の少年と見張り
開いて下さりありがとうございます
少しでも楽しんで頂けたら幸いです
ここは、アステルドア、エレリント帝国を中心に、東の国ヤンテイ 西の国 スーテン 南の国 カンウェア 北の国ホンセラの四つの国の英雄と偉大なる王に守られている、豊かで平和な国である。
しかしその過去はとても残酷であった、そうだ、今日はその物語を話そう、真の王と四人の偉大なる英雄達の物語を。
「被告、アール・エルガジークを死刑とする。」
「いやだ、お許しを!どうか私にもう一度チャンスを!」
「ダメだ、死刑は一週間後、自分の首が落とされるのを監獄で待つがよい。」
許しを乞う声が、法定内に響き渡る
その声は、地下深くの牢獄にまで届いていた。
見張りの男①は、監獄の中の少年に話しかける。
「なあ、聞いたか?死刑だってよ、今回のアールは王室の仕立て屋で王様の明日
までに服を作れという無茶ぶりに、何の服かを聞いただけで侮辱したってことで死刑だってよ、恐ろしいこった、なあ、坊主。」
「おい、仕事中だぞ、誰かに聞かれたらどうする。」
「大丈夫だって、リュウちゃん、こんな地下までくる奴なんていないだろーし、寧ろ喋ってないとこんな所にずっといたら狂っちまう。」
見張り①は口をとがらせてそういった。
「…おっさん達、うるさい。」
監獄の中の少年はぼそりとつぶやく。
「ああ?おおお、おっさん?!、いいか坊主!俺は、おっさんじゃねえ!!」
兜越しに怒りを見せる見張り①を無視して、見張り②に話しかける。
「あー、煩い、静かなおっさん、煩いおっさんを黙らせてくれない?」
見張り②に話しかける少年に煩いほう…ではなく…えー、見張り①が、おいっと言い口を挟む。
「話を聞けよ!!!!」
はいはいという感じで少年は見張り①を見る
「いいか坊主!、俺の名前は、おっさんじゃなくて、パレスティアーノ・ドゥーベルティンだ!」
少年は、頭の中が?になり
「パ…パレ…パレパ…?」
「ぶふっw」
「笑うなよ!」
きぃぃぃというパレスティアーノとまだ名前を言えてない少年に、見張り②は失敬失敬と言いながら話し始める。
「少年よ、彼の名は誰もフルネームで言えないもんだから、パレスと呼んでるんだ。」
「なるほど…パレスのおっさんと…あんたは?」
おっさんじゃねえと叫ぶパレスをよそに見張り②は名乗る
「ああ、名乗り忘れていたな、俺は、リュウイチ、リュウイチ・サイオンジだ。」
少年、君の名は?と聞くリュウイチに少年は少し考えた後、答えた。
「俺は…クレディオ・アーベルト。」
パレスとリュウイチは顔を見合わせ、きょとんとした顔でクレディオで見つめていると、クレディオは、やっぱり…とその反応を知っていたかのように、ため息をつき、話始める。
「俺はかつて、ドラゴンを従え、自身もその姿となり、当時の王に革命を起こしたと言われてる一族の一つ、アーベルト家の末裔だよ。」
「ま、まじか…」
パレスは、驚きのあまり腰を抜かし、リュウイチも驚きを隠せない様子であった。
「聞いたことがある、大昔に、九匹のドラゴンが王に革命を起こし、当時の王はドラゴンを四つの国に二匹ずつ封印し、最後のドラゴンはこの国に封印されていると。」
はああ…と、クレディオは、深くため息をついた。
「そうだよ…俺の先祖…ギディン・アーベルトはここに眠ってる、王に騙されて…。」
どういうことだとリュウイチは聞いたが、クレディオは答えなかった。
「ふっふっふ、坊主!脱獄すんぞ!」
いきなり立ち上がったと思うと満面の笑顔でそう言うパレスにクレディオ
「は?」
となった。
おはようございます、こんにちは、こんばんは
初めまして、作者の鷙緖沱 伊凰です。
まず、ここまで読んでくださりありがとうございます
楽しんで頂けたでしょうか?
ドラゴンと戦士達の多分ありふれた物語は、描きたいことが沢山あるので長編になる予定です。
初めての投稿でもう私ドキドキドッキドキの土器になってます。
えーっと…あ、今回のちょっとした裏話!
パレスは私がふとした時に思いついた名前なのでまだちゃんと言えないんです、はい
…という訳で!次回もお楽しみに!
ありがとうございました!