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【終章完結】神谷神奈と不思議な世界  作者: 彼方
六章 神谷神奈と魔力の実
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特別編 完結って言ってなかった!?

そう、一度完結にしたのに何故か連載中に戻し投稿します。本当は新しく投稿してシリーズ化でもしようかな、と思ったんですけど主人公変わるわけでもないし再び投稿でいいかなと思いました。


 ふうぅー終わった終わった。何か私達の小説ってのが終わったらしいんだけど腕輪何か知ってる?


「あ、ヤバいですよ神奈さん!」


 どうした? そんな五月蠅く叫んで。


「だから続いてるんですって! 私達の小説!」


 はい? いやだって終わったじゃん、完結って書いてあったじゃん。


「何かほら連載中って書いてありますし!」


 ん? あれ? あ、これ? え?


「ほら早く小説モードに戻ってくださいよ!」

「何言ってんだお前、小説モードって何だよ」


「あ、そういえば小説だっていうの知らない設定でしたね」

「設定って言うなよ! ってあれ!? これよく見たら本文じゃん! 前書きのノリなのにもう本文なんだけど!?」


「神奈さん! ほら! もう強引にでも始めましょう! 私達の話を!」


「というわけで神谷神奈と不思議な世界。始まりまあす!」



「まあもう始まってるんですけどね」



* * * * * * * * *




 三月三十一日。もう春の暖かさを感じている子供達の中には翌日から中学生となる者達が多くいた。


 はぁ、とため息を吐いて神奈は道路を歩いていた。


「まさか私達の話が続くとは思いませんでしたね」

「お前何言ってんの?」


 どこからか声が聞こえたが神奈にはもう日常茶飯事である。決して幻聴が聞こえるとかいうわけではない、彼女が付けている腕輪は万能腕輪といい声を発するお喋り機能があるのだ。


「明日から中学生だよ中学生、勉強が難しくなるからテスト前は勉強しなきゃいけないじゃん」

「いやそれが普通ですよ、というか毎日して下さいよ」

「嫌だ。というかもう春休み最後じゃん、なあ春休みを延長する魔法とかないわけ?」

「そんなものがあったら永遠に休み続けるつもりでしょう神奈さんは」

「全国の小学生が絶対に同意してくれると思うけどな」


 魔法。この世界には不思議なことに魔法と呼ばれるものがある。しかしその知名度は低く、存在を疑っている、信じない者が圧倒的に多い。


「ところで今日は予定ないんですか?」

「ないな、何も」


「それなのに休みが続いてほしいと?」

「ああ、続いてほしいね。そして一生働かずに余生を過ごす」

「ダメ人間代表みたいなこと言わないでくださいよ」


 適当に歩いていた神奈だが商店街の果物屋で知り合いを見つけたので話しかける。


「夢咲さんじゃん」

「あ、神奈さん……何だか久しぶりな気がするわね」


「そりゃあお二人が最後に会ったのは三か月以上前ですし」

「え、そんなに経ってないけど」

「悪い、なんかコレ朝から変でさあ」


 夢咲夜知留。彼女は未来を予知できる固有の魔法を習得している。もう卒業したが神奈と同じ小学校で文芸部をやっており、神奈とはそれなりの付き合いである。


「そういえばこれから文芸部のメンバーで集まるんだけど」

「え、何で私のところに連絡来ないの!? 私だけハブ!?」

「後で連絡するつもりだったの、ごめんなさい。それに隼君には連絡が取れなかったから全員ではないんだけれど」

「あんな奴来なくていいって、じゃあ行こう!」

「え、えぇ……」


 露骨すぎる嫌いオーラに若干夜知留は引いた。


 そして二人は小学校の文芸部部室に来ていた。


「ここは」

「凄いでしょ、許可が取れたの」

「学校側も粋なことしてくれるな」


(たぶん神奈さんが校長を脅したことがあったしそのせいだと思うんですけどね)


 実際腕輪が思っている通り、他の先生がダメだと言っているところに校長先生が割り込んできたのだ。



「ダメなものはダメですよお夢咲さあん」

「やっぱりダメですか」


 夜知留はかつての担任の先生に部室を使っていいかと問いかけていたがやんわりと拒否された。しかしそこに一人の男が割り込んでくる。


「許可してあげなさい」


「え? 校長?」

「いいんですか?」


「当たり前でしょう! 生徒の思い出作りに協力するのは当たり前ですよ皆さん!」


「ありがとうございます!」

「私達もこれからはそういう考え方をした方がいいんですかねえ」


(ふう……危なかった。確かこのガキはあの神谷神奈とかいう化け物の所属していた部活の部長だったはず、もしもダメとか言ったらまた金を巻き上げられる!)



 そんな保身に走った校長のおかげで神奈達は部室を使えることになった。もちろん神奈はダメと言われたからといって校長を脅したり、金を巻き上げたりなどしないがどうやらトラウマになっているようだ。



 神奈はガラガラとドアをスライドさせて開ける。


「おお! 神谷さんじゃないか!」

「連絡取れたんだね」

「よかった、わ」


 語尾が独特な女の子が泉沙羅、物腰が柔らかな男の子が斎藤凪斗、喜びを抑えきれないような男の子が霧雨和樹。三人とそしてここにはいない裏世界のエリート隼速人、そして神谷神奈と夢咲夜知留が文芸部のメンバーだった。


「さて、皆に集まってもらったのは訳があるの」


 夜知留は座ってからそう切り出す。


「中学生になる前の思い出作りだよな――」

「神谷神奈と不思議な世界、略して神神を知ってもらうためよ!」

「――はい?」


「そうだよな、一度完結にしたくせに時間があいてから連載中に戻したんだ。知ってもらわなきゃな」

「そうだね、僕らが戦ったこともあったしそこら辺もきちんと知ってもらいたいな」

「う、ん」


(いやいや待って? え? 神谷神奈って私のことだよな? 何言ってるのか分からないけど私のことだよな? あと何だ神神って聞いたことないんだけど!)


 一人置いてけぼりの神奈をほったらかして話は進んでいく。



「やっぱり僕的には僕らが戦った三章が好きだな、僕の魔導書を皆で守ってくれたことは嬉しかったし」

「俺は断然第一章だな、願い玉の話は展開が早いかもしれないが面白かったぞ」


(いやいや待て待て! 章とか分からないけど何で霧雨はそんなこと知ってんの!? あの場にいたの!?)


「私はもちろん初登場時の二章よ、最強の宇宙人と神奈さんの戦いは痺れたわ」


(だから何で知ってる!? ねえ! あの場にいたのかお前ら!?)


「と、私達は思うんだけど小学生編ラスボスだった泉さん、もとい大賢者神音はどう思う?」

「私は当然五章だ。あの時のバトルは見逃せん、エクエスと神奈の元々の敵同士が協力するところなどな。まあ言ってしまえば悟◯とベ◯ータみたいなものだな」


(おい! 壮大なネタバレ行為止めろよさっきから! というか流石に◯空と◯ジータに例えるのは失礼すぎるぞ!? 売れてないひよっこ漫画家と手塚◯虫比べてるようなもんだぞ!?)


「そして一つ最後に言いたいのが……伝説の風印ね」

(はい知らない言葉きた!)


「ああ、この作品と同時進行で投稿していくもう一つの作品だな。王道ファンタジーだと彼方は言っていたが……」


「そのとおりよ、神神よりは劣るだろうけど少しは面白いでしょうね。彼方も少しは気合を入れているようよ、新しい作品を投稿した時なんか内容がしっかり決まってなかったせいで大失敗したことも大きいでしょうね」


「そうか……まあこの作品も大概ノープランだろうがな」


(彼方って誰だよ!? あと辛辣だな!)



 夜知留は一旦会話を切ると突然誰もいない方向を見て話し出す。


「さて、とりあえず神神のことを少しは知ってもらえたかしら読者の皆さん」

(誰もいないところに向かって喋ってる……)

「私達が伝えたいことは伝わったかしら。つまり何が言いたかったかと言うと――」



「伝説の風印は毎週更新です!」


「……神神は!?」


神奈「え、再開してすぐの話が他の宣伝かよ!?」

彼方「そのとおり! 見てくれってことじゃなくてオチとして使っただけだけどね!」

腕輪「その作品のが可哀想なんですけど」

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