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【終章完結】神谷神奈と不思議な世界  作者: 彼方
四.五章 神谷神奈と平和?な日常
190/608

番外編3 ――進化した技――

短いです。キャラ紹介については小説が完結したらまとめようと思ったので本編完結し次第投稿したいと思います。神奈視点が一人称なのは以前一人称で書いていたのに直してないからです、なるべく気にしないでください。


 隼速人は日々鍛錬を積み、実力を日に日に伸ばしている。ある日、山奥にまで来ていたのだがそこで一人の老人に出会った。その老人は元気そうに笑いながら過去の話を聞かせてきた、隼は筋トレをしながらそれを聞いていた。


「一万回の正拳突き?」

「そうじゃ、毎日欠かさず感謝の正拳突きを一万回。それを続けていった結果、儂の正拳突きは音を置き去りにするほどになった」

「ほう」


 老人の話はそれから道場破りをしたことなどを話していたが、最早隼はそんな話は聞いていなかった。隼の頭の中はその修行方法でいっぱいだったのだ。


(こんな老人でも音速以上の速さを出せるのだ、この俺がその修行を行えば光にすら届くかもしれん。しかし正拳突きはダメだ、俺は徒手空拳より武器を使う方が……そうだ! 神速閃だ! あれを一万回やろう)


 それから隼は学校に行く前の二時間の間で一万回の神速閃をやることにした。最初終わるのは学校への登校時間ギリギリだった、だがそれから三か月経った時異変に気付く。一万回やり終えてもまだ登校時間まで一時間もあるということに。


「これは……よし、この調子で回数を増やすか」


 そして隼は朝に神速閃二万回に変更。また三か月後には四万回と増えていき、ついに五万回を達成した時に隼は気付く。


「これはもう神速閃ではない。進化した神速閃、真・神速閃だ!」


 そして隼は自信を持って神奈に勝負を挑んだ。結果は――――いつも通りのボロ負けだった。どんなに努力してもそれを嘲笑うかのように上を行く神奈に対して、隼はそれを意地でも超えてみせると誓うのだった。


「よし、明日から十万回に増やすか」




* * * * * * * * *




 私は唐突に思った。


「最近お前なんかの役に立ってるの?」

「え?」


 私がしているこの腕輪、元は神様から魔法習得に役立つからと送られたものだが最近魔法は教えてもらってないし正直役に立っていない。


「魔法ですか、それなら少し新しい魔法をお教えしましょう」


 魔法も正直役に立ってはいない。でももしかしたら! 可能性としては役に立つものもあるかもしれない! そう思って私も説明を受ける。今回は交換(トレード)という魔法だ。


「この魔法は物体を入れ替える魔法です。ただし入れ替える物体同士が同じような形をしていて、視界に入っていなければ発動しません」


 相変わらずの欠点だが、この魔法は運動会の時に天寺が使ったと本人から聞いているので使い方次第では何かの役に立つかもしれない。そう思って何の役に立つのか考えてみた。




「どうです? 何か思いつきました?」

「いや全く」


 何も思いつかなかった。やはり役には立たなそうだ。こんなものを上手いこと使った天寺には素直に驚く。


「もうないのか? 魔法」

「いえ、そんなことはないですけど。神奈さん、何か焦ってます?」

「……そうだな」


 この前夢咲さんから聞いた大賢者カノンの復活の話。もし復活するというのなら相当な使い手に違いない。聞いたところじゃあの召喚の魔導書とかも大賢者の持ち物だったらしく、あれらの強力な魔導書を使いこなしていたと思うとかなりの実力を持っているのではないかと思うのだ。


「そんなに大賢者カノンを警戒する必要なんてあるんですか? 正直に言えば神奈さん世界で最強といっても違和感ありませんよ? まあ別の世界を含めるとどうかな? って感じですけど」

「そんなに楽観的になれないんだよ、召喚の魔導書の生物で巨人がいただろ? あれより強いとなるとかなり苦戦する。本当に勝てるのかどうか」

「でも、本当に復活するかまだ分からないんですよね? それならそこまで準備する必要あるんですか?」

「これは勘なんだが、たぶん近いうちに復活するよ。何か嫌な予感がするんだ、そもそも私は面倒事に巻き込まれやすいからなあ」


 私は少しでも強くならなければならないような気がする。だから特訓と言っても元から強すぎてこれ以上強くなれる気がしない。筋トレも魔法も意味がない、恐らくもう成長限界なんだ。強くなれる隼とかが少し羨ましいように感じた。私は今のままで勝てるのだろうか?








???「一万回やり終えてもまだ日が落ちていない。その分、感謝の時間が増えた」

腕輪「この人ってもしかしてアイザッ――――」


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