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魔神配下のダンジョンマスター  作者: にゃーにゅ
建国編 ~孤児時代
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98.正体

前回、しばらく会っていなかった親子の不器用ながら仲良くなっていく様の感動的な場面というのを書こうかと思ったのですが、カットしました。理由は‥色々です

「君は以前私を傭兵団から助けてくれた人の子供ではないか?その人について何か知らないだろうか?」


 というエルマンドさん。そういえばあの時、傭兵団は元々殺す予定であったので顔などは隠していない。エルマンドさんは顔を覚えていて、そう思ったのだろう。似ているのは当然で、年齢、ドッペルゲンガーとホムンクルスという違いはあるものの、どちらも僕なのだから。


「いや、突然申し訳ないね。だが、私がここに来る前、私の暗殺を目的とした傭兵団から助けてくれた人にあまりにもイオ君がそっくりでね。まあ、彼は傭兵団を殺した後、何も言わずに立ち去ったから名前も知らないのだがね。実を言うと君が最初に孤児たちをここへ来たときに気になっていてね。あの時は話をする機会がなかったのではあるが。そういうこともあってお金の援助くらいはしようと思っていたんだ」


 と言うエルマンドさん。…さて、どうしよう。簡単にお金の援助の話を受けてくれた理由はわかったが、何て答えようか?単純に「知らない」で通すことも可能だが、エルドがいる。彼は一部分だけでも相手の記憶を読める。それにそう答えた時に、「では援助の話はなかったことに」とか言われることもあり得る。‥‥僕自身があまりこの親子に隠し事をしたくないと思ってしまっているのもある。それなら‥‥



「それにお答えする前に、エルド入って来いよ。いるんだろ!?」



 と僕が言うと、エルマンドさんは驚いたような顔になり、「ギィ」と僕の背側にある扉を開けてエルドが入ってくる。


「気が付いていたんだイオ」



 そういってばつの悪そうに人差し指で頬を掻いて部屋へ入ってくるエルド。『気配察知』ができるようになった僕には簡単なことであったのだが、エルマンドさんは気が付いていなかったようだ。


「いつからそこにいたんだ?」

「‥最初からだよ、父さん。何やらイオとだけ話がしたいような感じだったから、こっそり後をつけていたんだ」



 そのエルドの答えを聞いて、「ハァ」とため息をついたエルマンドさんはお茶を用意して僕たちの前に出してくれた。そして自分もまた座りなおす。



「聞かれていたのであれば仕方ない。だが、耄碌したものだな。これでは商人失格だ」



 と言うエルマンドさん。どうやら気配に全く気が付けなかったことがエルマンドさんを傷つけたようだ。

 だが、これでエルドを呼びに行く必要はなくなったわけで、本当のことを話しやすくなったとも言える。それにエルドの能力からある程度記憶を読まれることも考えなくてはいけない以上、下手な隠し事は逆効果だろう。



「まあ、エルドもいるならちょうどいい。この際話してしまおう。エルドも気にしていたようだし、僕の目的と正体について」



 そういって僕は気配と姿勢を変えた僕は話し始めた。今までのことと目的を自身のまとめとして。そしてその瞬間、何かを感じ取ったエルマンドさんとエルドの親子は真剣な表情でこちらの話を聞く姿勢になる。



「まず、これから話すことはここだけの秘密とさせてもらう。誰かに話をした場合は相応の対処をさせてもらうつもりだからそのつもりで。だが、僕は君たち親子に対し危害を加えるつもりは全くないことは先に言っておく」



 頷く2人。



「では、話をしましょうか。お二人にとっては到底信じることはできないのかもしれませんが、僕のこれまでのこととその目的について」

もうそろそろ100話に行こうかとしていますが、本当はそれまでに学校へと通っているはずだったのです‥‥。無理でした。

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