74.クナをサミーに会わせてみた
いつもありがとうございます。
クナが無事、僕の配下となった。南の森まであと100kmほどの地点にエルフの隠れ里を作ってもらうことになっている。ダンジョン領域の重複部分のDP収入はクナが優先される。その収入の1割が僕に入ることになっている。この周囲には人は全くいないが野生の魔物はいるのでそこからDPを得ることはできる。最近わかったが、DPを得ることができるのは魔力を持つ生物だが、そのためにはある程度の大きさが必要なことだ。細菌などの大きさではDPは獲得できない。これを利用すると対ダンジョンマスター用の細菌兵器とかできそうなのだが‥。
それはともかく、この周辺をエルフの隠れ里にするべく、周囲を森として、迷彩と迷いの結界を張る。今は最初の小屋だけだが、DPを稼いで発展させてもらおう。『魔神の加護』を消されたクナはダンジョンマスターになれても、コアのLVは1から再開となる。ここから頑張ってダンジョン領域100kmの壁を越えてもらうまでは僕の範囲内で守ることにしている。ちなみに後で聞いたが、魔神様に逆らった理由は、赤いモヒカンのドラゴニュート、サミーがいる山脈にある鉱物資源を採りにたびたびサミーダンジョンに侵攻していたが、魔神様からやめるよう警告が来ていたのを無視したことらしい。つまり自業自得。擁護するなら、大姉さまというエルフのダンジョンマスターにコアを取られていたためか、クナはダンジョンマスターとしての能力が成長していない上、警告などが聞けない状態にあったこと。だが‥大姉さまとやらに騙されていたことに気が付いていないんだよね~彼女。他のエルフ型ダンジョンマスターがどうしたのか聞いてみたが
「大姉さまの元にはお姉さまと私と妹の3人がいましたが、お姉さまと妹がどうなったのかはわかりません。3人とも奴隷になったのは間違いないのですが‥」
ということだった。
クナを配下にしたことで、エルフ族の召喚が可能になった。この世界ではエルフは魔物扱いだということがわかった瞬間だった。かなりショック。エルフ種の進化条件はどうやらステータスで最上位がマスターエルフ。マスターエルフはダンジョンマスターのみがなれる種らしいので、その下のエンシェントエルフが最上位となる。とにかくクナにはダンジョンマスターとして自立してもらえるよう頑張ってもらおう。
エルフは知性があるので、僕の助手としても使える。物への付与魔法、いわゆるエンチャントが得意な種であるらしく、理論はわからないが、どうやらドッペルを付与魔法によって改良することができそうだという話であった。これは是非とも研究してもらおう。
少し時間がたち、身だしなみを整え、ここでの生活に慣れてきたクナは
「ダンジョンマスターって楽じいいい!!!」
って興奮して訛りつつ、ダンジョンマスター生活を満喫しているので、そろそろアイツを呼んでみようかと思う。同盟に入ってもらうには顔合わせはしておかないとね。
「こんなところに呼んでどうしたんだイオ?」
やってきました。赤いモヒカンのドラゴニュートさんが。早速クナを紹介する。
「いらっしゃい、サミー。あのエルフ見覚えあるだろ?紹介しようかと思って」
そしたらサミーのやつは
「??誰だ?あのエルフ」
‥‥覚えていなかったよ。しかし、クナは覚えていたので、サミーを見て、
「あああ!!!もうゆるじでぐだざいいいい!!!」
って、パニックになり、せっかく温泉掘って体をきれいにして着替えたのに、色々汚したよ。ええ、それはもう完全に。特に下の方に。これはもう少し前フリをしておけばよかったと反省しました。
別テーマ 鬼畜主人公の回 でした。