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魔神配下のダンジョンマスター  作者: にゃーにゅ
ダンジョンマスターたち
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61.ワールハイト潜入

ドッペルゲンガーによるワールハイト潜入です。


 僕は今、念願かなって初めてワールハイトに来ることができた。




 今回『転移』にて直接ワールハイト内へ入った。人間たちの今の技術では、こういう『転移』を阻害する結界は本当の重要なところにしか張れないのはわかっている。もちろん、僕のダンジョンは一部以外は『転移』不可にしてるけど。


 やっぱり人間の街はいいね。話しかけるのは怖いが、何十年ぶりかの街中だから、見ているだけでも楽しいよ。うん。ダミーの体ではあるが、『憑依』にて五感をリンクさせているので、本当の体のように動かせる。


 では、まずは北部に行って、何か売ってお金を稼いで来ないと、何も買えない。

 今回はこぶし大の銀鉱石を持ってきた。もちろんダンジョン産。金鉱石は子供が持っているには不自然かと思い、銀にした。

 今着ている服については、シャールさん方メイド部隊が作ってくれた。デザインはワールハイトの一般的な服を参考にしたらしい。肩からかける小さいかばんも作ってもらった。

 今回の設定は“どこかの商家の子供”である。聞かれて話せないことは“わからない”と言えば大丈夫だろう。もちろん前もって色々調べてある。


 着いたのは金や銀、宝石などを扱う店で鉱石の買い取りもしているところだ。ワ-ルハイトにはこういう店が4~5件ある。そのうちの1件で良さそうなところを選んだ。

 お店に入ると、チリンチリーンっという音が鳴る。そして‥


「いらっしゃいませ。かわいらしいお坊ちゃんですね。なんの御用ですか?」


 と従業員のお姉さんに声をかけられる。

 僕はかばんから銀鉱石を取り出し、(ように見えるが、実際は次元収納から出した)



「これ持ってきた。いくらになる?」



 と言うと、


「係りの者に見せますから、着いてきてくださいね」


 といって、着いていくと年配のおじさんが出てきて、鉱石を見始める。そして



「坊主、これ、どこから持ってきた?」

「家にあったから持ってきた。お金に換えて良いって言われたよ」


 と、聞かれたことが想定通りだったので、考えてきた対応をすると、


「そうか。こんな見事な銀鉱石は初めてだ。純度が高い。これなら錬成の必要なく使える。これだけの純度のものでこの大きさなら、金貨8枚ってところでどうだ?」



 と言われる。


 ‥ん?金貨8枚って8万リュートだから‥。そんなにするんだ。たしかに相場は知らないけど、‥これ、不味くね?


 この世界の物価は安く、金貨5枚もあれば、一家4人が1か月楽に暮らせるくらいの金額なので、7歳の子供が持っていい額ではない。



「‥‥それで良いよ」


 と、若干かすれ気味の声で答えると、おじさんは笑顔で



「よし。ほれ金貨8枚だ。なくすなよ」


 と金貨を渡される。そして、お店を出るときにおじさんから



「ご両親によろしくな」



 と声をかけられる。


 ああ‥‥。やってしまったっぽい。子供におこづかいでこんな大金渡すなんて、どこの金持ちだということになる。お店に他のお客がいなかったことが唯一の救いか。明らかに悪目立ちした。また、機会があれば行こうかと思っていたが、もう2度と行けないところになってしまった。

作者は銀鉱石の相場をよくわかっていません。一応銀相場を参考に、1g当たり70円で換算し、純銀との扱いで、計算上の金額よりだいぶ下げたつもりです。これでも高すぎるという意見はあるかと思いますが、このままとさせてください。

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