45.僕はイオです。
ここで主人公の名前が決まりました。
コア越しに映るダンジョンマスター。ヤンキーなのか、チンピラなのか、そして顔と声だけなので、迫力がイマイチ。赤いモヒカンは目を引くが。
……とりあえず話はできそうだ。
「えーとダンジョンマスターですよね?なんとお呼びすれば?」
「ん?ええ度胸しとるの。お前は。まあ、ええわ。俺はサミー。ダンジョンマスター32番だ。お前は……イオか。」
「ん!?」
「まあ、ええわ。今ちょっと話にくい。あと10分後にコアの前に立っとけ。面かせや」
と言ってあっさり通信を切られる。
「まだ、自分の名前決めてなかったんだけどなぁ。イオってどこから来たんだ?」
と一人ごとを言うが反応はなかった。
(‥‥もしかして、100番の100をIOOからイオ!?それ文字じゃないから。数字だから!?)
と心でつっこみを入れたが、
「ダンジョンマスター100番は名前イオで登録しました」
というコアからの声が聞こえた。
「いや、ぼくまだ認めてないから!?」
とコアにつっこんだが、もう遅かった。イオで登録されてしまった。しかも変更不可。
こうしてぼくはこの日から“イオ”として生きていくことになった。
そして、こんなことをやっているうちに10分経過。コアから
「お時間になりましたので、マスタールームへとご案内致します」
と案内がされ、転移する。
「ここは……」
最初に転生したときにきたところのような、周りには何もなく、とにかく真っ白な空間。
周りをきょろきょろしていると
「おう、来たか。その様子じゃ、このマスタールームは初めてみたいだな」
とサミーが声をかけてくる。
「そうだよ。ここってダンジョンルームっていうのか」
「その通りだ。ダンジョンマスターとその許可を得たものだけが入れる異空間だ」
そう説明をしてくれるサミー、コア越しではわからなかったが、身長190cmはありそうなタンクトップに短パンのガッチリした体型。赤いモヒカンに目がいってて、馬に鱗が生えたような顔だと思っていたが、よく見るとワニが適切だろう。
「へー。」
「どうした。まじまじと見て」
「サミーって、もしかしてリザードマンか?」
って言った瞬間。どこかから“プチッ”って音がした。
(あ。これ地雷踏んだかも)
「誰がリザードマンだ。ごらぁ!?俺は誇りある竜人族、ドラゴニュートだ!!あんな貧弱なとかげ野郎と間違うたあ、いい度胸だ。ごらぁ!?」
(あ、間違えられたので切れたよ。せっかく話し合いできそうだったのに、どうしよう?)
「平和的に話し合いで済ませたろうと思っておったが、絶対許さん」
「いや、許して。話し合いしよ?」
「やかましい!!話し合いの余地はない!!この俺たるダンジョンマスターサミーは同じくダンジョンマスターイオにダンジョンバトルを申し込む」
「断りたい。というかダンジョンバトルって何?」
「断るのは許さん!!断るなら俺のダンジョン勢力すべてでもってお前のダンジョンを侵略する。ダンジョンバトルについては少し説明してやろう」
ということで少し説明してくれた。なんだかんだでいい奴なのでは?と思っていた。
主人公の対人スキルゼロと特性<セクシーボディ>の影響を出したかったんですが、なかなか難しいです。