31.英雄の力
書いている話が保存されない事故が発生いたしまして、次話投稿を遅らせていただきます。申し訳ありません。
英雄バルダ
彼は元々はただの一般の市民であった。だが、彼が子供の頃、魔物から傭兵に助けられたのをきっかけに剣を学び、傭兵となる。そして傭兵として活動するうちに頭角を現し、紛争地域や魔物退治で活躍。人々から英雄と呼ばれるようになる。そして、ダンジョン北にある港町と拠点として活動中である。
ダンジョン
「ダンジョンコアがレベルアップするごとにどうやら開示される情報も増えるようで、英雄について最初よりも情報が開示された。
この世界の英雄は功績などにより人々から呼ばれるだけであったり、自分でなのっているだけの場合と神から<英雄>の特性を授かる場合の2種類がいる。前者はただ言われている、もしくは言っているだけで、能力は変わらない。バルダは話から前者だと思っていたけど、今鑑定したら特性持ち。つまり本物だ」
「ダンジョンにとっては大変まずい状況じゃないでしょうか?なのになぜ主様はそんなに落ち着いているのでしょうか?」
「まあ、慌てたところでどうにもならないからね。あと鑑定結果はシャールに送っとくから確認して」
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名前 バルダ
種族 人族
性別 男
LV 21
HP 156/156
MP 37/37
STR 56(+100)
DEX 43
AGI 51
INT 39
MEN 76
LUK 8
スキル 剣術LV3 警戒 探知 土魔法LV2 無属性魔法LV2
特性 英雄
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「‥えっと‥、本当にこれが英雄のステータスなのでしょうか?」
「はっきり言って弱いと思ったでしょ?」
「ええ。英雄といえば古今無双、魔物退治のエキスパートと言われていますから、それがこの程度とは思えないのですが?」
「‥確かにこのステータスではうちのゴブリンリーダーと同じくらいだね。元々、英雄は人族でしかも、きちんとした訓練や教育を受けていない、ああ、僕の元の世界と比べてね。そんな人達ばかりだからね、当然素の能力はあまり期待できない。しかし、<英雄>のスキル効果で、魔物やダンジョンモンスターと対峙した場合、HP以外のステータスが2倍、モンスターに与えるダメージはさらに2倍になる。なので実際の攻撃力は4倍くらいになる。さらに受けるダメージは半分らしい」
「は!?…計算できなくて、よくわからないのですが、とにかくすごく強いのはよくわかりました」
‥ズッコケそうになりましたよ。計算できないって。あれだけ教えたのに‥。
武器と合わせて攻撃力は156。これが2倍になるから312。このまま攻撃が通るとするとさらに倍となり624のダメージを与えることになる。これはナイトスパイダークラスのモンスターすら一撃で倒す可能性がある。
ステータスの違いで当てるのがそもそも難しく、当てても受けるダメージ半分なので一対一ではほぼ勝ち目がないだろう。
「‥とりあえず、その理解でいいですよ」
「そうなるとどのように倒すのでしょうか?いつものように罠で止めて、奇襲ですか?」
「いや、罠は<探知>で見つかるし、奇襲は<警戒>で防がれるだろうからだめだろうね」
「ではどうするのですか!?打つ手がないではないですか!?」
「いや~。そんなことはないよ。まあ、色々試してみるよ」
お得意の罠→奇襲のコンボを封じられてどう対処するのか?
あっさりそのまま英雄にやられてしまうかもしれませんねぇ。




