3.ダンジョン領域(テリトリー)
転生後の世界での主人公の名前、公表はまだ先になります。それまではマスターか100番と呼びます。
説明回がしばらく続くので、どこかでまとめようかと思っています。
洞窟の中にある部屋に転移した僕、ダンジョンマスター100番。名前は…誰に会うわけでもなさそうなので、後で考えよう。ちなみに、なぜ、洞窟の中にある部屋とすぐわかったかというと、入り口から光が思いっきり入ってきているから。
(ここ、洞窟入ってすぐでしょ。モンスターとかもそうだけど、野生動物に遭遇しただけでアウトだと思うんだけど。そう言えば転生して、僕は人間だよね?)と思いつつ、自分を見てみる。
(あ、よかった。人間だ。とりあえず、ダンジョンコアに触らないと)
と、隣に台座の上に水晶のようなものが浮いている。
(ゲームなどで見る水晶って感じ。これがコアだね。)
と、触り、
「ダンジョン起動」
その瞬間コアが光輝く。そして機械音で
「ダンジョンへようこそ。ダンジョンマスター100番」
と話し出すコア。
「ダンジョンについて説明する前にアナウンスの変更ができます。お好きな設定を触ってください」
とコアに選択肢が出てくる。
選択肢
・ハゲてるおっさんの声
・ハゲてないおっさんの声
・女性の声
・そのまま
うん。ハゲてようがハゲていまいが、おっさんの声は選ばん。その趣味はない。
女性の声を選択すると、
「女性の声でよろしいですか?」
YESを選択すると、
「おっさんではなく、本当に女性の声でよろしいですか?」
……イラッ。
YESを選択。
「チッ」
と舌打ちの音が。
(え?何この対応!?そんなにおっさんの声選ばせたいか!?)
女性の声で
「では改めてダンジョンへようこそ。早く立派なダンジョンマスターとなれるよう頑張りましょう!
早速、ダンジョンについて説明させていただきます。ちなみに、しばらくは魔神様のご加護で外敵から攻められることはありません。今のうちにこの世界とダンジョン運営に慣れていきましょう。」
と、アナウンスが流れる。
(ロキ様ありがとうございます。安心しました。)
「ではまず、“メニュー表示”と言ってください」
との声に従い、
「メニュー表示」と唱える。
すると、目の前に光でできたキーボードと画面(タッチパネル型)が出てくる。
(おお、さすが異世界、ノートPCが出てきた)と驚く僕。
画面にはマップらしきものや、DP:5000という表示、ヘルプやらダンジョン建設と書かれたアイコンやらがある。
「まずは、画面に出ているのがマスターのダンジョンです。〈ダンジョン建設〉をタップしてください。」
とのコアの指示通り、〈ダンジョン建設〉をタップすると〈拡張〉〈削除〉〈設置〉〈変更〉とメニューが出てくる。
「まずはDPを使ってダンジョンを拡張しましょう」
との声に従って〈拡張〉をタップ。
ちなみにわがダンジョンはマップを見ると、地上から10mほどのスロープがコアのある部屋へとつながっているだけ。
うん。そら光も差すさ。コアルームに照明ないのに明るいですよ。
スロープの真ん中あたりに十字路を作る。
ちなみに消費DPは1立方メートルあたり1P消費。
横幅2m、高さ3mで5mほどの通路を2つ作ってみる。これで消費DPは60。
「これでダンジョンが拡張されました。ここでダンジョン領域について説明いたします。」とコア。
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ダンジョン領域;コアルームを中心とした円柱状の領域。
初期は半径20m、高さは無限が領域
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コア曰く、ダンジョンは自領域以上には建設できず、ダンジョンを大きくするためにはまずはDPを使ってダンジョン領域を広げる必要があるとのこと。
ちなみに、この領域内でコアは自動的に情報収集をしているそうだ。(コアの影響範囲は、ダンジョン領域の高さの下は無限ではなく、ダンジョン最下層+10m)
つまり、ダンジョンを上に建設したり、下に掘る分には問題ないが、横に広げる場合は制限がかかるということ。おそらくは他のダンジョンマスターの領域と被りにくくするためと思われる。
拙作をお読みいただきありがとうございます。
改稿などは時間あるときにまとめて行おうかと思っております。
おっさんネタ入れたらダンジョン領域の説明だけで終わってしまった。
次回も説明回となります。