表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔神配下のダンジョンマスター  作者: にゃーにゅ
海王とのダンジョンバトル
267/287

267.決着

いつもありがとうございます。





 「ダンジョンバトル終了です!繰り返します、ダンジョンバトルは終了です!」



 アナウンスが流れると共にダンジョンバトルに参加していたモンスターはすべて強制的に止まり、ほどなく、マスターである僕とニニムは強制転移させられる。


 転移先は例の真っ白いダンジョンバトル空間。


 持っていた武器などはすべて、どこかへ行き、魔力なども発することができない状態。つまり戦闘行為は一切不可能な空間だ。ここで結果発表までニニムと会話をしろということだろう。



 ニニムは尾びれをビッタンビッタン!と地面を叩きながら、



「くぅ~!倒せなかったか!だが、バトルはこちらの勝利だよ!くやしいかね?」



 などと言ってきたので、

 


「いや、全然。こちらの勝利は疑っていないし、そもそも、結果はまだ出ていないからな」



 そう返した。


 わかっている状況としては、ニニムと戦い始めた時点で、こちらは22階層の攻略に入ったところ。1週間で、2層攻略でニニムと並び、3層以上攻略でこちらの勝ちとなる。進行速度を考えると、こちらは十分勝機があると見ている。

 

 これが1週間で3層攻略が最低限とかなら、こちらの勝率はぐっと下がる。それもあって、こちらとしては24階層のボス部屋でニニムを迎え撃つという選択肢しか取れなかった。


 ニニムとの闘い自体は僕とニニムのところは僕が劣勢であったが、配下同士の戦いはこちらが優勢。しかし、どちらも決定打はなく、そのまま1週間闘い続けた。配下のところで決着がつけば、ニニムを倒して、完全勝利となったのだが、ニニムの配下に粘られてしまった。


 そんな簡単な自己分析と反省をしていたところ、ニニムはボソッと



「なぜ、こんなにも自信満々なのだ?やはり、こちらの負けなのか?そんなぁ‥」



 落ち込み始めた。メンタル弱!?戦っているときの姿はどこいった??



「そういえば、ワシが本気でいったのにも関わらず、倒せなかったのはお主が初めてじゃ。そもそも、ワシの槍を受けて、これほど折れない剣も初めてじゃし、ワシの“魔力防御”を簡単に貫く性能も凄まじいモノじゃった」



 そりゃあ、オリハルコン製だし。硬度はかなりのものだ。


 “魔力防御”って後で調べたら、魔族が専用で持っている防御系スキルで、物理攻撃を魔力で受ける。要はSTRに対しMENで攻撃を受けることでその分、ダメージを減らすというスキルだった。その分、MP消費が高くなるが、自動回復の大持ちなら特に気にならない消費量だ。


 しかし、オリハルコンは魔力遮断能力が高いため、この“魔力防御”の影響を受けることなく攻撃が可能。実は僕が粘れたのもここに秘密があった。


 ちなみに、ニニム配下のモンスターにも使えるやつがいて、倒すことができたので、すぐに覚えました。超優良スキルです。



 適当にニニムの相手をしていると、いつの間にか魔神配下Aと最古のダンジョンマスターの3人がいた。



「お二人とも、お疲れ様です。素晴らしいバトルでした。解説を担当していただいた。お3人様から感想をいただきたいと思います。まずは魔王ジャギアス様」



 魔神配下Aに紹介されて魔王が話し出す。あ、これ、放送中か。



「うむ。二人ともなかなか見ごたえのあるダンジョンバトルであった。このレベルのバトルはなかなかないが、正に最高峰と言って良いダンジョンバトルであった」

「ありがとうございます。では、次に竜王エルドゥー様お願いいたします」

「む。まあ、最後のマスター同士の戦いはそれだけでも非常に見ごたえがあったの」

「ありがとうございました。では最後にリュート様お願いいたします」

「うん。まあ、お二人ともお疲れ様でした。下の者たちも非常に参考になるバトルだったと思うよ。これからは二人は僕らと同じステージに立つわけだから、こちらも良い刺激になったよ」

「ありがとうございました」



 などと講評をもらったのだが、それよりも気になっていることがあってね‥。ニニムもそんなことは頭に入ってきていないよ。あの様子じゃ。というか、ニニムはそろそろ爆発すると思うけどね。



「魔神配下Aさんよ。そんなこたぁワシャどうでもよいんじゃ。結果をはよ言わんかい!」

「あ、イオ様の勝ちでございます」



 ニニム爆発。そして魔神配下Aさん、あっさりだよ。それを聞いてわかりやすくニニムは落ち込んでいるし。こっちも勝ったのは嬉しいが、どう喜んで良いのかわからんし。というか喜ぶ機会がなくなったよ。


 魔神配下Aの言い方が悪い!というか、言うタイミングも悪いよ!台無しだよ!



「え~!ゴホンッ!結果をお伝えいたします」



 魔神配下Aはこの空気の中、今の無かったことにして淡々と進めだしたよ。



「ニニム様攻略階数は23!一方イオ様は‥24!イオ様の勝ちでございます!!」



 うん。ありがとう。でもさあ、さっきポロっと結果言っちゃったし。溜めようが何しようが、色々台無しだよ。演出下手か!


 それよりも、そうか、なんとか1週間で3層クリアしたか。よくやったよ。アレハンドロ、マック。


 で、ニニムは先ほどから尾びれをビッタンビッタンさせながら、「終わった‥」みたいな顔をしている。



「では、これで今回のダンジョンバトルは終了でございます。皆さま、またどこかでお会いしましょう~!!」



 魔神配下Aが番組をしめる。…最後グダグダだったが‥。それで良いのか?魔神配下A



「では最古のダンジョンマスター様方、お疲れ様でした。解説ありがとうございました。後ほど魔神様からの勝利報酬授与式と晩餐会へのご招待をいたしますのでよろしくお願いいたします」



 そういって、最古のダンジョンマスターの3人を送り出した魔神配下A。


 その後、僕には魔神様直々に勝利報酬である魔剣グラムを授与していただけるようで、授与式の日程を連絡するということと、その後、魔神様主催の晩さん会を行うということだった。


 ニニムには授与式と晩さん会への出席と日程の連絡がされるということだった。

 

 こうして、ニニムとのダンジョンバトルは何とか勝利で終わった。


 あとで配下のモンスターたちもねぎらわねば。まあ、言わなくてもお祭り騒ぎだろうけど。それと、オリハルコン製の剣を作ってくれたゴバくんありがとう。君のおかげで勝てたよ。



次回は晩餐会と久々のクナ、アンドゴバ君の出演です。


次回更新は1週間後を予定しております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ