26.ギュンター
いつのまにか、ブックマーク、評価が伸びており皆様ありがとうございます。
モンスターの進化への介入だが、モンスターは増殖するとき、条件を満たしていると進化する可能性がある。たとえば、ゴブリンの場合、ゴブリンソードマン、ゴブリンモンク、ゴブリンソーサラー、ゴブリンアーチャー、ゴブリンヒーラーの5種は同格の扱いであり、ここから進化すると雄ならホブゴブリン、雌ならゴブリーナというモンスターが生まれる。
条件は両親のLVが合計20以上であり、父親が上記の5種のうちどれかで、母親は父親と同じ種以外の上記4種を父親に持っているゴブリン系である。
例では父親がゴブリンソードマンの時、母親はゴブリンモンク、ゴブリンソーサラー、ゴブリンアーチャー、ゴブリンヒーラーの4種のうちどの種かを父親に持つゴブリン系であればよい。
このホブゴブリン、ゴブリーナは同格ではあるがゴブリーナの方が進化先が多い。また、ここからゴブリン系は寿命が延びたために、妊娠期間3か月、成体になるまで1年かかるようになったみたいだ。その分ステータスは大幅に伸びている。このゴブリーナからゴブリンジェネラルやゴブリンクイーンが生まれるようだ。
僕自身は少しずつステータスを上げていきながら、魔法の使い方などを勉強していった。人間はどのような魔法の使い方をするのか興味があり、ワールハイトにいる街1番と言われている大魔法使いのギュンターさんを見ていた。
彼、ギュンターはワールハイト領主の筆頭お抱え魔法使いである。魔法使いは年齢を重ねれば重ねるほど身体能力は落ちていくが魔法に関してはどんどん冴えていく。魔力も上がっていき、大魔法使いというのはたいていが長寿であるとされている。
ギュンターさんは齢40代で普通の人であればそろそろ寿命を迎える頃である。だが、彼にその予兆は見えない。むしろますますお盛んであるようにさえ見える。
この世界での40歳は地球の7~80歳くらいの見た目と認識である。しかしギュンターは現在の地球の人と同じような見た目である。魔法使いはレベル、魔力が上がるごとに同じ魔法使いでも使う魔法は全く違うものになる。対象も個人から集団、そして軍隊へと規模が大きくなる。ギュンターはワールハイトの代々魔法使いの家系に生まれ、魔法を習う。そして、ほどなくしてワールハイト1の魔法使いと呼ばれるようになり、領主お抱えの魔法使いの中で筆頭を務めることになる。
魔法使いの数は少ない。その中で攻撃魔法が軍隊対応のレベルで使える魔法使いは数えるほどと言われている。その中で領主お抱え筆頭ということは実質ワールハイトNo1の魔法使いと言っても過言ではない。
しかし、若くして筆頭となってしまったためか、彼に意見できるものはいなくなってしまった。それが彼を自信過剰、自惚れといった状態になっても、さらに加速させることはあっても改めさせることはできなかった原因となってしまう。
長いひげ、細い目、身長は160cm台の細身が見た目の特徴となる。彼の悪い癖が顔を出すとき、供を連れずに街へと出ていく。そういうことが頻回にあり、街の住人は彼に畏敬の念と警戒心を抱きつつ、早く家に帰ってくれと願うばかりだ。
領主お抱えのため、いくら供がいなかったとはいえ、街で何かあれば領主による裁きを受けるのは住人のほうだからだ。そういう住人たちの感情に気が付かないまま、彼は今日も街を我が物顔で歩いていく。
「さて、今日もワールハイトはわしのおかげで平和だ。また、若い娘でも見つけて‥くくく」
次回、このおっさん何やらかすのか?R-18ではないので描写はありませんよ。