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魔神配下のダンジョンマスター  作者: にゃーにゅ
海王とのダンジョンバトル
256/287

256.実況

いつもありがとうございます。


スポーツの放送前の雰囲気ってこんな感じですよね?温かい目でおねがいします。


「レディースアンドジェントルメン!!ダンジョンマスターの皆さま、大変長らくお待たせいたしました。まもなくダンジョンバトルを開始します!!」



 ワーワー!!ワーワー!!!



「私は今回のダンジョンバトルの中継と司会を務めさせていただきます。魔神配下Aでございます。皆さまお見知りおきを」



ワーワー!!ワーワー!!!



 いよいよ、もうそろそろ海王とのダンジョンバトルが始まる。その実況中継を見ていた。


 ‥確か、ダンジョンマスターって全部でいても200人くらいじゃなかったか?観客でどう見てもスタジアム満員、数万人単位でいるのだが?サクラ?雰囲気づくり?


 放送席らしきところにいる魔神配下Aが実況を続ける。



「まず、今回のダンジョンバトルの解説を務めていただくお三方をご紹介いたします」



 そういう魔神配下Aの左に3人のダンジョンマスターが座っている。


 ゲッ!こんなところにいちゃだめでしょう。あなたたち。



「まず私の左におりますのは、“魔王”の二つ名を持つジャギアス様です。言わずと知れた最古のダンジョンマスターのお一人です。宜しくお願い致します」

「うむ」



 魔王はオールバックのお兄さん。どこぞの裏社会の若頭のような黒いスーツにネクタイまでしている格好だ。正直、見た目からあまりお友達になりたいとは思わない。



「そして、そのお隣におりますのは、“竜王”の二つ名を持つ、エルドゥー様です。もちろん、最古のダンジョンマスターのお一人でございます」



 竜王は見た目、完全に体格のいい歴戦のおじいさん。



「最後に“現人神”の二つ名を持つリュート様です。この最古のダンジョンマスターお三方が今回のダンジョンバトルの解説を行っていただきます。なお、このお三方に交代で解説を行っていただく予定になっております。よろしくお願いいたします」

「うむ」

「ああ」

「よろしく」



 最後にリュート、明らかに良い服を着ている以外、見た目は完全に近所のお兄ちゃんだ。


 

「では今回のダンジョンバトルに先立ちまして、魔神聖歌隊によります聖歌の斉唱を行います。皆さまお静かにお願いいたします」



 そう言ってどこからか出て来たのは幽霊ゴーストたち。彼らが演奏し、聖歌を歌う。もちろん僕はこんな段取りだとは聞いていない。


 それに…これ聖歌?呪詛にしか聞こえんわ。心の底から凍り付くような歌声、生まれてきたことを後悔するような嘆き、生者に対する憎しみがこれでもかと歌われている。



「はい、ありがとうございました。素晴らしい歌声でしたね。まさにこのイベントにふさわしい歌声であったと思います」



 魔神配下Aの評価だ。


 このイベントにふさわしい歌声だったのか?それはさておき、魔神配下Aは続けて、



「それでは、今回ダンジョンバトルを行う、2人のダンジョンマスターのご紹介をいたします!」



ワーワー!ワーワー!!



「まずは、まさしく海の王者、全海系モンスター、ダンジョンの頂点であります“海王”ニニムさま!」



ワー!!!


大歓声だ。



「今回海王ニニムさまのご紹介を魔王ジャギアス様よりしていただこうかと思っております。宜しくお願い致します。早速ですが、まず海王ニニム様と魔王ジャギアス様の関わりはどんな感じでしょうか?」

「うむ。海王と我は直接の対決はないが、我が配下が海王とダンジョンバトルをしておる。その関係でお互いを知っておるという程度だ。海王自身は、配下のモンスターを始め、他の海系のダンジョンマスターたちの頭領と言った感じだ。よくまとめていると評価をしている」

「なるほど。ありがとうございます。それでは、今回そのニニム様と対戦するのは、“隠者ヒドゥン”イオ様です!!」



ワーワー!!



「今回、イオ様の紹介をしていただくのは、“竜王”エルドゥー様です。よろしくお願いいたします」

「おう」

「エルドゥー様、イオ様のことについてですが、どのような関わりでしょうか?」

「あいつのことは、つい最近からだがな、ジャギ…、魔王ジャギアスと似たようなものじゃ。儂の配下とあやつの配下がダンジョンバトルをしてな。それからじゃよ。お互い支配下にある街同士での貿易もしておるし、総合的な能力は高いと評価しておるよ。実際、儂らよりもはるかに短い期間でダンジョンマスターとして成長し、ほぼ追いついておる」

「なるほど、ありがとうございます」



 人に褒められるのは嬉しいものである。それが特に先輩からだと。魔神配下Aは紹介を続ける。



「さて、今、エルドゥー様からも少し話が出ましたが、海王ニニム様、隠者イオ様、共にダンジョンコアレベルは8にございます。これは全ダンジョンマスターの中で今日いらしていただきましたお三方と並んで最高レベルであります。つまり、今回のダンジョンバトルはダンジョンマスターの中で最高の戦いが期待できるというわけです。リュート様はお二人ともご存知だということですが、ダンジョンレベルについて、少しご説明をお願いしてよろしいでしょうか?」

「はい。まず、序盤はともかく、大体ダンジョンコアのレベル5あたりからDPを安定して獲得できるようにならないと、それ以上のレベルに行くことはむずかしい。そのことはその辺りにいるダンジョンマスターであれば皆が感じていることだと思う。今回のダンジョンバトルで戦う2人ともただ安定してDPを稼いでいるだけではなく、それなりの量を安定的に稼ぎ続けてきたということを証明している。特に、イオに関しては僕らはもちろん、ニニムと比べてもダンジョンマスターとして来たのは遅い。それが、並ぶところまで来たのはそれだけ大量にDPを稼ぎ続けて来たというなによりの証であり、ダンジョンマスターとしての能力を表している」



 リュートの僕への評価は置いておいて、ダンジョンマスターのコアレベル5から6になるためには壁があると言われている。新参のダンジョンマスターを除いて、この辺りにいるダンジョンマスターが一番多いらしい。僕の配下のクナ、ゴバ君、トトークもこの辺りにいるし、エル爺さんの配下のダンジョンマスターもこの辺りにいるのが多いそうだ。…僕はここを超えてからしばらく経つので苦労など思い出せないが。



「はい。リュート様ありがとうございます。それでは、ダンジョンバトルに先立ちまして、今回のダンジョンバトルのルールを改めて確認しておこうと思います」



 魔神配下Aがいう、今回のダンジョンバトルのルールは以下の通り。


1,30階層ルール

2,期限は3か月

3,勝者に魔神様から栄誉と魔剣グラムが授けられる。

4,ダンジョンバトル空間で行われる。

5,バトル開始後に新たな召喚をしても今回のダンジョンバトルには反映されない



 こんなところだ。


 今回は放送されるため、ダンジョンバトルでの見ごたえのある戦闘や、作戦、戦術が見られることにも留意しないといけない。


 これがきっかけで、流行のモンスターや戦術が出てくるようになるのかもしれない。


 ダンジョンバトルの活性化が起きて、あちらこちらで起きるとかそういう現象が出てくるのかもしれない。まあ、明らかな格下を相手にするのは面倒なので吹っ掛けられるのは勘弁してほしいが。

 


 この後、前もって収録していた、僕とニニムのこのダンジョンバトルへの意気込みなどが放送され、ダンジョンバトルが開始となる。


 僕は念話で配下のモンスターたちに告げる。



「それぞれ、配置についたな?もうすぐ開始されるぞ。今回も絶対勝つ」



意気込みなどは別撮りでしていました。特に内容はないので、カットです。

次話からダンジョンバトル開始です。


次回更新は一週間後を予定しています

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