24.西にある街
ここからは時間の流れを早くしていく予定です。折角不老にしたので。
コアからの情報でダンジョン西の森を超えたところは自治都市や小国による紛争地域ということはわかっていた。西の森は瓢箪型になっていて、くびれの部分があり、その近くに町があることはわかっている。この町はかなりの大きさのようで、全体を領域化できていない。
現在ダンジョン領域を1km伸ばすのに100万DPかかるが、2~3日もあれば100万DPは稼げる状態なので、どんどん伸ばしていくことにする。
ダンジョン領域12Kmで町の入り口から少し入ったところまでが範囲となった。その間西の森にダンジョンらしきものがあることがわかっていたが、全容がつかめた。森の中にあるダンジョンは完全に破壊された後のようで、ダンジョン内にモンスターは雑魚しかいない。周囲にはそこそこに強そうなのがいるが。コアもないことから、ダンジョンとしての機能はなく、かなりの時間が経っていることがうかがえた。
ダンジョン領域15kmまで伸ばすと西の街の領主館と思われる建物が範囲に入るようになった。この西にある街の名前はワールハイトというらしい。
このワールハイトは国には属しておらず、辺境の自治都市ということらしい。南と東は森があり、そこから食料を採取したり、魔物を狩ったりして食料や貴重な素材として近隣の街などに売っているようだ。ワールハイトは非常に堅固な壁に囲われており、周囲の魔物や時には近隣の街、国から襲撃されているようだ。
周囲の魔物のせいか、この街の傭兵や領主の私兵は少なくともラドのとは一線をかくす強さとなっている。そのため状況が安定し、文化が生まれる街となりつつあるようだ。
正直、僕のダンジョンにはない素材や工芸品があり、僕の研究室兼執務室兼プライベートルームに置きたいものが結構ある。
近くには川もあり、また外壁内部には畑があり、籠城が何年でもできそうなつくりの街となっている。もちろん、その規模に見合った人も住んでおり、1万人は下らない街となっている。
ダンジョン領域を20kmまで広げるとワールハイト全域が入った。これでこの街に住んでいる人は収入源となる。このくらいの規模の街なら魔導士もいて、この世界の魔法を見ることができる。このワールハイト、驚くべきことに上下水道が整備されている。もちろん現代のとは比べるべくもないが、この文明レベルで上下水道が整備されているのは珍しいのではないだろうか。ふつうは垂れ流しだから。
ただ紛争は絶えないようで、この豊かな資源を狙ってか、襲撃が多い。森の魔物の襲撃より多いと思う。当然自衛のため戦争となり、襲撃側が大きな被害を出し撤退していくという流れがある。ワールハイト側も犠牲なしというのはなく、多少ではあるが兵がなくなっていく。ダンジョン領域化しているのでこの犠牲はすべてダンジョンの収入となる。ありがたく使わせていただきます。
こうして徐々にダンジョン領域を広げながらダンジョン収入を増やしていくと、あっという間に時間は過ぎていく。そしてまた冬がくるのであった。
このあたりから主人公の修行パートに入っていく予定です。しばらくはキャラクターとのまともな会話はないかもしれませんが。




