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魔神配下のダンジョンマスター  作者: にゃーにゅ
建国編 ワールハイト・ユニオン戦争
208/287

208.ワールハイト-ユニオン戦争・表(1)

本格的に戦争が始まりました。表はイオの視点からワールハイト軍とユニオン軍の動きを見ていく形になります。


「全軍前進せよ」

「お~し、右翼も前進だ。押しつぶせ!」



 号令と共に開戦した秋のワールハイト―ユニオン戦争。進むワールハイト側に対して、ユニオン側は少し遅れて進軍する。



「おーし!向こうは進軍が遅いぞ。好機だ。全速前進だ~!!」

「「全速前進せよ!」」



 進行速度を速めるワールハイト軍の中で右翼にいるエルド傭兵団たちは目立たないように進軍速度を遅らせる。そうすることで、真っ先に当たることがないように動く。



 ほどなく、ワールハイト軍とユニオン軍との交戦が始まる。全速で突っ込んだワールハイト軍がユニオン軍の本陣がある丘の下まで進み、ユニオン軍を押し込んだ形になる。

 一方、ユニオン軍は前衛こそ丘の下に配置されているものの、丘の上にある本陣には矢や魔法は届かず、後衛となる弓兵や魔法兵は丘の中腹辺りで陣取っているが、この位置は、ユニオン軍への通常の魔法や矢は届かないが、ワールハイト軍へは矢や魔法で攻撃が届く位置となる。


 つまり、ワールハイト軍前衛に魔法や矢で攻撃し、陣形を崩したところを前衛が突っ込み突き崩すということになる。


 エルド傭兵団はこうなることを見越していたので、あえて前線から少し遅れることで被害を軽微なものにして、比較的重い怪我をする者はほぼおらず、不運にも怪我をした者は僕が治すので、損害は全くなかった。

 そして総崩れとなった前衛を支える形になる。


 エルド傭兵団がいる右翼はなんとか持ちこたえたが、左翼、中央はそうもいかず、総崩れとなり撤退。それを見てエルド傭兵団も徐々に撤退する。


 こうして、開戦初日は圧倒的なユニオン軍の勝利となった。



 両軍は丘を起点ににらみ合う。



「やっぱり、この配置は失敗だと思うんだよね」

「ん?なんでだ?エルド」

「距離が近すぎる上に、お互いの動きが見えすぎる。これじゃ、夜襲をしてくれと言っているようなものだと思う」

「なるほど。こっちはあいての夜襲をするぞ!って動きに過敏にならざるを得ないな。実際に来なくても、夜間の見張りがそれに対応して、他の人を起こさないと、本当に夜襲を受けたら終わりだからな」

「そういうこと。これでまともに休めると思っているのかねぇ」

「魔の森を突っ切った時よりはましだと思うしかないな」

「確かに」



 エルドとライドの会話である。



 この会話の後、朝までユニオン軍の夜襲の動きに警戒せざるを得ず、その度に起こされたワールハイト本陣はついに



「いちいち夜襲の動きごときで起こすな。放っておけ!!」



 という命令を下してしまう。


 何度やっても夜襲の動きに対応を見せないワールハイト軍に、何度か本当に夜襲をかけるユニオン。その度に起こされるワールハイト本陣含む軍全体。ユニオンは夜襲をしかけ、ワールハイトが対応の動きを見せた段階で退却するというのを繰り返し、結局朝までみんながほとんど寝むれずに翌日を迎えることになる。



兵は良くとも、それを用いる指揮官が無能だと‥という展開で進みます。

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