20.春前のダンジョン
ダンジョン周囲の状況の追加と西の森のことで追加情報の回です。
雪で覆われた大地。もうすぐ雪は解け、大地が見えてくるだろう時。もうそろそろ“人”が来る。それも比較的大人数で。と言っても20人程度だろうが。彼らはほどなくダンジョンを見つけるだろう。上層階には少量だが、鉄鉱石、石切場、銅が採れるところを設置した。おそらくは無視はしないで採取するだろう。仮に無視して下層へ降りたとしても、罠とモンスターで対処はできるだろうというところまで強化、改装した。
時は少しさかのぼる。
DP収入が半月で貯蔵限界量の100万になったが、使い道が現時点あまりない。正確には効果的に使えることがあまりない。そのためMPの上昇に使っていたりとかしていたわけだが、ダンジョン領域を広げることを決意する。
DP収入は今で十分だが、広げることによる情報収集力の上昇が大きいためだ。半径1Km広げるのに10万DPかかるが、今は問題なく使える。
ダンジョン領域半径4kmにまで広げてみた。
ここまで広げると蜘蛛のテリトリーが完全に入り、位置が把握できるようになった。他にも森の奥にいた魔物たちもわかるようになった。
ダンジョン領域半径5kmにまで広げると、一部が西の森を超えた。どうやら西の森は瓢箪形をしていて、くびれの部分は4Kmくらいといったところのようだ。
人は西の森を迂回するように進出してきているようだが、この距離ならわざわざ迂回する必要はないように思える。が、このくびれ部分のほぼ真ん中にあのとんでもない蜘蛛がテリトリ-をもっているため、迂回せざるをえなかったのだろうと思われる。
そして、ダンジョン領域半径6kmにまで広げると、西の森の瓢箪形の上側の森の西側にオークが住んでいることがわかった。
オークとは豚の人型の魔物で比較的でかくて肉がうまいらしい。…討伐部隊作って確保したい。しばらくは無理があるが。能力的にはHP、STRが高めといったところ。
ダンジョン領域半径8kmにまで広げたとき、ダンジョン南側に沼地があることがわかった。ただ、毒の沼地らしく、毒系の魔物がいる。ここも要警戒だ。
西の森の向こう側に人が入っているような形跡が見られている。集落か村が近いのかもしれない。
さらにダンジョン領域半径10kmにまで広げると、西側の森の瓢箪形の下の方、蜘蛛のテリトリーの真南にダンジョンらしきものがあり、その全体がわかるようになった。内部はモンスターがいるが、野良化しており、ダンジョンコアも見当たらない。
モンスターは植物系が多く、蜘蛛のような昆虫型の魔物もいる。能力的には手を出せる感じではないのでこのまま放置しDP収入とさせてもらう。
ここからはダンジョン領域半径1m伸ばすのに1000Pかかるようになった。1Km伸ばすのに100万DPかかる。ダンジョン領域の拡大は今回はここまでとさせてもらう。
そして、もうすぐ春という時にコアから
『ダンジョンコアのレベルが上がりました』
というアナウンスがされたのでした。
やっと次回から春になり、人がからむイベントが起きるようになります。
この20話で導入が終り、本格的に物語が始まるというところとなります。ここまで長かった~。