2.転移前の説明
2話目です。更新は週3回程度を予定しております。
これ以降、魔神様はしばらくは出てこない予定です。
「ご苦労様。君たち死したる魂を転生させ、ここに集めたのはこの俺だ。
ああ、俺はロキ。いわゆる魔神様で、君たちの主だ。よろしく」
と話を始めた、年齢は20代後半か30歳くらい、黒に近い青髪でオールバック、するどい目つきで神と同じ色の瞳と黒目のオッドアイ、鼻から下は白い仮面で隠し、肌の色は浅黒いという見た目の魔神様。うん。おそらくイケメン男子。ただ、ヨーロッパあたりにいるマフィアにしか見えない。僕は見た目からして逆らうという気は全く起きなかった。
僕は周りの様子をうかがおうとしたが、動けない。声も出せない。
「ああ、勝手に動いたり、しゃべられると邪魔だから、許可するまで動けなくしてる。あとで質問は受け付けるから、今は黙って聞け。」とロキ様。
(邪魔する気はないので説明お願いします、ロキ様)
「お前たちが行くのは、女神が作った、アースだか、地球だかの星、世界にいた、摩耗したり、傷付いた魂の保養地である世界だ。その世界でお前たちはダンジョンというのを作り、運営してもらう。そうすることにより、その世界にある魔力を集めることができる。集まった魔力に応じて俺がDPを与える。そのDPを使ってダンジョンを管理、運営していくことになる。ここまでで質問はあるか?質問を許可する」
とロキ様がいうと、僕の首から上が動くようになった。
そこで1番右端にいた魔神様と同じような肌をした男(おそらくは魔族というやつではないかと推測する)が質問する。
「我々がダンジョンに魔力を集めることで、ロキ様にどのような利点があるのでしょうか?またはその目的は何でしょうか?」
「ダンジョンに魔力を集めることの利点は特にない。しいてあげれば、次のダンジョンマスターを作りやすくなること。目的は女神に対する嫌がらせ。」とロキ様。
って、それだけのために10体、いや、それ以上のダンジョンマスターを作るために魂を転生させたと。
流石、神様。スケールのでかい嫌がらせだこと。と感心、もしくは呆れていた僕だったが、
「では、我々はダンジョンマスターの力を使って、これから行く世界で好きなようにしろ。ということでしょうか、魔神様?」と列の真ん中あたりにいる耳の長い、おそらくエルフと思われる女が問いかける。
「うむ。生きていればよい。あとは過度に他のダンジョンマスターを害するといったことさえなければ、それ以外は問わない」とロキ様。
「ちなみにお前たち10人を転生させるために使った魔力を集めるのにおよそ20年かかった。すでに90人ダンジョンマスターとしたが、その中で生き残って活動している者は少ない。お前たちが使える者たちであることを願う。
では早速行ってもらおうと思うが、その前に、お前たちにスキルをプレゼントしよう」
と言って、どこからか、上に片手が入りそうな箱をだしたロキ様。
(くじ箱じゃないですか。でも、待望のチート来た~!!)と喜ぶ僕。
「ではお前から中に入っている球を引くがよい。ダンジョンマスター91番」と言って右端の魔族の男を見るロキ様。
(あれ?ってことは僕はダンジョンマスター100番かな?数字はキリが良いし、残り物には福があるというし、いいスキルが来るはずだ。)
そして、91~99番までのダンジョンマスターたちがスキルを引いていく。そして、僕の番が来た。球を引くとき、なぜかロキ様が少し笑ったように見えたが、何のスキルを引いたのかは、まだわからない。
「では、スキルは転移後に確認するがいい。転移したら、すぐ、台座の上にあるダンジョンコアに触り“ダンジョン起動”ということ。わからないことはダンジョンコアが教えてくれる。お前たちの働き次第で、また会うこともあるだろう」とロキ様
その後、僕は見知らぬ洞窟の部屋にいた。
拙作をお読みいただきありがとうございます。
さて、何のスキルをもらったのでしょうか?
次回はダンジョン運営前の情報収集回になる予定です。