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魔神配下のダンジョンマスター  作者: にゃーにゅ
建国編 ワールハイト・ユニオン戦争
199/287

199.勇者マルコ

ネタ回になりました。


 その日の夜、孤児院の院長先生、副院長先生にここまで来た経緯を話し、南にあるエルフの里について聞いた。


 院長先生たちは僕たちが魔の森を通ってきたことに驚いていたが、エルフの里についての話もしてくれた。


 場所は南にほぼずっとまっすぐ行けば良いのだが、距離がある。その間ほとんど道らしい道はないので、魔の森の時ほどではないが、道を作りながら進むことになる。そういうこともあり、一日10kmほど進めても1か月はかかる計算になる。



 そして、次の日、朝から村唯一の鍛冶師であるドワーフのベルグのところへ行って、挨拶と東にある鍛冶師の村、ブラックスミスについて聞く。


 色々教えてもらえたが、結局、距離も道もエルフの里と大差ないことがわかった。つまりどちらも今回行けない。計画を練ってからとなる。(もちろん、最初からそのつもりだった)


 ベルグさんに、孤児院出身の彼の弟子たちの話をしたりして、今日のところは村の見回りがてら訓練へということになった。


 ベルグさんのお店というか工房を出たところで、壁の影からこっちを見ている男の子がいる。勇者のマルコだ。



「猫耳、ハァハァ。ミーアちゃんかわいいよ。ハァハァ」



 ‥‥ドン引きだよ。猫人族のミーアを見て鼻血まで出てるし。というか、この距離で聞こえていないとでも思っているのだろうか?本人にも丸聞こえだと思うのだが。



「何だ?アイツは?」

「ああ、放っておくのがいいニャ、ライド。マルコはいつもワタシの耳を見てコーフンするから気持ち悪いのニャ。変態ニャ」



 ほら、気づかれてる。

 そして、ライドがちょっと来いと言って手招きしている。逆らうわけにはいかないのだが、顔を引きつりつつおとなしく来るマルコ。あ、ダンカンも一緒だった。



「何ですか?ライドさん。俺は今、猫耳というこの世の神秘を愛でる時間なのに」

「怖いニャ~!」



 そう言って、僕とエルドの後ろに隠れるミーア。



「隠れるならライドの方が大きいからそっちに行きそうなのに」

「ライドはミーアのことを売るから嫌ニャ」

「売らねーよ!!」



 ノフスの疑問に答えるミーアと理由を聞いて怒るライド。



「まあ、いいや。オイ、マルコお前“勇者”なんだって。これから模擬戦やろうぜ。“勇者”ってのがどんだけ強いのか見たい」

「嫌です!」

「いいから来い」

「ギャー!!ライドさんに勝てるわけないでしょ!?死ぬわ!ちょ、本気で助けて~!!」



 そのままライドに首根っこ掴まれて連れていかれる勇者マルコ。助けを求めるが、皆知らんぷり。ダンカンに至っては親指立ててサムズアップ。



「あとで覚えていろよ。ダンカン!!」



 そう言いながら連れていかれる勇者マルコ。

 ちなみに帰ってきた後、マルコは孤児院の片隅で膝を抱えて体育座りしつつ



「もう、お嫁に行けない‥」



 などと遠い目をしつつ、呟いていたとかなんとか。…やっていたのは模擬戦だよね?何があったのか。


勇者マルコは今後も重要人物になる予定ですが、だんだん不安になってきた今日この頃。

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