表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔神配下のダンジョンマスター  作者: にゃーにゅ
天使と悪魔と海王と
182/287

182.同盟間の話し合い

キリが良いので、ここでこの章は終わりです。その分珍しく1話の文字数が長くなりました。(いつもの5割増しくらい)


「“海王”に“竜王”か‥。イオもまたやっかいなのに出会ったねぇ。モグモグ」

「エル爺には最近会えてないんだよな。元気そうでなによりだ。今度は俺にも会わせろよな。イオ。モグモグ。しかし、うまいなこれ。モグモグ」

「いや~。僕も異世界こっち来てから食べてなかったからね。久しぶりすぎて、感動だよ。モグモグ」



 今、同盟間の話し合いということでリュートとサミーが来ており、ついでに試食会ということで最近作れるようになったカレーライスを振舞っているところだった。



「カレーライスくらいならリュートの国でも作れるんじゃないの?」

「何言ってるの。無理だよイオ。米はまあなんとかなっても、こんな種類の香辛料が無理。栽培ができないし、いくつか見たことないのがある」


 この世界で香辛料は非常に高価だ。栽培地が南部。龍大陸かその付近、もしくは大陸最南部でしか採れないらしい。そこから持って来るのに、非常にお金も手間も時間もかかる。それでもリュートの財力なら持ってこれないことはないらしいが、見つかっていないものや無いものは無理だ。

 では、どうやって手に入れたかというとクナの能力だったりする。


 クナは植物の栽培が上手い。それだけではなく、知っている植物であれば、種がなくても畑に勝手に生えるようになるらしい。そうやって作った香辛料をトトークが加工し、カレー粉へ。ちなみに食器類はゴバ君たちが作った物でいうなれば3人の合作だったりする。



「いやー。おいしかった。これはあとで売ってもらうとして、“海王”対策だったね」

「そう。“海王”がこのまま領域テリトリーを拡大し続けるとユニオンを取り込み、DP収入が跳ね上がる。そうなると手に負えない可能性が出てくる」

「そのうち俺のところにもちょっかい出してくるとウザいな」

「あはは。2人とも大丈夫だよ。その心配はいらないよ」



 リュートの話によると、“海王”と“魔王”の領域テリトリーは非常に近いが、まだギリギリ接していない状態で、どちらかが広げると接することになり、ダンジョンバトルとなる。

 “魔王”の方はすでに限界まで領域テリトリーを広げた状態でこれ以上の拡大は不可能。

 “海王”の方は“魔王”と直接ダンジョンバトルになっても勝ち目がないため、避けたい。そのため、これ以上の領域テリトリーの拡大ができないということになっているらしい。



「そういうわけだから、イオは“海王”をきっちり倒せるように、準備はしておいた方が良いと思うよ」



 その後は女神と女神教の話になった。女神教の国はリュート神聖国との戦争で敗れ、現在は聖都のみがある状態となり、大きく力を落としたが、潰さなかった理由はリュート曰く、


「僕らに“神”は殺せない。そうである以上、聖都まで潰してしまうと、今度は何が起きるかわからない。最悪は勇者乱発召喚とかで手当たり次第にダンジョンマスターや女神に敵対的な街を襲いに来る可能性もある」


 ナニソレ。怖!


 もしそんなことになれば、人間の世界でのバランスなり秩序なりは崩壊するだろうと予測されている。勇者テロとでもいうべき事態が否定できなくなるらしい。しかも、それを狂信者と化した信者たちがサポートすると。


 聖都を残し、女神教の経営や管理などをする教皇と勇者の育成、外交を担当する聖女を残すことで女神の力を勇者だけに振り分けられないようにする。

 もし、これを見捨てて勇者だけに力を集中させてしまうと、女神の信者はいなくなり、こちら側の優位になる。


 これで、女神の影響は最小限になり、徐々に衰退していくのを待つか、、女神を倒せる手段が見つかるまではこのままを維持していく方針とのこと。



 その他色々話し合いをして別れたのだが、別れ際、リュート、サミーから



「じゃ、またね。“隠者ヒドゥン”」

「また来るぜ、“隠者ヒドゥン”」



 マテ。なぜその2つ名を知っている!?お前らはエルドゥーさんと直接話はできないだろ?


「“竜王”と“魔王”は裏でつながっているんだよ。だから、この2つ名は北にある魔大陸でも広がっているんだよ。その影響でウチの大陸中央部でも広がりつつあるのさ」



 というリュートの回答でした。そんなん知らんがな。




 この後、僕は久々に領域テリトリーの拡大をした。エンシェントドラゴンに使う予定のDPダンジョンポイントがあるので、それを使うことにした。


 半径1000kmまで広げることでユニオンの大半は領域テリトリー化した。これ以上は案の定、必要DPが跳ね上がり広げることはできなかった。


 領域テリトリー化できなかったのはユニオンの北東部、リュート神聖国への道がある5本川付近とワールハイト西部、龍大陸への航路があるドラゴンハンターの街への道がある湿地帯付近。


 ニゴ帝国は丸ごと領域テリトリー化できたし、東と南は山脈の山頂くらいまで領域テリトリー化できた。


 DP収入も跳ね上がった。予期しない原因に南と東の大山脈のぶつかる地点の大山脈、僕のダンジョンの南東約950kmほどのところに多数の竜が住む生息地があったためだ。


 下位属性竜や飛竜ワイバーン、空竜スカイドラゴンなどがいる大山脈だ。


 おそらく、これがエルドゥーさんが言ってた、かつてダンジョンマスターがいたところなのだろう。

 これは僕的にはDPがおいしいので、このままにしておく。人もこちら側の近くにはいないようなので、影響もないだろうし。


次回からエルドたちの話に戻ります。


竜の生息地の話そのものは今後、話としては出ない予定です。端っこすぎて手が出ないでしょうし。大きなDP収入源があるくらいの認識で。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ