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魔神配下のダンジョンマスター  作者: にゃーにゅ
天使と悪魔と海王と
181/287

181.合格の意味

質問への回答、その続きです


「お主の領域テリトリーを狙うのは“魔王”ジャギだけではないぞ。“海王”ニニムの奴も狙っておる」



 エルドゥーさんから教えてもらっている魔王だが、確かジャギアスという名前だったはず。エルドゥーさんは随分親しそうにジャギと呼んでいる。海王はこの前、会ったので知ってます。


「えーと、それとあなたの言う“合格”とどのようなつながりが?」

「まあ、慌てるでない。まず、ジャギの方はワシと状況はさほど変わらん。距離があるのでお主がジャギと当たることはない。となると配下が来るわけだが、お主より強い配下はジャギにはいない。ニニムも性格上、今すぐ当たろうとはしない」

「では魔王のことはあまり考えなくて良いですね」

「だから、“合格”なんじゃよ。ワシとジャギはどちらが先にダンジョンコアLVが10になるか賭けておる。お主の領域テリトリーを取った方が大きく近づくのじゃ。じゃが、ワシもジャギも取れないならば、それはそれで良いのじゃ」



 つまり、どちらか取った方が大きく先へ行くことになるが、どちらも取れないのであれば、状況は変わらない。


 ニニムに関しては後ほど考えよう。エルドゥーさんはニニムに関してはあまり関心がないようだし。


 その後、時間まで色々聞いたが、一番印象的だったのは‥クナのこの質問。



「お爺ちゃんは竜だけど、今はドッペル?」

「もちろんじゃ。これは敵意がないと言うことを表す、交渉型の体じゃ」

「確か、元の姿から離れれば離れるほど、能力は落ちるんだよね?」

「その通りじゃ。ちょっとした違いでもかなり能力は落ちる。じゃが、どんな姿に変えても能力は元の100分の1。1%までしか落ちんのじゃ」

「へー。そうなんだ」



 このやりとり、何が恐ろしいって、現在のエルドゥーさんは元の能力の1%以下に設定しているということだが、それでも一般的な傭兵より上の能力だということだ。つまり本来の能力はこの100倍以上。

 具体的には、ステータスが最低50以上。高いところは100超えているので5000以上、高いところは万超えている。

 正直、仮に戦っても戦いにならないくらいの能力差がある。…戦いにならなくて本当に良かった。


 エルドゥーさんはおそらく、スキルこそ隠しているもののステータスは隠していない。これも一種の示威行為なのだろう。自身の能力を見せて相手の戦意を折る。僕にこの発想はない。それだけ自身の能力に自信があるということなのだが。

 



 ダンジョンへ戻ったあと、ドラゴニュートの誕生条件を確認したところ、ダマスカスという鉱石を食べ続けたドラゴンとあった。

 ドラゴンの中には鉱石を主食にする個体がたまにいる。銀ならシルバードラゴン、金ならゴールドドラゴンへと進化することも後ほど確認された。なぜ、鉱石を主食にする個体がいるのか?とかダマスカスでなぜドラゴニュートになるのか?とかは謎だが、そういうものだということにした。



 ここで一番悩んだのが天使と悪魔系モンスターの配置だ。能力的には上層階に置くしかないのだが、生育環境で良い条件のところがなかった。

どうせ改装が必要ならば、エンシェントドラゴンのおかげで浮いたDPがあるのだから、ドラゴンと同じように別のダンジョンを新たに作って、育った個体だけを中層以下に移して数を増やすことにした。


 問題はどこにダンジョンを作るか?だ。東西南はすでに別のダンジョンがある。これ以上はお互いに重複してしまい、新たに作る意味が薄い。では北部は?というと人間たちの勢力圏内のど真ん中になるので論外。しかも、塔や城のような建物型のダンジョンが好みらしく、そんなのを作ったら目立ちすぎる。


 結局、ワールハイトの南西部、僕の領域テリトリーの範囲内ギリギリに近く、サウザンビーク山脈近くの森の中、イナシイナミのダンジョンからワールハイトを守るような位置に作り、同時に監視の役目もしてもらうことにした。ダンジョンタイプは入り口は洞窟タイプだが、しばらく奥に行くと城のような建物がある。地下城を建設して高位になった悪魔と天使系の棲み処とした。


モンスター特殊進化条件:ある種のモンスターがある種の鉱石、原石を食べ続ける


比較的汎用性のある進化条件ですが、自力で気が付くのは結構厳しめです。


あと裏設定ですが、特殊進化条件で進化するモンスターは条件をみたした次の満月の日に進化します。

そのため、エルドゥーさんのドラゴニュートなどで名前持ちは皆、ルナ○○だったりします。後々出すかは不明。

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