176.決着
とりあえず、ダンジョンバトルは決着です。
ドラゴニュートの女性に対するはゴブリンキングのゴブオウ。ゴブオウはショートソードを構える。
「たかが、ゴブリン風情‥とは思っていないわよ。私は。あのクラスのオーガが何の疑問もなくあなたに従っている時点で少なくともあのオーガより強いのは確定だし」
「ふむ。流石に見た目であなどってはもらえぬか。さすれば楽だったのに。
‥貴殿が一番我が方にとって危険なのは承知した。私も力を見せよう。そして、このダンジョンバトル、我らの完全勝利を目指すのみ」
そういってゴブオウはショートソードに力を込める。するとショートソードが光を纏う。
「!!‥まさか!?『闘気剣』!?」
「知っていたか。流石だな」
『闘気剣』は光、無属性、剣術それぞれのスキルLvが7以上を必要とする複合型魔法剣の1つで、効果は攻撃力上昇(大)、攻撃成功時のHP回復効果と‥
「ハアアツ!!」
「くっ!」
まだ距離があるにも関わらず、切りつけるゴブオウと回避するドラゴニュートの女性。
闘気は伸縮自在。つまり射程距離も思いのままになる。
ゴブオウの攻撃が合図になり、周囲のモンスターたちが再度攻撃を仕掛ける。
イナミ、イナシの両ダンジョンマスターに向かって。
ゴブオウたちは元々ダンジョンバトルの勝利を目標にしていた。ドラゴニュートの女性を倒す必要はない。
ドラゴニュートの女性はそれを止めようと援護に回ろうとするが、ゴブオウが許さない。
「このオーガ一体一体が僕たちと同じくらいの強さだと!?」
「こんなの勝てるわけないし~!」
オーガたちの攻撃を必死にかわすイナミとイナシ。だが徐々に追い詰められ、攻撃が当たりだす。
「「助けて!ルナハーンさま!!」」
「くっ!」
その声に反応したルナハーンと呼ばれたドラゴニュートの女性は、ゴブオウの攻撃を掻い潜り、イナミとイナシの援護をした。しかし、その隙を見逃すゴブオウではない。…というか、援護をさせることで隙を作りだしたと言う方が正解かもしれない。
結果、ドラゴニュートの女性、ルナハーンはゴブオウに切られ死亡。
そして、イナミ、イナシにとどめをさそうとしたところでタイムアップ。
ダンジョンバトルが終了した。
色々伏線を張ってきましたが、次話で伏線は回収予定です。




