166.終盤突入
物理と魔法の両方の属性を持ち、高速で飛んでくる範囲攻撃、しかも連射可能な攻撃って防ぐのは難しいって話です。
「ダンジョンバトル終了まであと25日。全く動きを見せないね」
「このままだとうちらの勝ちなんだけど、このままってことはないよね?」
「それはないと思うけど、そろそろ何らかの動きを見せないと向こうは間に合わないから、来ると思うよ」
ダンジョンバトル的にはまだまだ中盤ってところだろうけど、こっちの調査隊がまだ向こうのダンジョン内にいる上、攻略隊も少数いて、相手の部隊を削っている。
残りの時間から、考えてこっちの部隊を掃討して、攻略部隊の準備を整えるのに3週間は必要になるはず。
そして、向こうがもし、僕のダンジョンを攻略しようとしてきたら、その時は本気出して防衛をしようかと思う。
力の差はむこうもわかっているから、うかつにこっちに手を出そうとはしないと思うのだが、上層階だけならこちらの方が攻略しやすいとか思っていたら、来る可能性が高い。
そして、その後
「お?シルフの部隊が動いて、1階層にいる部隊を攻撃し始めた」
「え?ほんとだ」
調査隊は事前に察知していたのだろう。既に逃げて、隠れている。残っていたのはこれから突入しようとしている部隊やその補佐役。そしてシルフ対策用のモンスターたち。
「対策がうまくいくかどうか見せてもらうね」
「あそこにいるのはシルフ対策といっても、おそらく失敗するだろうモンスターしかいないよ?むしろ成功したらラッキーくらいなんだけど」
「「「ホーリーミサイル」」」
シルフによる攻撃でモンスターたちがどんどんやられていく。中には対策用モンスターのミラーアーマーもいた。
ミラーアーマーは動く鎧の系統で魔法攻撃を反射することが特徴のモンスターだが、ホーリーミサイルそのものは受け流したりできるが、着弾と同時に起きる爆発が物理攻撃のため防御できず、しかもホーリーミサイルが直線ではなく、曲射のためうまく反射ができなかった。
「マジックシールド」
パリーン!ボーン!!!
魔法を覚えたウサギであるマジックラビットによる防御魔法、マジックシールドもシールドに当たったホーリーミサイル本体は防げても、爆発ダメージは防げない。さらにシールドへの過負荷により、シールドそのものを割られる。
「うーん。あれだけ対策したけどだめか」
「だめだったけど、全く収穫がなかったわけでもないよ。むしろ防ぐのに自信を持ったよクナ」
「そうなの!?全然ダメダメだったけど‥?」
「こいつらはおそらくクナのダンジョンに行くだろうけど、ギガゴブリンなら問題なく防衛は可能だよ」
コッチの部隊を掃討したシルフ部隊はそのまま、ダンジョンを出る。そのままクナのダンジョンへと攻め込むのだろう。任せたよ。ギガゴブリン。
主人公が最近ギガゴブリンに頼りすぎな件。
次回シルフ攻略の予定です。
投稿は土曜日飛ばして日曜日になります。すいません。最近忙しくて‥。




