14.ダンジョンの状況
気がついたらブックマークをしてくれている方が増えていまして、大変うれしく思います。皆様ありがとうございます。
無事、ダンジョンメイドのシャールを仲間にしたので、強化されたダンジョンコア機能を確認していくことにした。
今回増えたのは“モンスター図鑑”というアイコン。ゲームなどでおなじみ、召喚可能なモンスターやいままで遭遇したモンスターの情報が載っている。遭遇とはダンジョン領域内に入ることのようだ。気が付かなかったけど、知らないモンスターが色々載っていた。召喚可能なモンスターについては進化条件も載っている。
ちなみにわからなかったゴブリンリーダーへの進化条件は
・両親の両親が4人ともダンジョンモンスターで、かつゴブリン系であること
・両親のレベル合計が10を超えているとまれに生まれ、合計レベルが高くなればなるほど生まれる確率が高くなる
であった。
さらにゴブリンリーダーからの進化先も載っている。
ゴブリンソードマン、アーチャー、ソーサラー、モンク、ヒーラー
とある。
今回からDPショップに武器、防具、薬、魔道具が売られるようになった。
さっそく、ゴブリンたちに1番安い剣、弓などあげて様子をみることにした。これでゴブリンたちは原始時代から石器、そして鉄器時代に入る。
新たな召喚可能モンスターとして、“人形核”というのを召喚可能となった。これは一見ただの玉なのだが、土に埋めると“マッドマン”というモンスターが生まれる。木に埋めると“パペットマン”というモンスターが生まれるという、核になるアイテム?だ。
この人形たちは一定時間経つと“人形核”を生み出し近くの土や木などに埋めていくらしい。そうやって自己増殖していくモンスターらしい。進化先に“ゴーレム”がある。
ダンジョンそのものにも、相応のDPがかかるが、地形変更できるものが増えた。いずれ溶岩地帯とか雪原とかもできるようになりそう。
さらに“鉱脈”という項目が増えた。今回は“鉄”“銅”“石炭”と設定が可能になった。ただ、いきなり鉄やら銅やらが採れるわけではなく、鉄鉱石、銅鉱石が採れるポイントが設定できるようになったということであり、今後、精錬できるようになると武器などが自作できるようになる。
現在の1日の獲得DPは約3万超えとなっている。
ついこの前までは1000あるかないかといったところだったのに、なぜこんなに増えたのか?
このダンジョンの西側は森となっていて、この前ダンジョン領域を半径1Kmまで広げたため、領域の1部が森に入った。
この森に何があるかというと、“ハニービー”という魔物の巣がある。この“ハニービー”という魔物は体長1mというでっかい蜂の魔物で、あちこちに巣があり、領域内に1000匹以上いることがわかっている。東と南の草原にも魔物がおり、それらからもDP獲得できるため、一気に3万超えてしまった。
ただ、これだけなら良かったねで済むのだが、地球の蜂の生態を考えると、この“ハニービー”という魔物、女王蜂が成長すると、当然独立する。
森の中だけで繁殖するとは思えず、間違いなく東側、つまりこのダンジョン方向へ来る。仮に1000匹ほど来られたら、間違いなく全滅させられる。少なくとも大被害を受ける。
幸いにも、もうすぐ冬になる。この世界のこの地域は日本と同じように四季が比較的はっきりしている地域で、冬には雪が積もる。そのくらいの気温になれば、ハニービーは活動をしなくなるはず。
まあ、ハニービーだけでなく魔物全体的に動きが減るはず。その間にこちらの体制を整えなくては春先になって詰む可能性が高い。
今振り返ると、ダンジョン周囲の花とかに寄って来る可能性があり、その時はダンジョン周囲は全滅してても不思議なかったんだよね。
「そうだ。シャールはこの森のことで何か知ってる?名前とか、場所とかなんでもいいから」
とメイドのシャールに聞いてみた。
ダンジョンメイドはDPの使用はできないが、メニューは開ける。ダンジョンマスターの補佐としてマップの監視をしてもらっているので、その場にいなくても見ることはできる。
『いえ。これだけのことからでは自分では何もわかりかねます。ただ、あのハニービーという魔物は1個体でも比較的強い上に繁殖力もなかなか高く、人間の村を襲われて、村が全滅したことが何度かあるというのは聞いたことがあります。繫殖して比較的大きい群れになると人間は手出しできなくなります』
ということでした。まあ情報不足だし、わからないのは仕方ない。
それよりも、ハニービーって村くらいなら落とせることがわかり、厄介そうな魔物だと認識を改めた。
次回は少しですが、西の森の様子をみることになる予定です。