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魔神配下のダンジョンマスター  作者: にゃーにゅ
建国編~少年時代
139/287

139.野外授業の準備

すいません。投稿し忘れていました。本当にすいません。


 8月になり学校後期が始まる。後期は前期学んできたことの実践的な応用が入ってくる。そして、どれくらいできるかを見ると言う目的で、幼年部では9月の最初に1泊の野外授業が行われる。


 この野外授業は1クラス4~5人の班になり、幼年部の2学年すべてで、合同で行われる。1学年2クラスのため、他クラス、他学年の計4班でグループとなり、このグループ単位で活動することになる。


 その班決めの時に



「なんでワタクシのような高貴な生まれの者が1泊とはいえ野宿をしなくてはいけないんですの!?」



 ということを言っているワールハイト領主家御用達商家の次女であるセリアさん。セリアさんの実家はかなり大きく、お金持ちである。当然セリアさんは次女とはいえ相当なお嬢様。金髪の美少女なのだが、性格的にキツイ印象がある。



「まあまあ。いいじゃない1泊くらい野宿をしてみても」

「そうそう。別に何かがあるわけでもないし」



 などとクラスメイトの女子は諫めるがセリアさんは納得していない。



「一体野宿が将来何の役に立つのですの?そもそも、戦えないワタクシには意味のないことですわよ」



 そういうセリアさんに対しエルドは



「確かに、今後もワールハイトで暮らすのだろうセリアさんには将来役には立たない授業であるのかもしれないが、何かの用事でワールハイトを出ることになったらどうなるんです?もちろん野宿をしないよう計画はするでしょうが、万が一、モンスターや盗賊に襲われたら?野宿をせざるを得ない状況になるかもしれないですし、セリアさんを守る側がセリアさんを守りやすい動きというのもあるんです。その動きができるかどうかで、時間や費用の節約になり、それに何より失わなくても良い命が助かるんです。そういうことを合わせて考えれば安全に実践演習ができる場として有用では?」



 と言う。それに対しセリアさんは特に反論することなく、「そのとおりですわね」と言って納得してくれた。

 エルドたちは、数は少ないが護衛の依頼もしたことがある。その時に旅慣れた商人の護衛をしたのだが、非常に守りやすかったのを覚えている。その商人は護衛の動きの邪魔をせず、ターゲットが自分に向かないように動いていた。そういったことを念頭に置いたエルドの言葉だろう。



 この後は班分けをして同じグループで準備を野外授業が始まるまで行う。僕らがいるクラス1は休みの間に退学者が出て、25人になった。1班5名で別れることになったのだが、ルルとノフスはそれぞれ別の班になり、僕とエルドが同じ班になった。そして、僕の班はエルドの他に先ほどのセリアさんとそのセリアさんのお友達の女の子であるリタ、そしてアントンという男の子がいる。



 リタの将来の夢はワールハイトで文官として働くことで、アントンは鍛冶師だ。その勉強のために学校に入ったと以前、言っていた。つまり、僕とエルド以外で戦闘力のある者はいない。移動中は僕とエルドでこの3人を守ることになるので大変だと思っていたら周りからは



「「イオとエルドだけで過剰戦力だよ」」

「一番安全な班だよ」



 と言われてしまった。確かに、よくよく考えたら、3人が下手に動かない限り、僕とエルドで十分守り切れるんだよね。


 僕の学年のクラス2は24名、1つ上の学年の場合はクラス1が22名、クラス2は20名、これを5班に分けるので1グループは18名ほど、それに教師1名とワールハイト騎士団から騎士1名が付き添いにつく。


 このグループでワールハイト近郊の平原で野外授業として1泊するのだ。


次回は野外授業の本番です。

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