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魔神配下のダンジョンマスター  作者: にゃーにゅ
建国編~少年時代
132/287

132.1年目前期

半年あっという間に過ぎてしまいました。現実でも。


 学校は前後期制で1月~6月の前期、7月は丸々休み、8月~12月の後期となっている。卒業年度は11月までとなっているが、前後期それぞれ試験があるのは変わりがない。今、僕らは前期の試験を受けている。試験内容は筆記と実技。今は筆記の試験だが、これが一日中ある。内容は今の段階ではまだ簡単なので全く問題はないが。


 試験の成績は卒業に関係するのはもちろん、少年科へ上がる際の試験結果にも影響する。そのため気は抜けない。

 翌日は実技試験。魔法であったり、接近戦の型であったりで、実践に入る前の準備がどれだけできているかを見るものだが、僕らは免除が決まっている。

 なぜなら‥



「「お前らに勝てる教師がいない。お前らは満点やるから免除」」



 と教師陣から言われてしまったからだ。



 ワールハイト学校の実技の授業ではワールハイト騎士団の現役の騎士が教えに来る。もちろん幼年科の場合は上位ではなく中堅が若手を伴って来るのだが、授業初日の力を見るための模擬戦で僕ら5人はそれぞれその現役の騎士たちをボコった。最後の方はむしろかわいそうなくらいだった。


 その時に「お前らは今すぐにでも騎士団にほしいくらいだ」と言われ、それからはむしろ皆に教える側に回ることになった。騎士団でも「幼年科にすごいのが複数いる」と噂になったようだ。



 実技試験の結果はその場で、筆記試験の結果は実技試験の翌日に発表される。結果は皆、特に問題のある子はいなかったとだけ言っておこう。ライドは少し心配だったが。



 この間の傭兵団としての活動はゴブリンやウルフなどの最低クラスの力しかないモンスターたちの相手をしただけ。特に大きな活動はしていない。僕ら5人だけならもう少し上の相手でも大丈夫だろうが、何分常に新人がいる状況のため無理はできなかったからだ。

 だが、その分ゴブリン、ウルフは結構な数を狩った。そうすると今度は



「お前らが小物ばかり狩るせいで獲物がいなくなった。どうしてくれるんだ?」



 などと自分たちの腕の無さを棚に上げてこちらに文句を言い、力で脅してきたアホ傭兵団が出て来たので逆に力で潰したりしたくらいのことしかしていない。まあ、このアホ傭兵団の拠点を奪い、アホ傭兵団は解散した上、ワールハイトではそこそこ名の知れた(悪い意味で)傭兵団だったらしく、拠点近くの住民から感謝されるわ、他の傭兵団にその噂が広がり、以降どこからも嫌がらせなどは受けなくなった。実技の授業で来る騎士にその話をすると



「あの傭兵団は前から色々と悪いうわさがあった傭兵団で近く俺ら騎士が調査に入る予定だったんだ。手間が省けた。助かる」


 と言われてしまったくらいだ。



 手に入れた拠点はワールハイト東側にあり、北側に居る僕らはなかなか頻繫には行けないのでエルマンドさんの商会の人に一時的に入って貰っていたのだが、改装、改築のため工事中だ。



 工事をしてくれている大工さんはワールハイトの森を伐採している木こりの紹介来た大工さんで、日ごろ助かっているからということで材料費以外はご厚意でやってもらえることになった。

 ワールハイトに限らずこの世界で木を切るという作業はただ、切れば良いわけではなく、どのように運搬するか?を考えたり、作業中モンスターに襲われないよう傭兵を雇うなどもしなければいけない。

 その点僕らは格安で護衛をし、作業中来たモンスターは僕らの資金になり、切った木は『収納』で楽に持ち運び可能ということですさまじい収益を上げていた。前期終了間際はこの伐採の護衛しかしていないくらいだ。


 その改築も6月中に終わる予定で7月から拠点が使用可能となる。僕らの噂が街に少しずつだが流れていて、学校へ依頼も来ているそうだ。今後は何かあれば拠点へ連絡してもらうようにすると依頼はどんどん増えていく気がしている。


 そうして僕らの1年目前期はアッと言う間に終わった。


次回は1カ月の休みの話になります。

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