11.狼退治?
ウルフ退治、今回で一応完了です。
準備は大事ですよってことで。
さて、ウルフの偵察部隊と思われる魔物が来て、僕はすぐに対策を立てることにした。
まず、奴等の狙いはゴブリン用に用意した、水場とその周辺の食糧だろうが、そのままダンジョンへ侵入することも予測される。イベント的には1番最初のはずだが、これでダンジョンコアがやられてダンジョン終了とかになったら、確実に魔神様の怒りを買う。そして、来世はえらいことになる。(そもそも来世があるのかは疑問だが)他のダンジョンマスターたちのいい笑い者になってしまう。…などなど、絶対に負けられない戦いがそこにある。(このフレーズどっかで聞いたな)
ダンジョン内へ侵入された場合は罠とゴブリン、スライム部隊で対処するしかない。(僕は戦力外です)こちらの数は最近ますます増えてゴブリンだけでも150体ほどに。この前生まれたゴブリンリーダーもそろそろ成体になるので、3~40体程度のウルフなら、対処可能であると思っている。ただし、水場と食糧の付近は罠が設置できないフィールドのため、まともにウルフたちと戦うとこちらの被害が大きい。被害が大きくなる前にダンジョン内への避難、撤退をさせるつもりだ。
情報収集をするため、ダンジョン領域を広げることにした。今の大きさではこちらがウルフに気づいたころには手遅れになる。対応が難しすぎる。現在DPは約3万ほどある。(ゴブリンが食糧として魔物を保管しているため月で1万以上入ってくる。ゴブリンGood job!)
現在のダンジョン領域は半径200m。1mで10Pのため3Kmほど伸ばせる計算だ。3Kmあれば、索敵にかかってからでも十分対処できる。実際は2Kmもあれば十分すぎる距離だろうけど。
と思ってダンジョン領域を伸ばそうとしたが、半径500mでこれ以上伸ばせなくなった。
500mまで伸ばしたところで、ダンジョンコアから、ダンジョン中心地の固定を先にするよう言われたためだ。以後変更不可だが、今のコアルームの位置をダンジョン中心地に設定した。
すると、ダンジョンのレイアウトは変更可能だが、ダンジョン領域の移動ができなくなる。(ダンジョンマスターの移動防止策だろう。今まではDPが大量にかかるが、ダンジョンごとダンジョン領域の移動ができた。ふつうはそんな量のDP使って移動しようとするよりも、ダンジョンの充実に使うはずで、ほとんど裏ワザと言える)
ダンジョン中心地を設定後、ダンジョン領域の再拡張をしたが、今度は半径1kmから1m=100Pと今までの10倍のPがかかるようになった。これで仮に全DPを使ってもあと200mほどしか伸ばせない。今後のことを考え、ダンジョン領域は半径1Kmまでで、これ以上伸ばすのはやめた。1Kmあれば、対応は難しくないはず。
僕はDPショップから<集音>のスキルをとった。このスキルはダンジョン領域内の任意の場所の音を拾うことができる。これで僕は好きなところをあたかもその場にいるかのように見れる。対応もしやすくなる。
ウルフは西側から来て、西へ戻っていった。西側にやつらの群れがいるの可能性が高そうだが、草の背が高く、非常に見にくい。ダンジョン領域を広げたばかりで、魔物が周囲にかなりの数いて、ウルフの判別ができない。西側に森があることは聞いていたが、東や南にも森はある。襲撃は西を要警戒として、東、南も注意するようゴブリンたちへ指示を出す。来たら、数によって、迎撃か、撤退か決めないと。しばらくは忙しく、緊張の日々だね。
そして、数日後、無事ウルフの群れは一部は逃亡したものの討伐し、緊張の日々は終わりを告げたのであった。
……ウルフはどうなったか?
いやー、なんかまだ若い群れだったみたいで、数も10体ほどでした。ふつうのゴブリン数体、こちらも被害がでたものの、迎撃できました。ゴブリンリーダー強いですわ。1対1なら普通に倒してましたもの。
よく考えたら、こっち側に来るってことは本来の地域での生存競争に破れたってことだから。しかも経験も浅い上、索敵距離1Kmあれば補足、対応は全然問題なかったし。
周囲の魔物と判別できなかったのでは?……コアに「ウルフと他の魔物の判別ができないか」って聞いたら、『できる』って。しかもウルフが来たら周りの魔物は気配を察知して逃げるし、余裕でした。
結局、DP稼げてウハウハになっただけでした。
ということで、ウルフはあっさり退治されました。
まあ、最初の本格的な戦闘ですが、習得できていないので、スキル、魔法などが戦闘で出ません。そのため、ゴブリン殴るウルフ攻撃するって話になります。それのどこがおもしろいのか?wということです。
ダンジョン領域の移動は初心者ダンジョンマスターの救済措置という意味もあります。(より良い場所をしての移動)ただ、規模が大きくなると、そこに定住してねということです。
そして、お気づきの方はいらっしゃるのではないでしょうか。これで主人公は盗聴、盗撮が自在になりましたw




