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Armor Knight  作者: 夢暮 求
第五章 -Advance-
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第五章までの機体設定など

機体名 キューキャット

搭乗者 ルーティ

氏名 桜井 理沙

性別 女

種別 Armor

カラーリング 薄桃色

関節部位 灰色

素体 女性型

特筆事項 支援特化型


武装

万能銃爪『スラッシュネイル』×2

頭部獣型索敵装置×1

エネルギーライフル第四改修型『者』×2

実戦用直剣『ソード』×1


 理沙がルーティとして乗る機体。機体名の由来は『キュートキャット』の略――『可愛い猫』から。見た目に拘りがあるため、武骨な装甲や武装を有することは無く、そのため機体重量は軽く纏められており、見た目以上に移動速度や回避性能は高い。当初はルーティの操縦能力が機体性能に追い付いていないため、十全に力は発揮できていなかったが、対人戦やミッションを重ね、そして「自分の役割は支援である」ということを把握することで見違えるような成長を遂げた。

 基本的に支援に重点が置かれており、キューキャット自身が前線に出て、功績を叩き出すということは少なく、むしろ周囲とのコンビネーションで一度に一機、または二機までを相手取ることを想定するようにしている。

 ルーティは現実、及びゲームどちらにおいても協調性が非常に高く、どのような確執や感情を抱いていても、それを押し殺してタイミングを合わせられる。ただし、それで本人が納得しているかいないかはまた別の話ではある。

 戦況報告もしっかりと伝えるため、スズが一緒に戦っていて安心できる存在である。ルーティもまた始めた頃からずっとスズと遊んでいるので、スズのやりたいことややろうとしていることを可能な限り実現できるように努める。その努力については苦とも思っていない。

 銃爪は「猫には爪が必要。あと可愛いから」という理由でレアイベントを起こして、わざわざレア武装側の強化改修が続けられている。銃爪は実弾、アンカー、ミサイル、近接戦闘、盾のどれにも該当する万能武装であるが、全てを使い切ろうとすると大抵、器用貧乏になってしまうため、これもリョウのアドバイスによって実弾、アンカー、近接戦闘の三つに絞った戦い方を行うようにしている。しかし、たまに盾としての機能やミサイルとしての機能を、彼女自身の判断で用い、勝機を引き寄せることもあるので、決してルーティの操縦と判断能力が乏しいからという理由でリョウは使い方を絞るようには言っていない。

 頭部パーツは獣型で、猫を彷彿とさせる。これもまた「可愛いから」という理由でほぼ付け替えない。索敵能力はアンブッシュの多眼昆虫型よりも劣るが、それでも広範囲の索敵を可能としているため、キューキャットが居るだけで出会い頭の不意討ちを可能な限り防ぐことが出来る。ただし、索敵範囲外の敵はモニターによる捕捉、攻撃によるヒット判定でなければマップ画面に映すことが出来ないのはゲームシステムとして変わらない。索敵パーツはどれを選んでも優秀であるのだが、非常にパーツ自体の防御力と損傷ゲージが低く設定されるため、狙い撃たれれば一発で壊れてしまうことも多々あり、またこの頭部パーツ一つで機体全体の耐久力が大きく下がるといったデメリットも勿論ながら存在するため『Armor Knight』のテンプレ武装からは外されている。チームに一機が搭載していると「やや有利、無くても同等、相手が持っていたらやや不利」という評価は成されている。

 エネルギーライフルはともかく、ソードは一応ながら一本だけ搭載しているが使うことはほとんど無く、銃爪が破壊された際の近接戦闘における最終手段として持たせている程度とルーティも捉えている。



機体名 クーシー

搭乗者 リグリス

氏名 ???

性別 男

種別 Armor

カラーリング 灰色

関節部位 白色

素体 男性型

特筆事項 刹那的行動


武装

腕部攻撃型装甲『拳』×2

脚部攻撃型装甲『蹴』×2

エネルギー専用スナイパーライフル第四改修型×1


 『Re;Burst』に所属するリグリスが乗る機体。名前の由来は『犬の妖精』から。付けたのはネムネムであり、リグリスの趣味では無い。しかし、ネムネムに逆らえないため、機体名を変えられずにいることが実は悩みである。

 徒手空拳、近接格闘術、武闘派を形にしたかのように武装は拳と蹴りの威力を高める装甲と清々しいほどに近接戦闘のことだけに特化している機体である。遠距離への対処は、リョウにコテンパンにされたことから自分なりに考えて搭載したスナイパーライフルのみである。

 武装が少ないということはスラスターやバーニアへの負荷が少なくなるため、重量の軽さがそのままクーシーの移動速度へと転換されている。そのため、キューキャットやアンブッシュより機敏に動ける。場合によってはオルナすらも追い抜く速度を持っている。また、リグリスの操縦が非常に繊細で、尚且つ豪胆であるため、近接格闘においても無類の強さを誇る。ソードなどの刀剣類を用いる機体にとっては、想定以上の密着をされるために剣や刀を振ることができないといった、防戦一方になることさえ起こる。

 エイミングが人並み以上であるため、置きエイムであればスナイパーライフルも使いこなせる柔軟性をリグリス自身が持ち合わせており、その秘めている強さにスズが「本気で戦いたくない」と思ってしまうほどの逸材である。

 クーシーは格闘重視の機体であるが、それ以上にミッション中や対人戦において相手を圧倒するのは、彼の産まれ持つ体質にある。昔からエネルギー、アストラル体、熱源、幽霊といった類のものを感知でき、それをそこに在るものと認識しているため、周囲から霊感が有る無しを問われることを酷く嫌う。本人もまた霊感体質であるとは深く思っておらず、ちょっと人とは違う光景が見えるだけという曖昧な言葉で誤魔化している。ゲーム内においてはエネルギーの反応が機体に限られるため、ミッションで湧き出る敵機体のポイントに即座に向かい、即座に攻撃を開始する刹那的な操縦を行うことがしばしばあり、これは有効ではあるのだがチームにおいては歩調を合わせられない要因となっており、注意される。感覚的に敵機体の位置を把握するため、マップ画面を見ることが少なく、また味方の位置も把握しないため、誤って近付いて来た味方機体にまで攻撃してしまうことすらある。そのためネムネムはチームで組んだ際には五分に一回、マップを見るようにという声をマクロで再生するようにしている。ネムネムとリグリスの関係は、ルーティやティアとスズの関係に近いため、その調教されっぷりにスズは同情すら寄せる。

 先読みではなくエネルギーの感知であるため、シャロンの“狂眼”には追い付けず、必ず後手に回る。しかし、スズは「狙撃合戦に持ち込まれたら、エイミングの差とエネルギーの感知による置きエイムで一歩先を行かれてしまう」と考えており、若干ながら強いプレイヤーの登場に心は奮わず、苦手意識を抱いてしまうといった一面もあったが、最終的には「本気同士で戦うなら、一回だけは挑んでみたい」と思わせる存在となった。



・特殊ミッション

 ArmorからKnightに乗り換えるためのミッションのことを指す。昔のバージョンでは敵防衛網破壊作戦であったが、現バージョンから『天骸』ゼフォン及びグザファンの破壊ミッションに変更された。スズはこの難易度に「より強いプレイヤーとそうでないプレイヤーを選別するようなミッション」と評している。

 第一セクションはエッダの規定数撃破、第二セクションは天骸『ゼフォン』のコアの破壊、第三セクションはチームメンバーの数に応じて生じたグザファンの破壊、最終セクションはミッション受注者との一騎打ちという流れになっている。


 ゼフォンそのものは『天骸』の中型に分類され、攻撃や防御、移動にも一定の法則があるが、マップ全体に炎熱のスリップダメージを与えるという効果がある。そのため、装甲全体で炎熱耐性を30%以上の状態でミッションに挑んでいなければ、常にこのスリップダメージを受けることとなり、いずれは耐久力が底を尽く。そこさえ気を付けてしまえば、ゼフォンの攻略にはよほどチームのバランスが偏っていなければ苦労しない。セクションごとの休憩時間に耐久力の回復も受けられるため、慎重に攻略するよりも一気に攻め立てることが有効な場合もある。


 グザファンはチームの機体性能、及び武装をコピーした機体であり、ミッション受注者はこれをメンバーの数だけ、二対一の構成で戦う。コピー機体に搭載されるCPUには強・中のどちらかが設定され、コピーされた機体の戦績によって空中戦か地上戦かが決まる。そのため、予め勝率を把握しておくと安定した立ち回りも可能である。更に第二セクションの攻略を急がないのであれば、チーム全体の武装の数を減らすことでコピー機体そのものの弱体化も可能となっている。コピー機体の耐久力はチームメンバーの数によって割り振られており、少ないほど高耐久になる。最終セクションにおいては、ミッション受注者が一対一で自身の機体のコピーと戦うことになっており、強い責任が圧し掛かるため、最後まで気を抜くことは出来ない。しかしながらこの最終セクションにおけるコピー機体に乗るCPUの強さは必ず、中に設定されるため、ここまでのミッションで培った操縦さえ万全の状態で発揮できるのであれば、突破は難しくない。


 尚、一人で挑んだ場合、第三セクションをスキップしてそのまま最終セクションへと移行するが、自身の機体の耐久力の約三~四倍分の耐久力を持ったコピー機体と戦わなければならない。

【次回予告的ななにか】

――お前が光を浴びることは、俺が許さない。陰で生きるべき後悔を背負っているはずだ。そうだろう、啓二?


 古い人工衛星が落ちたというニュースにやや地球の心配をしつつも「そんなことより今を生きる努力をして下さい」と臨床心理士にツッコミを入れられつつ、バイトへ復帰の復帰も果たし、高校一年生の二学期を静かに過ごそうとしていた僕だったが、何故だか分からないけれど周囲からの目線も少しずつ変わり始め、充実しているのかストレスが溜まるだけなのか、よく分からない感情に悩まされる日々は続く。けれど、ゲームへの熱が冷めることはなく――


「貴様が私の人生を壊した。いや、彼女の人生を壊した。こう言えば、貴様には伝わるか、バイオ?」


 ミッションを終え、一息入れていたところにサールサーク卿が現れ、バイオに強く当たる。その言葉にいつもなら喧嘩腰で言い返すはずのバイオが、動揺し、震えながらログアウトする様を見て、どうにも落ち着かず、現実で望月に啓二さんについて訊ねてみるのだが……


「兄さんは、私になにも話してくれない。信じてくれていないから、じゃないと思うけど……関わらせたくないから、なのかも知れない」


 そう寂しげに答える望月に耐え切れず、望月宅にて啓二さんに僕は問い質す。


「あんたがどうして傷付いているのかなんて、僕には全く興味がありません。けれど、僕の友達はずっとあなたのことで心配し続けている。それが僕は許せません。これは正義感なんかじゃありません。ただ僕が、自己満足に、自分を取り巻く人の心配を取り除いてあげたい。ただそれだけの気持ちでこうして話しています。傷を晒すのが嫌ですか? 僕はこんなにあなたに傷を晒しているというのに、あなたの妹はその傷をどうにかして癒してあげたいと思っているのに、それでも話せませんか?」

「サールサークは俺の元親友だ、間違いねぇ。そして、俺とそいつの間には、確執がある」


 紡がれる過去の記憶は、生々しく、それでいて悲劇的であり、更に決して共感できるようなものでは無い。しかし、それでもその元友人と再会し、話し合えば解決するのではという一縷の望みを抱きつつ、僕は望月と共に啓二さんの出身校などを調べて行く。


「一人分の人生をぶち壊した人間が、その遠因を作った人間が、どうしてのうのうと生きられる? ただ、俺も羽目を外した。それは認めよう。だが、人を平気で傷付ける人間が、傷付けられた人間の気持ちを、一体どうして理解できると言うんだ?」


 溝は深く、そして悲しみもまた深く、更には朽葉の陰すらも見え隠れして――


「何年も、ひょっとしたら何十年も、あの人は、とても大切な人の、大好きな人の目覚めを待ち続ける。それは、あの人の幸せなの? 眠り続けている人は、あの人の今を、あの人の献身を、このままを、望んでいる、の?」


 悩む望月に、そして曖昧な言葉で元親友との再会を拒み続ける啓二さんに、僕は自身の無力さを感じながらも、それでもどうにかできないかと、駄々っ子のような願いを叶えるために奔走する。


「立花さんが私の小言を耳にして、それをしっかりと憶えていたことなんて今までありましたっけ? ですが、なるほど……あなたが思い出してくれて良かった。どうにかなるかも知れません。可能性があるというだけで、確実ではありませんが……奇蹟は努力と感情を積み上げた先にあるのなら、きっと、この一時(いっとき)に、私の小言を思い出したそれこそが、奇蹟の始まりの一つになるのかも知れません」


「私の感じた痛み、苦しみ、悲しみ、怒り。それら全てを貴様にぶつけよう。その痛みに、貴様が泣き叫んでくれるのなら、私は嬉しい限りだ」

「まるで俺の人生に痛みも苦しみも悲しみも怒りも無かったかのように言うんじゃねぇよ。拳で語り合いたいんなら、最初からそうすれば良かったじゃねぇか。遠回しに人を恨んで、苦しめて……それがテメェの抱き続けて来た正義感の成れの果てか?」


「ミスター・ルールブック……」

「ワシには、ずっと探している者が居るのでな。引くわけには行かんのじゃ。『オラクルマイスター』のサブギルドマスターが喧嘩を売ったのなら、その責任を背負うのもギルドマスターの務め。じゃから、掛かって来い。ワシが“見つける”その時まで、若いもんの喧嘩に付き合ってやろう」


 恨み辛みの矛先は鋭く、そして己を守る盾は分厚く、矛盾に満ちた感情の中で、僕は願う。たった一つの、起こるかも分からない奇蹟を信じて――


「あー、あー、あーあーあーあー。ボクに挑んで来たなー。でも、君はまだまだ苦しむのさ。そして、ボクがこの“チカトリーチェ”で失意の底へと叩き落とす。昔みたいなリョウに、スズがなってくれるようにね」

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