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時代遅れの女神様からの贈り物  作者: 白ヤギ
プロローグ
6/51

5 お部屋でくつろご〜

一角うさぎを狩り終わり、小屋に着いた時には、もう夕方だった。朝早くから小屋を出て、半日以上外を歩き回り、精霊魔道で生成した水や、探索で見かけた果物等は摘み食いはしていたけど、本格的な食事はまだ何も口にしてない。


とりあえず小屋に着いてした事は、体の汚れや、着ていた物に、複合精霊魔道を使い、綺麗にする。なんかくすぐったい感じがしたと思ったら、確かに体がさっぱりした。よし!この魔法はそのままだけど、クリーンと名付けよう。精霊魔法系、決まった魔法名が無いので、術者が魔法の効果を実感して、名前を付ければ次回使う時はよりスムーズに使えるようだ。ちなみに、一角うさぎに使った魔法も、簡単にウイングカッターと名付けた。


アイテムポーチから、今日の戦利品を1回出して整理しよう。まずは、一角うさぎ、これは小屋の中に置いとくと衛生的にも精神的にもなんとなく嫌なので、小屋の前の木に吊るしておいた。こんな時も、木の精霊さんに、小屋の前にあった、ちょうど手頃な木にお願いして、あっという間に、吊るしやすい感じになってしまうのだ。なんで素敵な世界なんだ。まだ人間にはもちろん会って無いが、こんだけ魔法が便利だと堕落しちゃうし、欲望にきりなくなるのも頷けるね。


あとは、満腹豆と、夜露草、ピクルの実、少量の果物だね。満腹豆は、なんか茹でるといいみたいなので、鍋に魔法で生成した水を張り、火をかけ茹でといた。夜露草などでのアイテム作成は、また夜ご飯食べてからだね。


さてと、一角うさぎの解体か。

はぁ〜なんか憂鬱だよね。もう首は、現場で角と耳を剥ぎ取ったあと、埋めておいたけど、毛皮とお肉を捌かなきゃならないんだね。


ナイフは無いので、ここも風の精霊に頼むのだが、こんな細かい作業には向かない事は、角や耳を剥ぎ取った時に確認済みだ。ただなんとか、お肉と毛皮、それに内臓や骨などに、捌き終わった時には、すっかり日が暮れてた。


小屋に戻り、満腹豆の事をすっかり忘れていた事に気がつき慌てたが、そこは火の精霊さんが、しっかりいい塩梅あんばいにしておいてくれた。

一角うさぎのお肉を焼いている間に、満腹豆を早速頂く。見た目は、枝豆をデカくした感じだが、味はホクホクしてて、お芋みたいだ。塩やマヨネーズ、バターがあれば嬉しいけど、空腹も手伝ってか、とても美味しく感じた。豆を食べ終わったら、火にかけてた、お肉もちょうどいい焼き具合になったので食べてみる。鑑定でも、美味しいと出てたので期待大だ。うはっ。お肉お肉♫


結果お肉は正直まずくてとても食べれた物ではなかった。捌き方が悪いのか、熟成とやらをしてないからか、何が悪いかわからないが、血生臭く、お肉も硬く期待が大きかった分ショックもでかかった。

日本にいた頃は、時間になればお母さんが美味しいご飯を作ってくれて、両親や兄弟達との楽しい団欒があったのに、今は一人なんだなぁ~とつい思ってしまった。

なんとか食べ終わる頃には、もう戻れない日本での生活、2度と会えない家族や友人の事を思い出し、涙が出てきた。そのまま泣きながら眠りについた。

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