41 参戦
ニコルさんが大きな斧を持ってる事を、書き加えておきました。
レイと戦うために、アイテムボックスに入れておいた、ありったけの付与魔法を自分にかける。
それでもどう考えても力の差は歴然なんだけれども。
レイは動かない。余裕なのかな?私が地面を蹴り距離を縮めた瞬間、横から火の槍が飛んでくる。
フレアランス?それを躱したら今度は後ろから、氷の矢、今度はよけれない。左手に直撃を食らう。
1回の氷の矢で、私の左腕はズタズタになり動かなくなるが、すぐさま回復薬をアイテムボックスからだし、ふりかける。何事もなかったように回復する。
私には回復薬がたくさんある。こんな事の為に貯め込んでた訳じゃあないが、素材も簡単だし、作る手間もなかったしね…… しかしこれって、
「1対1じゃあないんだね。」
「あん?俺はちゃんと俺達ていってたぞ?お前も勘違いしてると思うが、俺は別に戦いが、が好きなわけじゃない。そんな野蛮人じゃないからね~。俺は目の前で人が苦しみながらじわじわ死んでいくのが好きなんだよ。俺が手を出したら、瞬殺しちゃうでしょ?」
「下種野郎。」
戦いは続く。敵の魔法使いは全部で4人。
絶妙な距離を保たれながら、私が近づくと近づかれた奴は離れて、狙われなかった3人が攻撃をしてくる。
でもいくら攻撃を喰らおうと、とりあえず回復薬を飲んだりかければ傷は回復する。
問題は体力は回復しないんだよね…… それでも1番気になっていた、攻撃を豆ちゃんに与えるような事はしなかった。
基本的には、攻撃を受けて回復するの繰り返し。回復薬が無かったら、30回は死んでるね。
それでも相手の魔術師の魔力も無限じゃないはず……
「おい!レイ、なにをしておる、嫌な予感がするんじゃ、いたぶってないで早く殺せ!」
「あん?ならじじぃが殺したらいいじゃねえかよ。」
「知っておるだろ!わしは結界特化型だから攻撃なんぞできんわ。」
「使えないじじぃだなぁ~じゃあ黙ってみてろよ。」
なんて、余裕のある言葉なんだろう。結局こいつら魔法使いを倒しても、変わんないもんね。
私は何十回目になるか分からない、突撃をする。
左右後ろ、3方向から時間差で攻撃が来るはずだ。それを躱せても距離を取られて4個目の魔法をどうしても喰らってしまう。
あれ?なんか後ろから魔法が飛んでこない。いつもより1回躱す分早く距離を詰めれる。思いっ切り、敵の顎めがけて、私の右拳を叩き込む。私が装備してる「ツインアイ」は、右手にはめてる方は、物理特化で今は大変助かる。顎を砕く感触はあった。
私の攻撃を受けた。魔術師はそのまま後ろに吹っ飛んで行き、倒れ込こむ。私はそいつに止めをさした。やっぱり人を殺しても、何も変わらなかったかぁ…… まぁそれはいいや。今はむしろ殺せなきゃダメな場面だしね。なんで後ろからの魔法が飛んでこなかったのか確かめなきゃ。
「いやぁ遅くなってごめんね~。桜ちゃんのピンチにお姉様が駆け付けたわよ♪」
そこにいたのは、大きな斧を持ったニコルさんだ。
ニコルさんが助けに来てくれた。でも…… 軽い口ぶりとは逆に、目からの出血がすごい。なんでなのかな?
「お前!目を使ったのか!」
「あら、レイ何心配してくれてるの?愛の告白するなら、考えてあげるから一旦退きな。」
「馬鹿かてめぇ。俺はさぁ、お前も殺したかったんだよ。いつも強気なお前が、最後どんな顔して泣くのか見てみたくてさぁ…… 」
うん、相変わらずレイはぶれないくらいのド変態なんだな。だけど、いくらニコルさんが来てくれたって、何も変わらないでしょ。どうせ、この残り2人の魔法使いは倒せても、レイとギルド長には、力の差がありすぎる。しかも私のほうは、どんどん魔力が練れなくなっていってる。
「ニコルさん、どうやってここまできてくれたかは知りませんが、ありがとうございます。でも私何故か、魔力が全然練れなくなっちゃてるんです。」
「魔力の話は…… 今は言ってもしょうがない!それよりもまずは…… あれ?残りの2人の魔法使い。」
私も、確認するとすでに息絶えている。
「お前、仲間を殺して何を考えているんだ!」
「仲間?…… あぁアレの事か?いやぁ、あんな魔力も練れねえガキ1匹殺せもしないならいらないでしょ?それよりもニコルが出てきたんだ、楽しませてもらわなきゃ。」
レイが殺したのか…… 私があんだけ苦労してたやつを…… その場から動かず?
「桜ちゃん、とりあえずレイをやるわよ。」
「はい!」




