30 ニコルさんは怖いんだよ
「ひゃぁ、なんだよお前!」
「そんなことはどうでもいいから、さっき話してた子の事を話せ。」
「ひぃぃぃぃぃ、あ、あ、あのガキならゴミ山に捨ててきたよ!早く行かないと死ぬぞ。。」
「そかそか。」
ふぅ、さてこいつら殺すか。しょうがないよね。私は魔力を集中に入ろうとしたら、
「やめなさい。」
「あら、ニコルさん。何をですか?」
「今からそのクズにしようとしてる事をやめなさい。」
「ちょっと私この世界の常識がないのですが、今ここでコレを殺したら、罪に問われます?」
「う~ん、一応マメリコルさんは、パーティー登録したままだから、まぁ問われないでしょうね。」
「へぇ~じゃあ別にいいじゃないですか?ニコルさんも困らないでしょ?」
「分かった、言い方変えるわ、せめて先にマメリコルさんを助けに行ってから殺したらいいんじゃないかな?こんな場所で魔力や時間を使うのはもったいないですよ。」
あ、そっか!そりゃそうだよね。うんうん、ニコルさんに感謝だね。
「そーですね。アドバイスありがとうございます。」
「うんうん、聞き分け良くてお姉さん嬉しいわ。はい、多分ここよ、マメリコルさんがいるところは、ギルドの人使って探したわ。」
「ありがとうございます。」
とりあえず、貰った地図をもとに豆ちゃんのもとへ走る。う~ん、ニコルさん、鑑定したら私より強いじゃん。あー怖い怖い。
私は走る、風よりも早く、いや、ちょっと遅いと思うけど。目的地につく。
ん?てっきり、豆ちゃんの周りに、ギルドの人がいると思ってたけど、いないなぁ。薄情者か、ニコルさんが人払いしたのかな。どっちかな。
豆ちゃんはまだ生きてる。だけど…… 多分回復魔術を使ったら、命は助かるけど、右脚はなくなるね。時空魔術で、時を巻き戻すにしても私の魔力じゃあ、細かい時間設定もできないし、そもそも発動するのかなてのもあるね。うーん、これは状態異常てことで、世界を騙すか。
「豆ちゃん、もうすぐだからちょっと待っててね~。」
え~と確か、生命の樹て、セフィロトの樹ていったよね。
あれをイメージする。地面から魔力を底仕分けてもらう。
光と木と水の複合魔術。
『リカバリードロップ』
セフィロトの樹の滴をイメージした魔法を使ったら、豆ちゃんは、光の繭に包まれた。
え?なにこの繭。まぁ、癒しと浄化の魔力を感じるから変なことにはならないよね。
え~と、動かしても大丈夫よね?とりあえず、宿に戻るかな。ギルドへの報告かな?
「あらぁ?なにそれ、それ桜ちゃん。」
「豆ちゃん、治療中なのです。ニコルさんこそどうしたんですか?」
「へーそんな魔法あるんだね。一応あの男たち、どーなったかていう報告をね。ギルド寄るのめんどくさいでしょ?」
「あ、わざわざありがとです。でももうどうでもいいですよ。豆ちゃんが治らなかったらわかんないですけど。」
「とりあえず、あの2人は傷が治ったら、1級の強制労働行きだから、多分3年もたないね。なんか売られてた、豆マークの服一式ギルドが買戻ししといたから。あとこれも、そこに落ちてたみたいよ。」
アイテムポーチと服を返してもらう。服は血や泥で汚れてるね。クリーンで落とすのは簡単だけど、この汚れは、豆ちゃんの誇りね。
「そだ、ニコルさん。家を購入する場合、お金どんくらいかかるかなぁ?」
「う~ん、まぁぴんきりだけど、あ!東門のそばの小さい家が、ちょうど依頼報酬であったわよ。」
「え?家が報酬なんてあるんですか?」
「うん、家に限らず、家畜やテイムされた魔物、あとは奴隷からマジックアイテム、なんでも報酬になる場合があるわ。もちろんお金が一番多いけど。」
「そーなんですね。豆ちゃんが落ち着いたら、またギルドに顔出します。そのなんか今日はいろいろごめんなさい。」
「もぉ、お姉様と桜ちゃんの仲じゃない、気にしないでいいのよ♪」
そう言うと、ニコルさんと別れる。逆に怖いよ。
とりあえず当分は、クマの寝ぐらに行こう。2人部屋に変えてもらおっと。




