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時代遅れの女神様からの贈り物  作者: 白ヤギ
冒険者の町 マレポの町
32/51

29 ほのぼのした日々

少し残酷な話になります。

注意してください。

朝起きると少し頭が痛い。

昨日魔力を使いすぎたかな。それでも昨日やり残したことがあったので、豆ちゃんの服を使った時の、余った布を取り出す。キュクロプスの皮は無いけどまぁいいや。

これで、豆ちゃんとお揃いの服を作った。さらに、私と豆ちゃんの服の真ん中に、大きな豆と桜の絵を書く。ふぅ~。このために白銀石と火の銀貨でピンク色を、風の銀貨で緑色の魔法染料を作った。

でもこれで、私たちの服にはお揃いのマークがついた。ふっペアルック作戦だね。これでもっと仲良くなれるだろう。


丈夫な服+1

布にキュクロプスの皮を混ぜ込んで、作成した服。

布で作った服よりもかなり丈夫。さらに魔法染料で染められ、火属性・風属性の耐性がある。


ただの服+1

一般的な布で作られた服。

魔法染料で染められ、火属性・風属性の耐性がある。


ちょっとだけ変わったみたいだけど、やっぱり基本ただの布にレア度はつかないんだね。まぁいいけど。

うし!こんな素敵なデザインだ!喜ぶの間違いなしだ!!あ~楽しみだ。


「えーと…… 桜さん、服をくれるのは大変嬉しいのですがなんですか?そのダサいデザイン(・・・・・・)?」

「はぅっ!え!この素敵なデザインは、私の故郷で、『桜』の花びらと『豆』の絵だね!ふっ私と豆ちゃんの素敵なマークだよ!」

「はぁ…… こんな高価なものもらっていうのもなんですけど、桜さんてとことんセンスないですよね。だけど、こんなに高い装備ありがとうございます。


最初は、こんなものもらえませんて、言ってたけど無理やり渡した。ようやくもらってくれたと思ったらまさかのデザインへのダメ出し。びっくりした。それにしても、まさかこんな街中で、いきなり服着替えるとは思わなかった。しかもその体には、アザが無数に見えた。質問をしようとしたら、顔をぷぃと、そむけられてしまったので、聞かないでおく。豆ちゃんから言ってくれる時まで、待っておこう。


それから私達は、目立つトラブルもなく、ヒスリ洞窟の2層で採掘をしたり、ギルドの簡単な依頼を達成したりした。豆ちゃんも、何だかんだでマントの下には、私の作った素敵Tシャツを着ている。

お金も素材も初日ほどではないが、そこそこ稼ぎはいい方だ。そのせいで、やっかまれたり、私を引き抜こうとするパーティーもいたが、全部断った。当分は私は豆ちゃんとコツコツと依頼をこなしていった。


そんな平穏な生活が、約2週間経ったとき、いつも通り東門で待っていても、豆ちゃんが来ない日があった。私は不安になり、ギルドやよく行くお店で、聞き込んでみたがどこにも来てないという。

思えばまめちゃんの家の場所も、聞いたことはなかった。

ギルド嬢のニコルさんも、心配していろいろな人に聞いてもらったが、めぼしい情報はなかった。

それでも、やっぱりスラム街でなにかあったんじゃないかってことで、スラム街に詳しい人に、地図を書いてもらい、私はその地図を頼りに、スラム街に足を踏み込んだ。


マレポの町は、冒険者の町ということもあり、それほど清潔というわけではないけど、それでもこのスラム街に比べれば雲泥の差だ。饐えた臭いが鼻につき、道端で寝てる人もそのへんにゴロゴロしている。

道端にはゴミがあふれ、そのゴミを小さい子供が、少しでも役に立つような物や、食べ物をあさっている。こんな場所に豆ちゃんは暮らしてたんだ。

スラム街の入り組んだ路地を探したり、酒場に顔を出しても見つからない。

1時間ほど走り回わり、一軒の酒場に入った時だった。


「しかしあのガキ、なかなか強情だったな。」

「ギャハハハハハ、ほんとそう。」

「ほんとこんな場所で着るには、質の高い服だったなぁ。あー酒がうめええぇ。全部ひっぺかして、売ったら銀貨4枚だぜ。」

「なんか変な絵が書いてあったけど、質がすごいて言ってたもんな。スラムのガキがそんなもん着るなつーの、ヒャハハハハハ。」

「すんなり、服脱いで渡せば怪我しないですんだのに。おまえ酷すぎ、しかしあのガキの顔今思い出しても笑えるな!足グチャグチャにされながらも、服だけ守ってたもんな!まさか犯されるなんて思ってたのか、あんな貧相なガキ興味ないつーの。」

「あのガキ明日からどうやって生きてくんだよ。おまえ、健康な足砕いちゃったじゃねえかよ。」


酒場の入口近くで、2人が下品な話をしている。入口近くの男の頭をつかみ、思いっきり机に叩きつけた。気を失ってる男を、床に捨て、そいつの両膝を砕いたら、ギャーギャーうるさかったので、頭を踏んだら静かになった。話をしてた相方は、目が見開いて口をパクパクしてほうけてたので、胸ぐらを掴み、そのまま持ち上げ


「今話してた話、詳しく教えてくれないかなぁ?」


私が笑顔で質問したら、男の股間はすでに濡れていた。




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