プロローグ
初めての小説なので、もしなにかおかしなところがあれば、ご連絡ください。
文章力を付けるため、新シリーズを始めてみました。
よろしければよろしくお願いいたします。
人はいつか死ぬ。
本城桜は今日18歳になったばかりで、短い生涯を閉じた。
女の子ながら家が空手道場ということもあり、高校生にあがり黒帯を取得していたが、それ以外はいたって普通の女の子である。
学校が終わった後に、友達数人がささやかな誕生日会を開いてくれて、2次会のカラオケに向かう途中、事件は起こった。
道の向こう側の人が、男とすれ違うたびに、一人また一人とうずくまっていた。
何をしているのかしばらく分からなかった桜達だが、男が桜達に近づいてきて、右手の血が滴るナイフを見て理解した。
うずくまってる人たちは刺されたのだ。そしてその男は今まさに、自分の友達を刺そうとしている。
体が咄嗟に動き、ナイフと友達の間に割って入り、男の顎めがけて掌底を喰らわし、よろめき距離のあいたところに、渾身の回し蹴りをこみかみに当てた。
男は気を失い、友達の叫び声や自分の呼ぶ声が遠くで聞こえてるのを感じ、桜は倒れた。
う~んこれが死ぬまでの私?
真っ暗の部屋のテレビに写るのは、私が死ぬまでの一部始終だ。
「ね?これで納得いった?なんならダイジェスト版もあるけどそれも見る?」
「いや、いいっす。」
ん~これ完全に死んでるね。まぁこの自称神様が言うには、この後、男は無事逮捕されたみたいで、友達にも怪我はなく、死んだのも私だけだったみたい。
まいったね~。いやなんか、回し蹴りしてからの記憶が無い。気づけば真っ暗な部屋に、お姉さんが一人。
しかもこのお姉さん、神様らしい、自称だけど。
でもまぁこんな場所で、TVを見せれるなんて多分本当かなぁ。
それもなぜか、私の部屋にあった、S〇NY製のTVだし。
「え~と、もう一度確認なんですけど、神様なんですよね?」
「まぁ、神様といっても地球の神様ではないわね。私が目を覚ましたちょうどその時に、あなたがちょうど死んでしまってなんかリンクしてるみたいね。
眠りに入る前の私は、地球から何人も私の管理しているあなたから見たら異世界に、地球人を転生していたけど、今の私には今リンクしているあなたしか転生できないみたいなの。だからあなたに転生してもらいたいのよ。」
ふむふむ、何度聞いても疑問が残るところが沢山ある。
まぁ転生などは、日本でも小説などでなんとなく理解できるとしても、この自称神様は本当にいい神様なのかなぁ。
眠りについてたって事は、封印されてたってことならもしかしたら… 邪神なのかも!
はっ!私騙されて勇者のつもりが魔王だったてことになるのかっ!!
あぶね~だまされるところだったぁ~!
「あ!あの神様、ほんとに神様はいい神様なのですか?ほんとは、封印された邪神様なんてことはないですか?」
「ふむ… 証明することはできないけど、私たち神は嘘が付けないの、でも封印されたと言えば、封印されたのかもね。
私のいた異世界には、神が4人いる世界なの。一人は人属の上に立つもの、一人は魔人属の上に立つもの、一人は龍属の上に立つもの、一人は天人属の上に立つものね。
私の子供たちの、人属、これにはエルフや獣人などの亜人もはいるんだけど、人属は力が強すぎた。
個々の能力でいえば、龍属などには歯が立たなかったけど、数の面で他の種族を圧倒したの。
個々の力でも、『スキル』などを持ち、さらにはジョブで加護を得ることにより、個人の力も決して弱くはなかった。
もう一つは私のもたらしてた 『ギフト』 で、さらに力の差を埋めていったわ。
それをよく思わなかった、残りの3神によって封印された。
いえ私自身も人属の終わりなき欲望には、愛想も尽きてたから、半分は自分から眠りに入ったようなものね。」
「な、なるほどです。でもなんで私に転生させたいんですか?
確かに生き返れるのは嬉しいですし、神様のことも本当でも、私なんてただの女子高生ですよ?」
「う~ん、それは何度今の人属に 『ギフト』 を届けようとしても届かないし、あんまり世界も見えないのよね。
だから私は桜を通して、世界を見る。桜は好きなように生き、好きな事をしたらいい。
もしかしたら、何か頼むことはあっても、今の私は依頼はできても、強制は出来ない。
桜の魂の強さから鑑定すると、人属を100人しかいないとしたら、20番前後の強さ程度だと思う。
これは私が特別な事をしたのではなく、元々の強さね。
最初にに言っておくと私が与えるチート能力は、魔力など地球には無い多少の知識と、異世界言語理解能力に、あとは魔法辞典・アイテム辞典、あとは簡単な冒険者初心者セットだけね。
変に悪目立ちすることはないと思う。まぁ桜自身、元々強いみたいだけど、向こうに行って困る事は無いから逆にいいんじゃ無いかな?」
ふむ、話を聞いてるうちに、なぜだかこの神様の言ってることは本当で、手助けできるなら手助けしたいと思えてくる。
好きに生きていいって言うし、私を通じて世界を見るだけなら、私自身も正直もう一度生きたい。
「神様!私はもう一度生きたいです!転生させてください!」
「ありがとう桜。では異世界転生の術に入るわね。ふぅ~約500年ぶりの魔法うまくいくかしら。
じゃあ桜、あなたの未来に幸運あれ。」
意識を失う前に見たのは、神様の優しい微笑みだった。
最後まで読んで頂き有難うございます。
宜しければ感想等お待ちしております。