監禁状態
未来ホームタブレットセキュリティーセンターの若月部長という男から
タブレット操作急停止の暗号を教えてもらい
言われた通りに壁に書いたが、どうやら祐介の奴が
タブレット操作で「急停止ができない設定」にしてしまったらしく
それを解除するにはまたさらに面倒くさいことをしなければ
いけないようなので、僕と添い寝嬢愛花は一刻も早く窓を見つけ
そこから脱出することにした。
もちろん窓から逃げるという考えも何度か思い浮かんだのだが、
そもそも先程から窓らしきものが見当たらないのである。
窓が見当たらない割に明るいのは天井も壁も床も
蛍光灯のように光を出しているからだった。
「この家って窓が見当たらないんじゃない?」
「わからん、奴がどういうふうにいじくりまわしたのか…」
その時、かすかに携帯の着信音のようなものが流れた。
「あっ!アタシの携帯!?」
先ほどなくした愛花の携帯が廊下の片隅から見つかった。
「よかった!こんなところにあったんだ!」
僕の携帯は奴の操作により全く使用できなくなっている。
しかし愛花の存在を知らない祐介がましてや愛花の携帯番号を
知っているわけもない。
愛花の携帯は生きている。
「その携帯を貸してくれ!警察に連絡する!」
愛花の携帯を借りて110番をしようとする。
しかし
「圏外」
僕と愛花はがっくりとその場に座り込んでしまった。